表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
L.C-Fo  作者: 猫湊
3/8

第三章 とりあえず目標達成。

5カ国合わせて3500隻の大艦隊が、一路西へ向けて進んでいた。

先頭と最後尾には王国艦隊。第二衛星軌道に待機する航宙艦とのデータリンクで、迷いなく艦隊を率いて海を進んでいく。

2番手につけるはおいらがヒーローアメリカ。日本から贈られた無人艦艇とそれを指揮するイージス艦。そして旗艦となる空母や強襲揚陸艦などがつけていた。さらに、虎の子の砲撃駆逐艦ズムウォルト級を惜しげもなく出撃させていた。

3番手はロシア海軍。戦艦エカテリーナを旗艦として、帝国防衛に必要な艦隊以外は全て参加していた。

お次は大日本及びムー大陸連合帝国海軍連合艦隊。王国艦隊を除けば最大規模の総勢600隻。戦艦武蔵を旗艦として、晶仁が乗る王国艦である、伊勢を守るように大規模な輪形陣を形成していた。

王国軍を除けば一番後ろになる、英国艦隊。戦艦と、空母二隻のクイーンエリザベスに皇太子チャールズと、皇太子妃ダイアナがそれぞれ乗艦していた。

この超大艦隊の上空には各国の空母から飛び立った直掩機がエアカバーを担っていた。

120kt/hもの高速で昼夜兼行航海を行っても、中国近海に着いたのはアメリカを出航してから8日後だった。


中国軍が誇る北洋艦隊が出てきた。

『超長距離射程艦必中射程はいりました。主砲発射準備完了しました。』

大規模輪形陣のまま丁字戦に入った連合軍。

その結末は、一方的なものだった。

まずは、先ほどの超長距離射程艦が、敵の射程外から砲弾の雨をお見舞いする。

超長距離射程の必中射程というのはどれくらいか簡単に言って、横須賀からニューヨークの自由の女神が持つトーチを打ち抜くレベル。

今回は、わざと敵の索敵範囲に入ってから撃ったので外れるわけがない。

そこからはもう淡々としていた。

まず中国ご自慢の空母から飛び立った艦載機が、万に届くかという規模の大編隊と接触し、消えた。海に落ちる残骸すら残さず消え去った。乗員の肉片すらもなかったという。

つぎに水上艦が沈んだ。ご自慢の艦隊が、ただの一斉射で粉々になった。

そもそも、中国はなぜか、日本は眼中になくアメリカと張り合っていた。そのためミサイル空母主兵となり、装甲が薄かった。

対して、今回の艦隊はアメリカ軍を除き、砲撃戦を想定した、重装甲艦が多くそれに併せて、砲塔も強力だった。

残された潜水艦は日本艦隊にとって、もはや敵ではなかった。かつて、世界中の潜水艦乗りの間で世界で最も敵にしてはならないと言われた大日本帝国海軍対潜部隊。

そして、それに同行する、世界で最も静かで正確で、強力な潜水艦群。これを見つけられるのは日本軍だけと言われた強力な部隊が、潜水艦に攻撃を加えた。

世界中の原潜保有国家の中で最もやかましいと言われる中国艦。

結局相手を見つけることなく海に沈んだ。

その後、主要軍港、大小問わず、全ての港を破壊され、連合国軍が中国沿岸を制圧した。

そして、王国軍が合流した。巨大星間国家なだけあって、ひとたび軍勢を送り込めば、それは、もう、文字通りの人海となり中国の国土を覆い尽くした。


北京

こりもせずに紫禁城跡地にでっかいでっかい労働党本部をぶっ建てた中国政府は、各地の人民解放軍を北京近郊に集結させて他の都市を放棄した。

西側に海を挟んで大陸がないと落ち着かない日本人のために王国軍によって作られた、陸地に放棄された都市が軒並み移転した。

これらの都市は、大きく固められ、比較的日本本土に近い草原地帯に配置された上で、にほんりょうとしてあつかわれている。

話を戻して、単一の建造物で、単一の政党組織が保有するものとしてはこの世界最大の人員を有する新中国労働党本部

そこに日本が開発した自律兵器がなだれ込んだ。

更に屋上や窓という窓から、王国軍が、なだれ込みまあ、旧紫禁城跡地にできた総敷地面積60平方キロ。地上30階地下10階の建物の中がさしずめ朝夕の山手線状態になった。

「今度はすし詰め作戦ですか。」

[うちの将兵は結構すし詰め好きですからねえ。10人で押しくらまんじゅうしてたら10分後にはバーゲンセールのおばちゃんも真っ青なほどのぎゅうぎゅう詰めで基地全員が参加して最後に基地司令を胴上げするって言うどうしようもなく大騒ぎが大好きなんです。]

そう言って、袖から拡声器を取り出して、

[あー。あー。ただ今より1時間以内に変質共産主義の馬鹿国家を名実ともに解体したら、明日から一ヶ月間僕を神輿に乗せて日本帰投までと日本全土を練り歩くことを許可します。]

「は?」

「「「ぅぅぅぅううううううおおおーーーーー。」」」

すし詰めになった将兵が雄叫びを上げて、動き出す。きっかり30分後

「状況完了しました!」

司令官とおぼしき将官が遥夢に最敬礼でもって報告した。

[………仕方ない。藍蒼と中都での練り歩きを許可します。ただしその際、彼と、連邦元首も巻き込むこと。道連れにしてやる。]

そう言って、横でお茶をすすっているこの世界の大日本及びムー大陸連合帝国天皇晶仁をあごで示す遥夢。

「スィーア!総員大将確保の上で帰投準備。明日から楽しい楽しいお祭りだー。その前に総員第一種清掃体勢!まだ街が汚すぎる。きれいにして、沈んだ船や今回の戦闘で犠牲になったものの英霊が見ても気持ちよく帰れるようにして黙祷を行う。状況開始!」

銃を収納し、代わりに箒や…栗拾いとかで使うトングみたいなやつやらちりとり、果てはおまえどこから持ってきたと言わんばかりの本格的な清掃機を取り出して、町中掃除し始めた。

この部隊が掃除を始めれば、周りもどんどん掃除を始める。

それぞれの材質に最適な方法で掃除し補修をして、部隊はそのまま、沿岸部からアメリカへ順次帰投を開始した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ