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2014年/短編まとめ

自傷少女

作者: 文崎 美生

彼女は自らの手で自らに傷をつける。


「可愛いでしょ?」


そう言って見せつけたピンクのカッター。


それは血にまみれて、彼女の白く柔らかな肌を傷つけ切り裂く。


「私の友達なの」


そう言って抱きしめるうさぎのぬいぐるみ。


いつからか糸がほつれ、綿が抜き出されズタズタにされただろう。


「それがなきゃ眠れないの」


そう言って奪う小瓶。


彼女の生命線とも言える一錠の薬。


でも…誰も知らないことがある。


なぜ彼女がこうなってしまったのか。


壊れてしまったのか。


傷の意味を、友達の意味を、薬の意味を、誰も知らない。


だから今日も彼女は、人知れずに己を傷つけては涙を流す。


少女の傷は埋まらない。


自傷少女は今日も傷つく。

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