閑話:乙女達の夜会話
「皆、急なお誘いなのに集まってくれてありがとう。」
「いや〜こっちもマルちゃんがあの後どうしてたのか気になってたからさぁ〜!
それを話してくれるんでしょ?」
「うん。」
今、ボクの部屋にお客様用の布団を3枚敷いた状態 (部屋いっぱい)でメグちー、アキちゃん、トーカちゃんが集まってくれていた。
その3人にお礼を言った後、ボクは早速本題に入った。
「話したいことは沢山あるけど、とりあえず最初に。
おばさん……ジローのお母さんには虐めの事を報告したよ。」
「…!どう、だった…?」
「表面上は何でもなさそうだったけど……多分、あれは内心ブチギレてる時の笑顔だったと思う。」
「え、みずきち震えてない…?」
「おばさんは怒らせると怖いタイプだがら。」
「………なるほど。」(ちらっ)
「何故そこで私を見たのかしら?暁菜。」
「なんでもないよともちん♪」
「そう。」(にっこり)
「「!?」」
なるほど、確かにおばさんと同じ系統だよトーカちゃん。
笑顔なのに目が笑ってないとかホントにやる人いるんだなぁァァ………?(震え声)
「みんなぁ〜?話を本題に戻そっか☆」(にこにこ)
「「「!?」」」
ここにも怒らせたら怖い人居たァァァ!!!?
え、メグちーそうゆうタイプだったっけ!?
「こほん。それで?病院で治療を受けたのなら、医者も診た、のよね?」
「うん。
おばさんには虐めの事実を伝えてあるから、お医者さんとの話でも出したと思う。
多分、ジローにもボクが話したって事、ボクがジローが虐められてる事を知ってる事も伝わった。」
お医者さんの話にはまだ身内では無いボクは参加出来ないのもあって、病室から去ったんだけどさ。
「えっ!?マルちゃん!それじゃあ、余計に関係が拗れない?」
「そっそうだよ!最悪のタイミングじゃん!!」
あはっ♪心配してくれるんだ、優しいなぁ………ホントに、良い友達に恵まれたよ。
だから早くこっちも伝えなきゃ。
「ふふっ…♪」
「「…?」」
ボクが笑った事にキョトンとした顔になるメグちーとアキちゃん。
トーカちゃんに関しては最初から暗い雰囲気では無かった事で多少は察していたのかいつも通りだ。
「それに関しては大丈夫。」
「なんで!?」
「……あのぅ……その…えー………こっ、恋人、同士………になったから…………です。」
「「へ…?」」
「なるほど。そうゆうこと。」
メグちーとアキちゃんは惚けた顔になる。可愛い。
ボクも惚けた顔ってこんな顔してるのかな。
対するトーカちゃんは合点がいった、とゆう雰囲気で頷いた。
「はっ!?えっ!?トモさん知ってたの!?」
「瑞樹の様子から予測した内の、最も可能性が低いまさか、が当たるとは思わなかったけれど。
あの状況で、病院で、しかも恐らく神谷のお母さんが居たであろう場で、よく告白なんか出来たわね瑞樹。感心するわ。」
「…それ、ボクのことバカにしてなぁい?」
「半々よ。貴女、結構無鉄砲よね。」
「あはは……ジローにもそう言われた……
「神谷、親の前で貴女の告白を受け入れたあたり、ヘタレでは無かったのね。」
「……………それに関してはどうかな?」
だってボクが美少女してるから釣り合わないとかウジウジしてた側面もあった訳だし。
多分コレ、狡いとは思うけど【吊り橋効果】的なものだと思ってる。
命の危険にさらされたからこそ、本能的にボクを受け入れたのかも。
「何を考えてるのか分からないけれど、少なくとも貴女が危惧してる事は杞憂よ。」
「ふぇっ!?トーカちゃんエスパー!?」
「先に分からないと言ったでしょう?
ただ貴女が歯切れの悪い返答をしたから予測しただけよ。」
「十分すごくなぁい!?」
メグちーと言いアキちゃんと言い、何かしらハイスペックな部分があるよね、この3人。
ボク?多分何も無いよ?凡人凡人。
ってあれ?アキちゃんなんで泣いてんの!?
「うぁぁぁん!みずきちおめでとぉぉぉぉっ!!」
「うわっ!?」
泣きながら抱きついてきたアキちゃんに押し倒されたボク。
そのままボクの胸に顔を埋めて泣くアキちゃん………って君、どさくさに紛れて人の胸楽しんでないかなぁっ!?
「うへへ〜このおむね様も遂にジローきゅんのものかぁ〜♪」
「アキちゃん…?」
「けどアタシ達の事も忘れないでよみずきち?」
「あ、それは勿論だよ!」
こんなボクをちゃんとした女の子にしてくれた3人には感謝してるんだから!
この友情は簡単には終わらせないよ?
「ふへへぇ〜♪」
「それはそうと何時までボクの胸を触ってんのさアキちゃん!?」
「アタシが満足するまで〜♪」
「赤ちゃんかっ!!」
「ばぶぅ〜♡」
「あ、ずるい!ならあーしも!!」
「メグちーまで!?まったくもぅ………ふふっ…あははっ♪」
「はぁ…やれやれ………
やっぱり、ボクはこの3人が好きだ。
これからもよろしくね?
メグちー、アキちゃん、トーカちゃん。