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第92話 避難民 後編

「私、将来的に様々な事業を考えておりまして…避難民でご協力いただける方を募りたいのです。」

「ほう…食糧はどうするのかね?」

「お父様は、亡きお母様のスキルをご存知ですわよね?」

「ああ、植物を育てる力だが…」

「こちらへ一緒にいらしてくださいな。」

ギルバートからもらった鍵を使い、ドアを出現させる。

2人で潜ると…


「ご主人様!!ようこそいらっしゃいました!…もしやこちらは…先代様の兄君様では?」

「ええ、そうよ。お父様、こちらはノーマン。私の仲間よ。」

「仲間だなど!!!!身に余る光栄です。我々はご主人様のシモベに過ぎません。」

お父様は、一面に広がる豊かな畑、大量の食糧庫に驚愕している。

ギルバートから正式に土地をもらったので、一切自重せずに開発しまくってもらった今…

広々とした平原は、一面の作物に埋もれている。


「こ、これは…おっと、丁寧にご挨拶をもらったところだったな。よろしく頼むよ、ノーマン。」

「おお…嬉しいお言葉です…いっそう励みます!」

ノーマンは感激している。

「こちらが私の秘密その1、ノーマンの畑ですわ。」

「部下からは…以前プレゼントした土地も、いつのまにか立派な果樹園、スパイス畑になっていると聞いていたが…まさかここまでとは…」

「驚きましたか?」

いたずらが成功した子供のように尋ねる。

「ああ、まさかとは思うが…季節を待たずに、自在に作物を実らせられるのか?」

「もちろんです。もちろん、多少時間はかかりますが…ノーマン、ジャガイモを最大早く栽培すると、どのくらいかかるかしら?」

「10分に一回、収穫が可能でございます。更にそのペースを3か月程度まででしたら、続ける事ができます。」

この広さでそれをやるとシャレにならない量が出来てしまう。

「なるほど…それで、お前の店はどこも品質は最高にも関わらず、価格が控えめなのか…」

「ええ、野菜や果実、スパイス、穀物を自在に栽培可能なので。」

「ほう…話はわかった。続きを部屋で聞こうか。」

「ありがとう、ノーマン。これ、またみんなで食べて頂戴な。」

今日は大量のラングドシャとマフィンを渡す。

「ありがとうございます!!」

大感激するノーマンを残して、部屋に戻る。


「つまり、難民達の食糧は問題ないと。」

「そうです。更に、住居建設もお任せください。」

今までは料理の妖精を呼び出した事しかないけれど、今回は建築の妖精を呼ぶつもりだ。

「ふむ…ならば、場所は首都近郊ではない方がよいかな?」

「はい!お父様、気候の良い平原だとなお嬉しいですわ。」

「わかった。任せてみよう。」


お父様からオッケーをもらった私は、早速指定された場所で妖精を呼び出す。

「およびですか?ご主人様!」

前回来てくれた茶髪の力持ち妖精も数名見える。

他は見たことがない、黒髪に小麦色の肌をした子達だ。

「ええ、ここら辺一体に、こんな感じの町を作りたいのよ。」

街の図面を見せる。

下水関係の魔道具は購入済みなので、明日には届く。

「ほうほう…これは中々、腕がなりますな。」

妖精達が図面を見て答える。

「できれば、この辺から先にお願いしたいのよ。」

図面には、3階建ての団地群がある。

避難民達の当面の住居だ。

余裕が出てきたら、戸建てを増やすとして、まずは集合住宅を建てよう。

図面には他にも、飲食店、肉屋や魚やなどの店舗の図もある。


「こっちも同時にお願いしたいわ。」

それは食糧の配給所だ。

落ち着くまでは料理もできないだろうから、配給と野菜や肉などの配布も同時に行う。

配給所は人数が増えても対応できるように、多めに配置してある。

人員は最初の頃はお父様が人手を出してくれるけれども、できれば、早めに自分達で配布したり炊き出しをだしたりできるようになって欲しい。

「なるほど…期限はありますかな?」

「ええ、明後日なのだけど…」

「問題ありませんな。」

「そう?あまり無理しないでね?まだまだ、開発して欲しい場所はあるのだし…」

「お気遣いいただきありがとうございます!しかし、問題ありません。」

「それならよろしく頼むわね。」

妖精に任せて、自分は避難民達の必要物資の買い出しに出かける。

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― 新着の感想 ―
[一言] 主人公一人だけでよくね? アリアの方が可哀想まである。 主人公(笑)とか、言われてそう。
[一言] ヒロインとヒロイン(笑)の差がここに
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