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world a king~異世界転生譚~  作者: 抹茶
閑話集
47/101

閑話 VS団長×2

風が俺の前を通り過ぎて、髪を揺らす。

”炎剣”+”魔力剣”+”焔炎”によって発動している剣を握り、正面に構える。

此処、王宮の闘技場では、俺と騎士・魔道師団長との模擬戦が行われるのだ。


俺も、最初から全力で戦わないと勝てない強さなはずだ。


「”対処””適応””察知””強奪””反撃””閃光””疾風””神速””絶空”」


新しく取得した魔法も全て発動させて、俺の存在を主張する。

闘技場の中、俺の視線の先には騎士団長がおり、魔道師団長の居場所は不明だ。

そのためにも、俺は自然魔力を侵食していく。


魔力で侵食を開始したその瞬間、騎士団長が動いた。


(速いッ!?)


「シッ!!」


身を低くして俺に切り込んできた騎士団長に対して、俺は剣を振るった。

大きな風圧が起こったが、騎士団長は少し吹き飛んだだけだ。


(!?)


悪寒が走り、後方に跳躍する。

その目前を、雷が通過していった。

放出された方角を見るが、既に誰もいない。


恐らく、認識されないための魔法か道具があるのだろう。

俺は、騎士団長目掛けて踏み込んだ。

暴風が巻き上がり、俺と騎士団長との間合いはほぼ消える。


「ハァッ!!」


気合を込めて剣を振るうと、その先が剣とぶつかった。

騎士団長の剣との押し合いだ。

しかし、その勝負は一瞬で片付いた。


またもや悪寒が走り、俺は直感に従って上に跳躍する。

真下を見ると、そこを雷が貫通していく。

やはり、その方角を見ても人影は見つからない。


悔しい気持ちもするが、まずは騎士団長の相手が先だ。

握り締めた剣を両手で構えて、地を蹴り飛ばした。

地面が抉れ、暴風が後方を襲う。


「シッ!!」


短い息が吐かれ、またも間合いが詰まる。


「”爆連”!!」


俺の剣が赤く輝き、騎士団長の剣と衝突した。


__刹那、激しい爆音が鳴り響き、爆発が襲う。


俺は、その中から跳躍して退避した。

煙が晴れた所には、騎士団長が少し傷ついて立っていた。

まさか、この威力を当てて怪我で終わるとは思わなかった。


「まさか、六歳児に此処まで手酷くやられるとは、なッ!!」


今度は騎士団長が迫ってきた。

身を低くして懐に入ろうとしている体勢を見て、俺は魔法を発動した。


「”氷の狙撃手”」


一発の超高速弾が、騎士団長を襲った。

その威力は高く、騎士団長の右腕を貰った。

左腕で剣を構える騎士団長だが、やはり苦渋の顔をしている。


利き腕が取られたのはやはり辛いだろう。


__左から、高速の弾がやってくる。


キン!


それを、俺は魔力で察知して切り裂いた。

魔力を纏った剣で魔法を斬るのは簡単だ。

逆に、魔法を放ってきた場所を特定し、その場所へ駆け抜ける。


そうはさせまいと、俺の直線上に騎士団長が割り込んでくる。


魔法で応戦しながら、俺は魔道師団長の元へと走りぬけた。


「”天光”!!」


俺がそう叫ぶと、俺を中心に空から光が降り注いだ。

その光に照らされた地面が、次第に溶けていく。

これは、俺を中心とした広範囲に超高熱を当てる魔法だ。


もちろん自分に害は無いため、かなり使い勝手が良い魔法だ。


「”周破”」


回転しながら切り裂く行動を取り、騎士団長を吹き飛ばした。

それを確認せずに、俺は魔道師団長の場所に駆けた。

遥か遠くにその姿を捉えて、俺の速度はさらに上昇する。


「”神速”!!」


一瞬、世界の全てが止まったように見えた。

その中を、同じ速度で走りぬける。

動きが戻ると、俺は先程の位置から物凄く前へ進んでいる。


既に、魔道師団長は目前に迫っている。


「シッ!!」

「”雷足”!!」


咄嗟に魔道師団長は雷の如き速度で俺から離れた。

そこを追撃しようとした俺だが、そこへ騎士団長の剣が迫ってきた。

それを、寸前に剣で防いだ俺は、氷の弾を騎士団長に放った。


それを後ろに跳躍したことで回避した騎士団長に、俺は走り寄る。


_刹那、俺の目前に雷が招来した。


「クッ!!」


それを剣で受けて、俺は突き進んだ。

雷が剣を通して俺にもダメージを与えるが、今は問題無い。

剣を振り上げて、騎士団長目掛けて振り下ろした。


しかし、その剣が当たる直前に雷が飛来する。

舌打ちをしながら、俺は後ろに跳躍した。

この二人のチームは、かなり面倒で強い相手だ。


剣を構えた俺に、第二ラウンドだとでも言うように二人も構えた。

吹き抜けた風が俺に当たった直後、その速度を追い越す速さで俺は駆けた。

晴天が俺を照らすと同時に、天光によって僅かなダメージが二人を襲っている。


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