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葉ちゃんは自分の家を宝に案内してくれた。
一階にはものの少ない玄関と小さな台所と庭に続いている居間と石畳のお風呂場と古いトイレがあった。
居間の隣にある部屋が葉ちゃんの部屋だった。その古い作りの部屋の中には宝の知っている昔の葉ちゃんの部屋にあったものがたくさん置いてあった。
ぎいぎいと音の出る階段の上には二階があって部屋が一つそこにはあった。からっぽのベットが一つ置いてあるだけの掃除されている綺麗な部屋。
「この家にいる間は宝はこの部屋を使ってよ」と葉ちゃんは言った。
「葉ちゃんと一緒の部屋がいい。だめ?」と宝は言った。
すると少しの間、うーんとあごに手を当てて悩んでから「わかった。いいよ」と葉ちゃんは言った。(嬉しかった)
宝は葉ちゃんの部屋に荷物を置いた。葉ちゃんの部屋はとても日当たりの良い部屋だった。窓からは眩しい光が差し込んでいる。
葉ちゃんが、黒縁の眼鏡の奥からじっと宝のことを見つめている。宝は自分の心臓がどきどきするのを感じた。(緊張する)
「すごくいいところだね。ここ」
緊張を紛らわすために宝は言った。