第6章 ネタをひねり出してみた
今回はかなり突拍子もない場面展開をするが、この話はこれが日常茶飯事なのでこういうのもアルカナとみていただけるとありがたい。
というか、今回は『よくある転生者メインの架空戦記…といえるような物』ので登場する大和民族国家の内情を書いておこうかなぁっと
統一次元世界管理番号第0320号界
瑞穂皇国 帝都東京 有明臨海地区
東京国際会議場
大和会議本部
王国が大保法成立以前に接触。星間連合加盟国全てと国交を結んだ、最初の創造界以外に存在する大和民族国家であるこの瑞穂皇国は大保法成立後王国主導で成立した大保法関連の国際組織である「大和民族国家の相互発展と永続的存続を思案するための相互保障会議」略して大和会議の本部が置かれ、同会議の議長国となっている。
この大和会議の主な活動内容としては王国の観測結果を基に平安時代以降に起きうる様々な大和民族の永続的発展に対する障害となる事象を排除するための介入を行う対象世界を王国に報告する。というもの。
この活動によって、大和会議に加盟した国は多い。
また、大和会議に加盟する国家の名前は基本的に日本、大和、瑞穂、扶桑、敷島、和(倭)のどれかなので増えれば増えただけ、名前が重複する。そんなときはこの大和会議本部がある瑞穂を例えにすれば、議長瑞穂や320号界瑞穂と識別用の別称がつけられている。
[で、これが、今回の介入要請対象ですが。]
「第102400号界。現地呼称日ノ本。文明レベルは西暦1500年代。それで、鎖国を限定的状態にして、京は造営当初の状態に復元。また、古事記、日本書紀は初版状態を元に…。」
数日後
蒼藍王国 マーライヤーナ州 州都マーライヤーナ中枢都市ルーラ
ルーラ総合庁舎一号館 北官時空管制省大和会議対応局大保法介入本部
「介入に際しての歴史改変が完了したという報告は相変わらず報告書が分厚くなって困るな。」
「前回はA4用紙換算で7万3千枚でしたね。今回は…18万2千3百枚。これ主師の方々どれくらいで読むんでしょう。」
「1分あたり1万。」
あの素っ頓狂集団だったら妥当という顔の部員達。
[失礼します。報告書出来ましたか?]
遥夢が入ってきて部内がぴしりと引き締まる。
[ふむ。…………。内容は把握しました。ここから計画を付くって、始めましょう。今回の介入における現地協力者は東条英機さんにします。転生後の。
介入開始は現地時間で平成26年の12月。
確かこの世界に神子の遠い親戚が居て、神子が今接触しているはずなので、一般情勢はより深くわかるでしょう。
ただ今より、MWCN第102400号界を三元界及び大和会議内共通識別呼称として、「東条日本」と呼称します。]
統一次元世界管理番号(MWCN)第102400号界 個別識別呼称「東条日本」
平成29年5月 日本国 分散首都東京
この世界は我々の知る日本に、一寸外国人への塩辛対応、天皇の権限強化、予算の複数年度利用承認、憲法9条の記述(不戦の限定化、自衛隊の明記など)、一部在日外国人が最初から日本人などの細かな違いをつけただけで文明レベルなどは2018年初頭のまま。
因みにうえで分散首都と書いたが、首都の定義を国家元首の居住地とするならば分散の字が外れる。
「東条、宿題見せて。」
「なぜやってこない。」
「ずっと―やってた。」
「あほくさ。そんな事してるやつには見せてやんね。」
とある全国的に有名な高校の教室で繰り広げられる日常風景。
角刈りに切れ長の楕円眼鏡をかけた少年に長髪の少年が声をかけていた。
そして上の会話。ギャーギャーと始まった騒ぎも、教師が入ってきたことを確認した眼鏡の少年が、居住まいを正し終わる。
授業が始まる。歴史の授業だ。
「古来から大陸に対して強い独立性のあった日本は、4000年間の国交制限政策を経て、米英露と、強い結びつきを持つようになった。
今から70年以上前の第二次世界大戦中、太平洋戦争と記録される、日英米による超広域太平洋上実弾演習もしくは太平洋全域実弾演習と呼ばれる長期演習を経て、この結びつきは絶対的な物となった。」
この世界においても20世紀に2度の世界大戦が起きている。
1度目は原因と、日本の参戦状況や交戦国。
2度目は連合、枢軸の攻勢国家の違いがある。
その両方とも日本は連合国として参戦していた。
因みに日本は朝鮮を版図に含んでおらず、その朝鮮は陸軍国として、ドイツと強い結びつきを持っていた。その関係で、枢軸に参加。日本に宣戦布告するが、遥か古代から政経軍に直接、関節を問わず介入を繰り返してきた王国の協力で張られた、対日攻撃反射結界が全てを跳ね返す。
世界最強の海軍を持つ日本とその日本と千年来の絶対的友好を誓う英国。
そこに世界最高峰の人的資源を有するロシア帝国。世界の工場たるアメリカ合衆国と、連合国は勝てる用素が多かった
さらに日本の国体が維持される限り絶対的協力を約束する王国が日本経由でオブザーバー的に連合国に協力すると発表。
そして王国から様々な技術現物が、日本に対してまるで親ばかの金持ちが、子供におもちゃをほしがってもないのに与える様に無償で供給してくるので、消費に困った日本は友邦3カ国にそれぞれに見合うと判断した物を贈った。
長野県長野市 北部市街地 蒼藍王国大使館
瑞穂を除くと基本的に、大和会議加盟国への大使館開設は長野市街地の外れ三輪吉田地区かその北、浅川若槻地区に固定される。しかも大使館と併設であの、気違いコングロマリットLSN,3C,LWTC,綾小路財閥が、拠点を築く物だから、地価が馬鹿みたいに上がる。
それをこの4企業体は大喜びで買い占め、適正価格の数十分の一で提供する。
だって販売って形にしないと寄ってこなくって。
因みにこの大使館本館とLLCA併設の超高層ビルは、最寄り駅に直結している。その最寄り駅を通るのは日本の国鉄が改組して生まれた全株式のちょうど5割を日本政府が残りの5割は民間という名のLLCAが保有するJR。
ではなく私鉄。
この東条日本では、長野県内の私鉄は4つあり、いずれも企業グループのトップに収まっているが、その上に信濃鉄道という持ち株会社がある。
この世界においては、新幹線開通後の並行在来線という扱いがないため北陸新幹線長野県内区間の並行在来線を引き継いだしなの鉄道は存在しない。
信濃鉄道の株式は全て3Cが保有している。LLCA内の規定では鉄道事業はLSNグループに集約するという話なのだが、創造界の神応鉄道において、出資はしたので責任果たしたから後は任せた。と、3Cに経営と、全株式の保有を押しつけたLSN
まあ、当時の会長近藤が、後継に外部役員でちょくちょく顔を出していた神子を指名し、自分が持っていた株式(神応鉄道全株式の8割)を押しつけたため、神子は3Cグループ内に神応鉄道と、その参加企業の運営を行うためだけの会社3C-TSSを設立。保有株式の8割を押しつけた。
だってそうしないとFIBから口座凍結されるから。
相変わらずずれたが、
この最寄り駅は、史実の当該駅と比べると異常に規模がでかい。
というか、長野県自体が規模がでかい。
原因はLLCA。基本給は日本平均の数十倍(王国平均の数万分の1)に子育て手当、修学手当などの子育て方面や、老後に備えた手厚い福利厚生。因みにこのLLCA やはり人間の感覚で接しては狂う。自分たち以外の国内各企業が担うべき人件費を全て引き受けた。それぞれの労働環境に合わせた額で算出を行って。
これらが合わさり、この長野県という自治体の大きさは、国土比で史実と同じながらも人口は、これまた総人口比で史実の7倍ほど。県都が北に寄っているとの判断から、LLCAは県中部の松本にも拠点を建設。
史実では住宅街が広がる松本駅西側の開発を主導した。
話は長野に戻る。
この長野において、3Cは、102400号界用のCLLOS開発に着手した。
当界の半導体産業を守るために、もっと言うと日本の半導体産業を守るために。
「それでテスターは自分ですか。」
[神子の親戚なら、神子からこれ(V.C.P)の使い方ぐらい。]
「お言葉ですが、自分は投影型のインターフェースに触れたことがないため、使い方はおろか、起動方法すらわかりません。」
一人の若い男に遥夢がV.C.Pの入った箱を渡す。
[大丈夫ですよ。A.Iは入ってますし、イーグルも有効ですから。]
「うちの上司経由で、これをうちの社長に読んでもらって会談の場を設けてもらえば良いんですね。」
遥夢が頷くと、男は去って行く。
その夜。
「で?」
「何とかやってもらうことに。」
「さよか。」
男と神子はどこか似ていた。
数日後
男は職場で先輩社員と話していた。
「最近うちの株価スゴイ勢いで上がってるけど原因思いつく?」
「あーこれオフレコ情報って言う名前の拡散情報なんですが、先週LLCがうちの会社を名指しで、直接取引企業に指定したんです。」
「それは知ってる。」
「その追加情報で来週、これを東日本ではうちの会社でのみ独占取り扱いで発売するという情報が発表されました。あと、今、本社でこれ専用のサポートを策定中だそうで。たぶん今週中に、5桁行くんじゃないですかねー。…さいですか。」
話しながら早速遥夢から渡されたV.C.Pを仕事に使う男。
所属企業の社長から遥夢との会談後上司経由で、V.C.Pの使用許可が下りた。
「…と、全てお任せいただけます。」
「これ最大何台?」
「10台。オプション使って。」
「…オプション加入でまず10台。後で、加入者連れてくるから、そっちも最大10で。中継器は効かないから良い。」
神子が来ていた。
「知り合い?」
「遠い親戚でこれを開発した人です。何でも、大家族で面倒みきれんからお願いって。」
「何人家族なの。」
「33人家族。」
開いた口のふさがらない先輩社員。
「すいません。」
「いらっしゃいませ。」
「「―さんはいらっしゃいますか?姉より話を聞いて参りましたが。」」
リンの横にラルが現れハモる結果になる。
「…すいません。同時加入手続きを行いたいのですが。」
説明後の思わず手を抜こうとした男。
「よろしくお願いします。サービス内容、料金、手続き内容について話を伺い全て同意の上で加入いたしますので、末永いおつきあいを。」
ラルのおっとりに先輩社員もたじたじであった。
翌日
「なに精根尽き果てた顔しとーとか。」
「嵐ですよ。」
「は?」
店のトップが出勤して、先輩社員と話している。
「元凶を呼び寄せた男です。」
「自分も予想外ですよ。あの後、あの場に30人が一気に集まるなんて。ただ。問題がありまして。」
そういってV.C.Pカモフラージュのために使っている、V.C.Pの外部モニタ(スマホタイプ)に神子からのメッセージを写しだした男。
「あの人でも止められない嵐が来ます。」
そこから、ラルと同じ事を言うものが、連続で来た。
連日連夜。である。
「あんた、やっぱり馬鹿だろ。なんで旗艦の乗員を全員送り込んだ。」
[あれ、女性乗員のとりまとめしてるリーが、暴走しました。基本コーウェリアは、あの子が指揮をしてくれてますから。]