表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
179/184

第128話 中篇

「何…?あれ」

「あれは…悪魔族お得意の闇属性魔法…精神魔法に物理的ダメージを加えた大技だね」

「だねって…苦手なのよね?」

「まあ、飛龍王が怪我するレベルでは無いと思うけど…」


話している間にも、悪魔達は次々に様々な技をぶつけている。

最初は格下と侮ってか、バラバラに攻撃していたが、今はリーダー格の男の悪魔に従い、統率の取れた動きをしている。


『これでも食いやがれってんだ!!』

3人の悪魔が同時にブラックホールのような球を投げる。

あれが闇属性魔法なのだろう。

周りの魔法すら吸い取りながらどんどん巨大化していく。

『ほお、中々の大きさ…うむ……』

イオは感心したように頷く。


ちょっと!!

感心している場合じゃ無いでしょう?

避けたりしないと…

ああ…

ギルバート達も大丈夫かしら。


『だが、まだまだだな!!』

イオは事も無げに、翼でその球を打ち返す。

『うむ、まあまあの当たり…』

自画自賛する余裕まである。

打ち返された球がグングン悪魔達に迫る。


『ちょっ!!ちょっと待っ!』

『ムリムリムリムリ!!』

『ボク達は守備はちょっと…早くきて!ダイアナ!!』

ダイアナと呼ばれた青髪の悪魔が打ち返された球を受け止める。

『……………………っ!!……ふう』

ダイアナはもとより、周りにいた悪魔達数名も無事では済まなかったようだ。

『終わりか?』

イオがつまらなそうに呟く。


終わりなら終わりでいいでしょ。

やっぱりイオは血の気が多いわね…


『いや、まだまだだよ。ここからが本番だ。飛龍王、我々の力をあまり侮られては困る』

司令塔の悪魔はまだ余裕な表情を浮かべている。


『ほう、それは僥倖!!こちらも楽しめるというものだ』

『ふん!!強がるのもどこまで持つかな?その羽のダメージがお前がもうギリギリと言っているようだぞ?』

『む?…………おお!!怪我をしておったとは。このサイズだと感覚が鈍くなっていかんな…どれどれ』


言われてみると、跳ね返したイオの羽は多少キズついており、血が少し流れている。

『おおー!!たしかに!!負傷などいつぶりか。だが、うむ。貴様らが心配するといかんな。治すか!!』

無造作に最上級ポーションを飲み干す。

『よしよし、治った治った!!うむ、気にせずかかってくるが良いぞ?』

『なっ!!トカゲには普通のポーション類は効かないはずでは?……その魔力抵抗の高さが裏目に出て用を成さないと…』

『まあ、これは効くのだ。そう気にするな。それにまだまだある』


イオの呟きも聞かず、何ごとかを呟いている。

『ひょっとして…召喚主が探している薬とやらも実在するのか?』

『オイ、やらないのか?』

イオは律儀に待っている。

『いや…まずはお前を倒してから…だな』

そうかっこよく言った悪魔だが…


数時間後…

戦場で元気なのは、イオやギルバート達だった。

そうしたムードに一瞬安心したところで…

1番の不安…悪魔王が動き出したのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ