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第34話 サマースクール〜バトルの行方は…

 井尾玲(イオレー)が、飛んできた水をローリングしてかわします。

「今です!」

 仲間たちが、相手を攻撃!

「やったね、井尾玲(イオレー)!」

 みんなでハイタッチです。

 

 波打ち際を駆け抜ける紺の水着。足場が悪い砂浜でも速度は落ちません。

 立ち向かう者のタスキを、次々と落とします!

「水辺では、負けられないな!」

 出井亜寧羅(デイアネイラ)は、元気に敵を殲滅していきます。


「アイツら、なかなかやるじゃん。

 !!」

 必歩流帝(ヒッポリュテー)は、気配を感じてサイドステップ。

 元いたところに水飛沫が到達します。

「どこから?

 …あそこか!」

 射撃位置は、ライフセーバーの監視塔。


「かわされたか…。」

 尾牟派麗子は、必歩流帝(ヒッポリュテー)の出方を見ます。

「空玲須(クレス)の横にいた『セクシー美女』。まずはやつから、と思うておったが…。

 実力は確か、ということじゃな。」

 射撃位置がバレた以上、必歩流帝(ヒッポリュテー)はここにきます。ならば。

 尾牟派麗子は、接近戦用の水鉄砲に持ち替えました。


 各地で、男子たちの悲鳴が聞こえます。

 パートナーを、片想いを、推しを守るため、儚く水鉄砲に散る男子たち。

 その想いは、大体、受け取られました。

 続々とカップルが成立していきます。


 そして、最後に残った五人!

 水辺は無敵、出井亜寧羅(デイアネイラ)!

 戦闘力最強、必歩流帝(ヒッポリュテー)!

 チームは力、井尾玲(イオレー)!

 女王、尾牟派麗子!

 なぜだか、女鹿蘭(メガラ)も残っていました…。

「そこまで!

 制限時間終了です!

 『海の家』前で、結果発表をいたします。

 みなさん、お集まり下さい。」


 ある者は女子仲間で、ある者はファンを引き連れ、カップルは手を繋いで、「海の家」の前に集まりました。

「それでは、今回の主催者、『聖リディア女学院』生徒会長より、結果発表です。」

 尾牟派麗子が壇上に立ちました。

「参加者の皆様、盛り上がってくれてありがとうなのじゃ。

 これを機に、絆を深めた者もいるようで何より!

 …さて、水鉄砲バトルロイヤルの結果じゃが。

 制限時間内で、一人に絞れなかったため…。」

 どうなるんだろう?会場のみんなは期待を込めて尾牟派麗子を見つめます。

「優勝は、『全員』じゃ!

 メロンフラッペは、食べ放題じゃぁ!」

 割れんばかりの歓声。女子も男子も大喜びです。

 しかし、尾牟派麗子は、険しい顔をして、それを右手で制しました。

 しぃん。静まり返る会場…。

「じゃがな、フラッペの前に、やることがあるのじゃ。それは…。」

 それは!会場が息を呑みます。

「それは、

 男子水浸し祭りじゃあ!

 そうれ、皆、近くの男子を水浸しにせよ!」

 きゃー、うわぁー!

 女子は水鉄砲を持って男子を追いかけます。

 憧れのイケメンにも、普段話すことのない男子にも、彼氏にも。容赦なく水を浴びせます。

 …青春です。


 そして、一際水鉄砲が集中する男が一人。

「いっつも女子に囲まれやがってっ!」

「オレの出井亜寧羅(デイアネイラ)とくっついて、なんと裏山。」

「女鹿蘭(メガラ)さんを紹介しろ!」

 …空玲須(クレス)は、なぜだか水鉄砲を持っている男子に水を浴びせられまくりました。

「空玲須(クレス)!」

 女鹿蘭(メガラ)は、楽しそうです。

「空玲須(クレス)!」

 必歩流帝(ヒッポリュテー)は、柄にもなく爆笑です。

「空玲須(クレス)くん!」

 出井亜寧羅(デイアネイラ)は、男子と一緒に、水をかけます。

「空玲須(クレス)くん!?」

 井尾玲(イオレー)は、ちょっと心配そうです。

「空玲須(クレス)。わらわが守ってやろうか?」

 尾牟派麗子は、微笑みを浮かべながら、その様子を楽しんでいます。


 「聖リディア女学院生徒会」、主催イベントは、大成功に終わりました。

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