第18話 リュカ 前編
ノーマンに、セシルに買ってきてもらった種や苗木を渡してまた栽培してもらう。
「これ全部お願いできるかしら?このさつまいもって言うのは火を通したら、ねっとりなめらかになる品種もお願いしたいんだけど。」
「かならず収穫して見せましょう!」
かなりやる気満々だったので、また近いうちに進捗を見にこよう。
カカオもあったが、かなり人気がない食べ物なので、薬問屋をいろいろ回ってようやく一つ見つけたらしい。
元気が出るけど、味が悪いって思われてるみたいね。
この世界は食事の発達度合いがイマイチだから、まだチョコレートはないみたい。
チョコレート大好きだから、食べないで生きるのは辛すぎたので、チョコは自分用にぜひぜひ開発したい。
チョコレート開発して販売したら、それだけでいい稼ぎになりそう。
でもたくさんの種類食べたいから、うまく行ったらレシピ公開して競争を促してもいいよね。
楽しみ楽しみ。
あとは今回もらった白ぶどうで白ワインと、白ワインを蒸留してブランデーも作りたいな…
ゆくゆくはブランデー入りのボンボンとかも開発したいし…
ギルバートの家にも遊びに行き、今日はバニラアイスを乗せたワッフルをみんなで食べ、大満足の午後だった。
メルヴィンが氷を操れると聞いたので早速、たくさん氷を出してもらって、手作りアイスを作った。
ボールに入れた氷に塩を振ってその上に、ひとまわり小さいボールを乗せると、即席のアイスクリームマシーンになる。
そこに生クリームとバニラビーンズ、砂糖、卵黄を加えてねりねり…
久しぶりに作ったが、なかなかうまくできたと思う。
ラムレーズンがあればいれたかったけど、ないからそれは次回だな。
メルヴィンとギルバートは、冷たい食べ物をしばらく不審がっていたが、一口食べたあとは美味しい!美味しい!!といい食べていた。
「メルヴィン、最後の一枚は僕のです。」
「いや、満腹だろう?無理するな。俺が食べる。」
「リアお姉ちゃんは、僕に作ったんですよ!」
「リアは親友たる俺に作ったのだ。」
などいいながら取り合っていたから、かなり気に入ったはずだ。
ちなみに、最後の一枚は平和的に半分こした。
昼食のあとは恒例のお掃除と、ギルバートの入浴。
最近は私が来ない日にも、きちんと入浴しているようで、あった時からとてもキレイだ。
せっかくかわいいのに、もったいないから清潔になってとても嬉しい。
大した手入れもしていないのに、ツヤツヤ輝く髪やすべすべの肌は羨ましくもある。
褒めるたび。
「リアお姉ちゃんの方が、綺麗ですよ!!」
など力強く褒めてくれるが、明らかにお世辞だ。
まあ最近は実家にいた時とは違って、セシルが入浴中や入浴後にマッサージしたりお手入れしてくれるから、前よりはマシなのかもしれないけど…
そんな楽しい1日を過ごし、また屋敷に帰って来た。
屋敷に入ると、美しいプラチナブロンドと紫の瞳の美少年が待っていた。
長めの髪を肩のあたりで緩く結いている。
歳は15くらいだろうか?
年上に見える。
「やあ!君がコーデリア子爵令嬢かな?」
「ええ、コーデリア・ハヴェルカは私ですが?」
なんの用かな?
またカツアゲか?
「いや、実はちょっとお願いがあって…場所を変えて話せるかな?」
その少年は、後ろにいるメルヴィンに目を向けた。
「もちろん、ローダンセ卿もよろしければご一緒に。」
少年は優雅に誘う。
「…いや、部屋に戻る。」
少年から害意が感じられなかったのだろう。
「何かあればいく。」
私に告げると先に去っていった。
呼べ、じゃなくて行くなのが、メルヴィンらしくて頼もしい。
では、と促されて談話室に入る。
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