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リ帚丶)ぇ首τ″禾厶レよ]□廾∠勺

作者: 井村吉定

 数週間ほど前、同棲している彼との結婚が決まった。


 籍を入れるまで本当に長かったと思う。学生時代から付き合っているのに、今まで彼はそんな素振り一切見せずにいた。


 彼は元カノのことを引きずっていて、結婚に消極的だった。それでも結婚できたのは、私が彼の子どもを身籠ったからだ。


 生活に必要なものは夫と一緒に住んでいる家に揃っている。だけど実家には、洋服だとか、小物だとか、まだいろいろな物が置いてあった。


 持っていきたいものもあるし、処分しないといけないものもある。だから私は、両親への挨拶のついでに自分の部屋にあるものを整理していた。


「これ……」


 勉強机の引き出しを漁っていると、昔使っていたガラケーが出てきた。


 携帯には無数のデコレーションがされている。昔はかわいいと思ったけれど、今となっては単純に使いづらいと感じる


 懐かしい……。


 卒業アルバムを開くような気分で、ガラケーの電源を付ける。待受画面には、学生時代に夫と一緒に撮った写真が写し出された。




『新着メールが1件あります』




 待ち受けが表示されたと同時に、いきなりメールが届く。


 おかしい。機種変更してから10年以上経っている。まず間違いなく、携帯の電波は繋がっていない。


「え…………?」


 差出人の名前を見て、私は驚愕した。


「嘘でしょ……」


 高校時代の友人からだった。


 あり得ない。あるはずがない。だって彼女はもう死んでいるのだから。


 私は夫のことが好きだった。でも当時、夫は彼女と付き合っていた。


 イケイケのギャルで、モテモテの彼女の存在は、私にとって邪魔でしかなかった。だから私は、帰り道で彼女を――。


 私と彼女の家は正反対の方向にあった。だから学校の帰り道、彼女は私に付けられているなんて夢にも思わなかっただろう。


 無防備な彼女を仕留めるのは簡単だった。鈍器で後頭部を思い切り叩いたら、彼女は呆気なく倒れた。


 現場は誰にも見られていないはずだ。そうでなければ、とっくの昔に私は逮捕されていないといけない。


 私が彼女を●した犯人だとは誰も見抜けなかった。だとすると、メールの送り主は誰かのイタズラでなければ、彼女の幽霊ということになる。


「…………」


 震える手で、恐る恐るメールを開く。イタズラならまだいい。これが本当に彼女からのメールなら、私はどうしたらいいのだろう。

 

「?」


 メールには意味不明な文が羅列されていた。はっきり言って、何一つ読めない。


 文字化けしているようにも見える。もしかしたら、携帯が壊れているのかもしれない。


 そうよ! そうに違いないわ! 死んだ人間からメッセージが送られてくるなんてこと、あるはずないんだから!


 さぁ! 早く荷物を片付けないと――。






 件名 : ロ兄っτゃゑ

 本文 : ロ兄っτゃゑ。

      ぉ前@孑ー⊂″も∧乗丶)禾夕夕っτ

      ぉ前を喰レヽ殺ιτぁレナ″ゑ。

      ┐┐┐┐┐、楽ιゐ。






最後まで読んでいただきありがとうございました。

タイトルやあらすじは、『ギャル文字』で検索していただけると意味が分かると思います

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― 新着の感想 ―
[良い点] 理解と一緒にじわじわくるところ [気になる点]  ギャルさん、むしろコ■サレタ学生時代に、誰に ] ▭ 廾 レ 勺 のかも書いた上で拡散しないと……。 [一言]  ギャル文字ムズい! 今の…
[良い点] 初めまして通りすがりの読専で御座います。 『オンドル語』ならともかく『ギャル語』なんて縁がないんで解読サイトのお世話になろうかと思いましたがやめました。 [気になる点] 確かに『帰り道』で…
[気になる点] タイトル解読してみたら『帰り道で私  〇〇サレタ』は分かったけど空白にした部分(レよ)が分からんとです……orz
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