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第47話 オベロン

昨日は嵐のような1日だった…

せめて今日はのんびりしよう。

などと思っていたのに…!!

「おう!!食べに来たぜ。」

オベロンがまた来た…

しかも、さも当たり前のように!


今日は何かなぁ、などと言いながら椅子に座っている。

「妖精王?今日はお越しになる予定はなかったような…」

「ん?待たせて悪いなどと気にするな!俺は寛大だからな!待っていてやる。」

かっははは!!と笑っているが…

ちょっとした嫌味はやはり通じない。

仕方ない、まずはすぐにできる物から。


特製目玉焼きトーストだ。

材料は卵、食パン、マヨネーズ、塩、胡椒。

前世のお手軽朝メニューだ。

食パンはサックリと歯切れが良く滑らかな食パンを焼いてある。


食パンの上にフチギリギリにマヨネーズで四角く土手を作る。

真ん中に卵を落とす。

塩、胡椒を振る。

マヨネーズがこんがり綺麗に焼けたら完成!


「おお!なかなかに香ばしく良い香りだな。」

「熱いので気をつけてくださいね。」

「あいわかった。もっともオレは熱さなど関係ないがな!!」

がぶりとトーストを食べ始める。


その間にパンケーキを焼く。

今日は私はパンケーキの予定だったのだから、腹へり妖精王にそこは邪魔されたくない。


材料は卵、牛乳、砂糖、小麦粉。

まずは卵を卵黄と卵白に分ける。

卵黄に牛乳と砂糖を半分入れて混ぜ合わせ、小麦粉を入れてさらに木べらで混ぜてる。

卵白に砂糖を加えながらツノが立つまでしっかりと泡立てる。

卵黄のボールにひとすくい入れて、しっかりと馴染ませてから残りを混ぜ合わせる。

フライパンにバターをしいてじっくりと両面を焼いて…


「仕上げはコレ!」

バターに蜂の巣を混ぜたハニカムバター。

スフレパンケーキとの相性が良すぎて止まらない。

オベロンは自分の分だと思っているらしく、フォークとナイフを構えて待っている。

……仕方ないか。

はじめに焼いた分は、すべてオベロンに渡す。

「どうぞ…パンケーキです。」

「ほう…昨日のものとは、また違ったふわふわ感だな。…うむ。美しい。」

美しいか?

気に入ったならいいや。

「お好みでこちらも追加してください。」

蜂蜜、キャラメルソース、ラズベリーソースを置く。

「ウマイ!!何というふわっふわ感。まさしく王者に相応しい朝食ではないか…うむ、サクっとしたハニカムもまたよし。」

ご機嫌でモリモリ食べている。

パンケーキ王者の朝食かな?

まあ、いいや。

自分の分も追加で焼き、結局オベロンはまたおかわりしたので、再度生地から泡立てなおす羽目になった。


その後も、2日に一度は朝やって来てたくさんの朝食を食べていく。

オベロンというより、厚かましいぬらりひょんみたいだ。

メルヴィンは夕食は一緒に取るけれど、朝昼は大概地下室にメルヴィン用作った備蓄を勝手に食べている。

だから、この賑やかな客人と鉢合わせずに済んで良かったと思っていた。


初回こそ、レオナルト様が血相を変えるほどの覇気を放っていたオベロンだが、二回目以降から段々と収まっている。

最近はうるさい若者にしか見えないのだが…

「あの、妖精王?」

「なんだ、コーデリア。俺たちは友達なのだから、気安くオベロンと呼ぶが良いぞ。」

「ではオベロン。最初、もっと威圧感ありませんでしたか?」

「友達を威圧してどうする。」

何を当たり前な事を聞いてくるのだ?みたいな顔でこちらを見てくる。

「そうですか…友達、ですものね。」

「ああ、そうだぞ。」

「では、オベロン。友達というならば、遠慮しません。皿を片付けて、掃除を手伝ってください。」

目を白黒させているオベロンを流しに連れて行き、食器洗いをレクチャーする。

「すごく上手ですよ!終わったらお茶にしましょう。」

オベロンは思ったよりも素直に食器を洗ったり、床を掃いたりしている。

ちなみに、箒も魔道具なので、掃くだけで床がピカピカになる。


「オレをここまでこき使うとは…」

「はい、オベロン。ミルクティーとクッキーですよ。」

頑張っていたので、ジャムクッキーとハーブクッキーを山盛り出す。

態度と力は大きいが、オベロンは裏表の無い性格に見える。

そもそも、馬鹿では無さそうなのに私に接近して来たという事は、ぺこぺこと言う事を聞くイエスマンが欲しい訳では無さそう…と思った勘が当たっていたようで、文句を言いながらも楽しそうだ。

ハーブクッキーを袋に詰めながら…

「これは妻への土産に…」

などとウキウキしている。

「奥様へのお土産なら、追加で焼きますよ?」

「いや、このハーブクッキーがいたく気に入ったようでな。オレはジャム付きの方が好みなのだが。」

オベロンは甘党だな。


「おっと、忘れるとこだったぜ。」

オベロンは袋から、キラキラ虹色に光る綺麗な苗をくれる。

「?すごく綺麗ですね。」

「ああ、妻からの礼だ。」

「ありがとうございます。飾っておきますね。」

「ん?いや、それはクラルス草って言ってな。最上級ポーションの材料だぞ。」

「えっ?もしかして…希少なモノ、とか?」

「ああ、妖精界以外には、今のこの世界にはどこ探してもないな。」

何という物を…

ありがたいけど…

ありがたいけど…

バレたら殺されそう。

ノーマンに相談して、内緒で増やせないか聞いてみようかな。

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