第130話 伝言
どうしたらいいのか…
補給所からはひっきりなしに薬が出ていき、みんなバタバタと慌ただしい。
「どうしたら…みんなを助けられてるの?」
私が出て行ってなんとかなるのなら、今すぐなんとかしたい。
でも、無策に突っ込んで行っても、邪魔になるだけではないのか…
それでもいいから行ってみよう!
そう思い始めた時…
「コーデリア様!!」
彼は…
たしか、リュカ様の配下の方だわ。
「アランと申します。コーデリア様にお知らせしたい事があり、失礼とは存じますが、直接こうして話しかけさせて…」
「それはいいの。何か急ぎなのね?」
「はい!!隣国の皇太子、ウリセス様からのメッセージで、悪魔王の弱点が妖精王の妻、タイターニア様だと伝えてくれ…との事にございます」
「?!!」
ウリセス皇太子が?
どうしてそんな事を?
何かの罠かしら。
それとも、純粋なアドバイス…?
「実は、コーデリア様から預かったエリクサーをアリア様に使用する事態になりまして…その件に関しては、私は猛省する限りなのですが…エリクサーを惜しげなく使用してくれた礼として、この情報を得ました」
「なるほど…それで、アリア様は大丈夫なのかしら?」
「はい!!もちろんです」
それを聞いて安心する。
よかった…
アリア様。
無事で。
「あの…我が君、リュカ様にもお伝えしたところ、おそらく、ウルズリリア皇国は武器を失ったので、自国だけがリアトリスに敗戦するシナリオを回避する為に、アマルディアも敗戦に巻き込み、少しでも有利な条件を引き出そうとしているのではないか…との事にございます」
「……では、その情報。信じても?」
「はい」
アランの迷いない眼差しを受け、私はオベロンに急いで連絡をしようと試みる。
ようやく、この状況を打破できるきっかけが見つかったのだ!