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Private high school 慈葎学園  作者: 慈葎学園長
5/7

3.自己紹介

朝、目覚まし時計の音で目が覚める。


何もない床で寝たので体中が痛い。


ちなみにこの目覚まし時計は昨日綾が時計ぐらいは最低限必要だろうと格安な中古のものを買ってきた。


目覚まし時計 5ポイント

綾 残り61ポイント




「さてと、授業に行こうぜ」


「待ってよ。朝食はどうするのさ?」


「そんな余裕ある分けないだろ」


確かに僕らにポイントはあまり残されていない。

朝食は抜くしかないだろう。



そして今日は授業が始まる前にHRがある。

たぶん自己紹介等をすることになるのだろう。

何か考えておかなくては。



HRが始まる。

案の定最初に自己紹介が行われた。


「河井 玲菜です。宜しくお願いします」


「うぉー、大好きだ玲菜ちゃんーーー」


「玲菜ちゃん最高ーーー」


河井さんの自己紹介が終わると同時に男子からの一斉ラブコール。

まあ確かに河井さんは結構綺麗だと思う。


そしてどんどん自己紹介は終わってついに僕の番まで回ってきた。

僕は先ほどから考えていた自己紹介を語りだす。


「住谷 勇渡です。僕がこの学校に入ろうと決意したのはそう……冷たい雪の降る日だった━━━━━━━」


僕のシリアスな自己紹介が始まると共にクラスのみんなは静かに僕の言葉に聞き入った。


「あの日、僕はある人に出会った。それは僕のその後の運命を大きく変えてしまう出来事だったんだ…。僕は追いかけた。その人の偉大な背中を。そして気がつくと僕は…」


「長い!」


ぐはぁ! 綾に殴られた。

グーともパーともいえない複雑な手の形が高速でドライブしながら僕の後頭部を捉えた。


「どうして邪魔するのさ! みんな静かに聞き入ってたじゃないか」


「あれは聞き入ってるんじゃなくて白けて呆然としてたんだろ…」


「そんなに言うなら僕よりも素晴らしい自己紹介をやってみてよ!」


「それはたぶん普通に自己紹介をすればいいってことだよな…」


そういいながら彼は普通に紹介を終える。


そしてまた自己紹介が進んで今度は美島さんの番になった。

ちなみに美島さんの席は僕の隣で綾は僕の後ろで河井さんは綾の隣となっている


「美島 凜です。元気なのが取り柄です。宜しくお願いしまーす!」


「凜ちゃん最高ーーー」


「結婚してくれーーー」


……どうやら男子が女子の自己紹介の後にラブコールを送るのはこのクラスの仕様らしい。


「美島さん可愛いーーー」


僕も流れに乗って言ってみる。

すると美島さんがこっちを向いたので一瞬目が合う。


あれ…、何だろうこの気持ち…

僕の中に一瞬不思議な感情は一体……




答えはCMの後!


「お前、こういうシーンを盛り上げるセンスないな」


「だから人の心の中まで突っ込まないでよ…」

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