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第100話 戦いの準備

「竜殺しに悪魔ねぇ…殿下にとっては相手にとって不足はないって感じですかね。」

リュカ様が気楽に尋ねる。

この世界の強さとかわからないからちょっと不安なのだけど…

「竜殺しの方は、イオとカロンのペアがまずくなる事はあまりないと思うけど……悪魔の方はちょっとまずいかもしれないね。」

やっぱり悪魔には弱いんだ。

全くの弱点無し…と言うわけにはいかないわよね。

「何か考えないといけないわね。」

「うん、後でみんなで会議を開こうね。」

私の本も悪魔王に対応できるような物が運良く追加できるかわからないし、これについては要対策だと思う。


「そう言えば、リアに旧王派の説得がどのくらい進んでいて、どうなっているのか報告していなかったよね?」

「えっ?ええ、そうね。」

私は担当のお店発展を頑張っているし…

レオナルト様は魔道具開発を頑張っている。

担当分野に全力だったけど、ギルバートはどう過ごしていたのかしら。

「リアやレオナルトばかりに頑張らせる訳にはいかないからね。」

ギルバートが微笑む。

「今は説得がうまくいって、王宮の大臣達の要職はほぼ、現王の退位に賛成しているよ。あとはこの2カ国との戦いがどうにかなれば、すぐにでも…というところまで来ているんだ。」

「すごいわね!」


良くなるかも知れない未来よりも、今の生活を守る方が安全だと思う人は少なくない。

まして、王が変わるとは一大事だ。

政変時に攻め入られたりすると国が滅びかねないし。

「うん、まさか一度もイオに元の姿に戻ってもらわずにここまで来られるとは思わなかったよ。」

「どうやって大臣たちを説得したの?」

「ああ、君の父上やアルメリア伯爵が力になってくれた事も大きいけどね…一部は、アカデミーで姿を現した途端にコンタクトをとって来て…他は地道に説得が一部…大半は2カ国が攻めてくるとわかって来たあたりから、急に向こうから味方になりたいと申し入れがあったんだ。」

ここまで話すと、人の悪い笑いを浮かべる。

「あとはもちろん、コレも使ったけどね。」

ピカピカのミスリル金貨を指で弾く。

「お金にしか執着が無い人間の真の忠誠はお金では買えないけど、そう言う人間の中でも、善悪の良識があって有能な人物を数名お買い上げしたんだよ。」

なるほど…

ビジネスの付き合いの方が大事なタイプはいるわよね。

お金の分の仕事しかしないタイプ。

でも、本当に悪いことはしない人物に当たりをつけたのだろう。

お金大好きでも、それだけで悪い人間ってわけでは無いしね。


「あとは理想を言えば、現王が自主的に退位するのが望ましいのだけど…」

「難しそうなの?」

「味方になった大臣たちが言うには、王の方は、戦争の引き金になってしまった事を後悔し始めているらしく、いざとなったら説得に応じるのではって言う意見が大半だね。」

「それなら、問題は王妃なのね。」

「そう。」

ギルバートは難しい顔になる。

「何を犠牲にしてでも、我が子に王座をって気持ちが強すぎるからな…今も暗殺を差し向けて来ているし、コレとわかり合うのはちょっと難しいかも知れない。」

「まあ…そうよね。」

目論見通りに上手くいっていたら、私達2人とも死んでいた訳だしね。

「王家秘蔵の古代魔道具の半分はもう使ってくれているからなぁ…慰霊の為に保管していた物まで持ち出してバンバン使っているみたいだし…」

「それ、大丈夫なの?」

「人を殺す道具なんて少ない方がいいから、まあいいのだけど…他国への牽制もあっての物だからね。こう遠慮なく使われると、外交のバランスが思いやられるよ。」

そりゃあ、竜が直接攻めてくる以外にも、強い道具もプラスである方が怖いでしょうね。

「…………。」

「そんな顔しなくても、外交で周りの国と仲良くしてしまえば、こんな魔道具自体いらなくなるからさ。なければ無いで大丈夫だよ。」

「そう…それなら、いいのだけど。」


「じゃあ、王宮の掌握は上手く進んでいるのね?」

「うん、リア。そう言う事だから、後一歩のところってかんじだよ。」

「あと一歩が1番大変って言うものね。」

「足を掬われないように頑張るよ。」


ちなみに、開発を担当してくれている、レオナルト様はと言うと、いくつか発明品を出している。

例えば、自動筆記ペン。

頭で考えた事をスラスラと紙に書き写してくれる魔道具だ。

これは本当に便利なので、私も使っている。

作りもきちんとしていて、ペンを持ちながら今晩の夕食を妄想していても、それが書かれる事はないので、安心して使える。

書くときのように、内容を念じると動くイメージだ。


他にも映像の魔道具に効果を付与した簡易シアター。

劇場の内容を記録した物が、家で好きな時にいつでも見られる。

しかも、花畑の香りや冷気や暖気のオマケ効果まで付与されているので、臨場感抜群だ。

この装置も大人気で、予約待ちらしい。

前に映像魔石で劇録画したいですね…と軽く会話しただけで、ここまで作り込んでしまうレオナルト様はすごいと思う。

気がついたらもう100話!


皆様の感想、ブクマ、評価を養分に今日まで書いて来ました。

これからも頑張ります♪


また、いつも誤字脱字報告もいただき、感謝しております。

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― 新着の感想 ―
[一言] 外交上の牽制材料まで自分の息子を王位につけるために使うアホ王妃がいると聞いて 王になっても下手すりゃ攻め滅ぼされるだろうに
[一言] 悪魔対策を考えながら料理をしたら、本から何か出るのでは?
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