第22話 パイ作り・前編
後に残った執事が、綺麗な便箋をくれる。
蝋のシーリングも一緒だ。
シーリングは鷲と星かな?
素敵なデザインね。
「こちらは、アルメリア伯爵家に直接届くレターセットでございます。ワイン瓶やラベルの追加ご希望や、違うデザインのご希望がございましたら、こちらに記入いただき、封をしていただければ、すぐに届きます。」
「承知いたしました。ご連絡させていただきますね。」
一礼すると執事は出て行った。
今回の取引でゲットした現金。
アイスワイン5本…大金貨25枚
白ワインを40本、赤ワインを100本…大金貨210枚
「…気軽に売ったけど…もしかして、とんでもない金額じゃない?」
えーと…
大金貨が大体100万円くらいだから…
アイスワインだけで2500万円?!
白と赤ワインはまさかの2億円越え?!
「…これは…ノーマン達に何かあげないと…あとギルくんにも少し場所代、払わないとね。」
思いの外いい金額になって、自分でもびっくりだ。
またメルヴィンにお願いして、アイスワイン作ろうかな。
でもまだまだ計画の初段回だ。
この撒き餌でいいコネができればいいんだけど…
あとはワインの生産が落ち着いてきたらブランデーを作りたい。
ウィスキーもお酒としては、なかなかいい値段になりそうだし…
ウィスキーは特能で一気に熟成する以外にも、できれば海辺と山の奥、果樹園のそばに土地を買ってそこで熟成させたい。
そうすると、海辺のものはほのかに潮の香りが、果樹園のものは果樹園の香りがついて楽しいのよね。
でも焦りは禁物よ。
下手に動いて、義母達に気づかれたらギルくんやメルヴィンと引き離されちゃう。
ほぼ王宮で公務と言っていた、アルメリア伯爵との接点は薄いだろうけど…
次回あったら軽く口止めしようかな。
自室の前にはメルヴィンが立っていた。
「何かいい事あったのか?」
「うん!ちょっと臨時収入。メルヴィンいつももらってばかりだし、欲しいものある?」
「ん、肉。」
「お肉だけでいいの?」
「あと、甘いやつ。パンも美味い。」
「了解!美味しいの作るわね!ギルくんにもお礼したいから、今から行きたいけどいい?」
「ああ。」
「それより、何か用があったんじゃないの?」
「いや、菓子でも貰うかと思っただけだ。」
「そうだったの…なら先に甘いもの作ろうかな。」
ギルバートの家に着くと、ギルバートが駆け寄って来た。
「リアお姉ちゃん!いらっしゃい!!」
「ギルくんこんにちは、元気にしてる?」
「はい!もちろんですよ。リアお姉ちゃんが、ご飯たくさん置いて行ってくれるので、毎日幸せです。」
「そう、それならいいんだけど。またちょっと台所借りていいかしら?」
「はい!もちろんです。」
ギルバートは、ニコニコと嬉しそうに私の手を引いて家に迎える。
相変わらずちょっと雑然とはしているけど…
清潔にはしてるみたいだしいいか。
早速作りたかったメニューに取り掛かる。
えっと…
「あった!パイ生地!」
パイ生地は私、手があったかいから苦手なのよね…
パイ作る時は、氷水で手をキンキンに冷やしながら作るから、だんだん面倒になってきて、最終的にパイシートに行き着いていた。
自家製アップルパイとか美味しいんだけどさ…
ちょっと手冷たくて辛いし。
パンは手があったかくてもいいからいいんだけど。
でもデニッシュ生地やクロワッサンも、手があったかいと扱いにくいから苦手だったけ。
バターがデロっと溶けてすぐに破けちゃうんだ。
パイシートに、板チョコを挟んで焼いただけの簡単チョコパイとか、グラニュー糖かけただけの某お菓子モドキとかよく作ったなぁ…
そんな訳で今回もパイ生地は自作しない。
特能の料理本のパイ生地のページを開いてボタンをポチ!
うん、実に便利だ。
あとは小人にお任せ!!
小人が粉をふるったり、生地を練ったり、バターを挟んで生地を折り畳んだりしてくれる。
「よし!できた。後は、私が中身を作るだけ。」
カットしたりんごを、シナモンと砂糖、レーズンで煮たもの、これはアップルパイの中身。
ブルーベリーとお砂糖で作ったジャム。
ラズベリーとお砂糖でこれもジャム。
あとはカスタードクリームを作って。
カスタードクリームは、ボールに卵黄と砂糖を半分入れて混ぜ、薄力粉を入れる。
鍋に牛乳を温めて砂糖を投入して、さっきのボールに入れる。
濾す。
もう一度鍋に戻して、プルプルなめらかになるまで温めて、バターを入れて冷ましたら完成!
意外と簡単にできるから、市販のタルト生地と果物で、簡単フルーツタルトとかも作って、杏弥に持って行ったなあ…
冷めたカスタードの、プルンプルンの表面を触るのが割と好き。
なんとも言えないいい触り心地なのよね。
お砂糖とシナモンだけのシンプルなのも用意して…
ブルーベリーとラズベリー用のアイシングも作る。
キャラクター紹介リクエストいただいたので、どういう形式がいいか考え中です。
今はこの後書きかなと…
1話割くのもありですかね?




