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拠点選び 前夜

筆者はタケノコをプランターで持ち帰った経験があります。

死ぬところだった

あのまま帰宅していたら死ぬところだった

この学校で人を信じることを学んでいて良かった、ありがとう倫理の山中。

倫理の授業なんて悪人にしか必要ないと思っていたが思っていた以上に役立つようだ。


やや現実を受け止め難かったが離れたら死んでしまうことを試すわけにもいかない

レイナの資源を回収するという表現って大分マイルドなのではないだろうか。


あぁ、神様、僕と友人Aを本当に間違えていませんか?


レイナ「いつまでうずくまっているのよ」

バブロス「レイナークウェルコス捜査官が同様の精神的復帰に要する時間は5分程度」

このタケノコ、突っ込んでいるのかボケているのかどっちだ


ミナミ「体の面倒を見ると言ったよな、、、、いつまで離れられないんだ?」

レイナ「えっと、、、バビーどう?」

バブロス『捜査官と当艦の回復状況次第、安定的な環境で4年程度』


4年、オリンピックがまた来て高校生活がもう一回過ごせる

クリスマスも4回、お正月も4回


ミナミ「もっと早く出来ませんか、、、?」

バブロス『ミナミハラの提供する拠点環境に期待する』

忘れてた、うちに来るんだった


レイナ「早く行きましょう!人に家に行くの初めて!」

この宇宙人さん、パーソナルスペースの概念がないのか。

足に登ってくる、落ちるぞ。

胸ポケットにでも入れておくか、、、。

レイナ「わわ、ここ?」


ミナミ「えっとバブロスさんはどうすればいい?」

レイナ「連れていってあげて。あとバビーでいいわよ」

バブロス「植物体としての搬送を願う」

タケノコを折らないで採取したことないよ、、、、、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

本体を痛めないように広範囲の根を掘り下げて植木鉢に移した。

こんなに疲れるタケノコ掘りは初めてだ。

ミナミ「おまえ群体とか言っていたけど、他の竹から離れても平気なのか」

バブロス『問題ない、分体では引き続き資源獲得を継続させている。それより水分だミナミハラ』

こいつ段々と態度が強くなっていないか。


ミナミ「これから帰るけど、レイナは他人に見られても人形のふり、バビーは絶対に声を出すなよ!」

レイナ「小さい人間はいないの?」


いるわけがないだろ、頭が痛い、、、、、。


帰り道、胸ポケットから顔を出そうとするレイナを引っ込めながら植木鉢に入れたタケノコを抱えて歩いた、視線が痛い、、、、。

タケノコ、植木鉢に入れている人間なんて人類で初めてではないだろうか。


わが家だ、、、何もかも、みな懐かしい、、、、


母「あらそのまま持ってきたの? 新鮮なタケノコご飯が作れるわね~」

バブロス『食用ではない』

母「え?」

ミナミ「えええっと、食べるようじゃなくて観察用なんだ!変な形しているからさ!あと制服汚しちゃったんだ!自分で洗濯するね!」

母「そうなの、大きく育つと良いわねぇ~」

この探査船とやら本当はバカなんじゃないのか


部屋に駆け込んで息をつく、やっと落ち着ける

レイナ「ねね、あれがあなたのお母様? そっくりねぇ~!」

ミナミ「どうみても似てないだろ、、、あとバビー 母さんの前でも話さないでくれ」

そう?なんてニヤニヤした顔でレイナが笑っている、イラっとするがこれでも我が命綱だ。


洗濯をすませてから今後の事を話すこととした


ミナミ「これからの事なんだが、君たちの手助けはどういった事を具体的にしたら良いんだ?」

レイナ「あなたたちと同じ栄養補給ともともと行うはずだったこの星の生態調査を進められればいいわ」

バブロス『本拠点近くで植物生体としての持続的活動で演算規模の拡大および資源採集を希望する』

ミナミ「あ、じつは数日でこの家から出ることになっているんだ」

レイナ・バブロス『「!!」』


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


バブロスからは巣立ちの時かとか、成人の儀式で命がけの蛮行をするかなど質問責めにあいながら何とか説明をした。

方便としては成人へのステップとして一人暮らしを行う必要がこの国ではあると。


バブロス『ミナミハラの新規拠点の選定が明日と理解した、当艦も同行する』

あながち間違っていないが同行は無理だ、タケノコ抱えて不動産屋巡りは出来ない

レイナ「そういう事なら私だけでも連れていって。バビー任せておいて」

バブロスから不確定要素があるだの、レイナが弱体していることなど言ってたがどうやら不安なようだ。

タケノコの癖に不安がるのか、そもそもこいつ宇宙船なんだっけ?

レイナ「大丈夫よ!私がなにかヘマしたことある?」

バブロスに見つめられている気がしたが気のせいだろう、目もないし。


なんだか放っておけない雰囲気のタケノコと小人のコンビを眺めながら明日の長野へ向けて準備をすることとした。


松本市、このタケノコと小さな宇宙人娘が入り込める隙間があれば良いのだが。

このコンビ、東京では生きていけないだろうな、、、、


人の目や狭さが苦手で長野に行くのに騒がしいことこの上ない

どうしてこうなった、、、、


部屋の外から母が夕飯に呼ぶ声がする

父「タケノコご飯じゃないのか?」

母「飼うことにしたみたいよ~」

父「サボテンも枯らしてなかったか」

呑気な会話だな

バブロス『水を帰りに頼むぞミナミハラ』

レイナ「私のご飯もお願いね~」


枯らさないよう頑張らなきゃ、、、、

新鮮なタケノコを食べたかったのですが愛着がわいてしまいダメでした

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