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俺の人生を、“お前が決めんな!”

作者: 七瀬








俺の人生は、“一人の女の手の中にある!”

俺が産まれたのは、この女が決めた1992年、9月4日。

30歳になった。

俺は小学校1年生の時に、担任の女の先生に一目惚れする。

それもこの女が“俺の未来設計図”に書き残していることだ。

中学1年生で、初めて告白した女の子と付き合いはじめる。

中学3年生の時は、ずっと好きだった女の子が他の男と付き合い

出して俺は“初めての失恋をした。”

高校生になると? 俺は年上の女性ひとに興味を持ち旦那が

いる奥さんと不倫の関係になる。



・・・なんて、ませたガキだよ!

俺より19歳上の女が俺の人生を勝手に決めたのかよ。




当然! 高校生で不倫の関係にあった女性ひとはこっ酷く

俺の親や担任の先生に怒られてたよ。

“未成年の男の子をたぶらかしたとか言われてね。”

それもこれも、この女のせいだと知らずに、本当に可愛そうだった。

俺も心の底から、この奥さんが好きだった訳じゃない!

俺の意思とは関係なくそうなるんだ。




俺が大学生になると? やたらと俺はモテはじめた。

それも、この女の設定だ!

見た目は、“中の中”ぐらいしかない俺がモテる訳ないのにさ。

俺の“モテ期”まで作った女。








 *





・・・話せば長くなる話なのだが。

出来るだけ短く話せば? “俺の命に魂を吹き込んだ女。”

彼女の名前は、須賀 陽菜世 当時19歳だった女。

女は、生まれつき体が弱く“難病を患っていた。”

病院の医師からは、既に見放されていた。

この難病は、長く生きれないとも言われていたらしい。

それでも、この女は20歳まで生きたんだ!

本当に凄いと思うよ。

彼女の命の灯りに陰りが見えた時、彼女は神様にお願いをしたんだ。




『神様! もう直ぐ私の命の灯りが消えてしまいます! だからお願い

します! 私の代わりに彼の人生をこの世に生み落としてください!

既に、彼の未来設計図は私が作りました、どうかお願いです!

彼の魂をこの世に生み落としてください!』




・・・そして、神様は女の願いを受け入れた。

だから今、俺がこの世に居るんだ!

女の魂を借りて俺は別の肉体を手に入れた。

不思議なのは? たまに頭痛がして女の生きていた時の記憶が甦る。

元々は、俺は女の魂から生まれた!

それもしかたないのだろう。

今は別の体に女の魂が入っている。

しかも? 女が決めた【未来設計図】以外の事は何も起きない!

ドキドキ・ハラハラする事も、すべて女が決めた事なんだよ。

俺の人生を、“お前が決めんな!”

生きてたら、おまえに言いたいよ。










そうそう、俺の未来設計図には続きがあるんだ。

“俺が30歳になったら? 運命の女性ひとと出逢える。”

俺は既に30歳になっているが、まだその運命の女性ひととは

巡り合っていない。

俺は、運命通りに行かない事もあるのかなとたまに思う時がある。

予定通りに全てが上手くいかなけば、俺の人生って何なんだろと思うし。

上手くいかない事も、人生だと思う!




・・・もし? この決まったレールから外れる事が出来るなら?

俺はその“運命の女性ひとに出逢わなくてもいいと思っている。”

それも人生! 俺の人生だから。


最後までお読みいただきありがとうございます。

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