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カノジョがレズになったわけ

作者: 李雨

「やっと見つけたーーーーっ!」


大学の門を出たところで聞こえた少女の声。

何かがすごい勢いで抱き付いてきた。誰、これ・・・。


「お兄さん! 好きですっ!」


「は? いや、俺、彼女いるから」


だいたい、どこで会ったって言うんだ?


そんな思いが表情に出たのか、次の彼女の一声は強烈だった。


「わ・・・わたしっ、おにーさんが黒いコートの下はまっぱで公園でダイブしてたときに、その情熱に、恋に落ちたんですっ!!」


「「「「「は?」」」」」


ちょっと待て、なんだ、その変質者。

というか、今まで生ぬるく見守っていたらしい外野が、一度に引いたぞ・・・。


そりゃそうだ。コートの下は真っ裸・・・。春先によく出るというアレじゃないか・・・・。

女子高生の告白を受ける男子大学生、ってとこから、いっきに、ふしぎちゃんと春の痴漢の話にクラスチェンジ・・・。


マジ勘弁して・・・。


くすくす笑う声がして、救いが入ったのがその時だった。

「あの頃のカイくん、かわいかったわ~」

振り返るとカノジョのマイがそこにいた。


「あのころ?」

「ええ。あのころ。私たちが初めて会ったのもそのころだったものね・・・」

「あーーーーーーーーーー!! 俺が小学生の時のアレかっ!!!」


小学生の時、俺は吸血鬼にハマった。

男のくせに、あの色気、あのスタイル、美意識、そして、極めつけはこうもりになって飛べる。

こうもり、かっこいいじゃないか。

首にかみつかれないとなれない?

じゃあ、どうして最初の吸血鬼が出たんだ。

絶対にそんな外的要因がなくてもなれるはずだ。

子供の「不都合なことは棚上げ」理論で、吸血鬼になれると信じたオレは毎日飛ぶ練習をした。

その中で、黒いコートをボタン外して着ればマントっぽかったし、どうせ蝙蝠になったら服は残るしと思って、コートだけで真夜中の公園にこっそり練習に行ったこともあったような・・・。


「小学生のとき」という単語が出た途端、ツンドラ気候だった周りの温度がほんわり暖かくなった。

よかった・・・通報されなくて(涙)

危うく変態の汚名を着せられるとこだった。


こいつ、あれから十数年経ってるんだが・・・・どんだけ執念深いんだ・・・?

女子高生を見ると、舞に向かって「私が先に見つけた」とか「おばさんは引っ込んでてよっ」とかとにかく喧嘩腰だ。


「悪いけど、そんな十数年前のことなんか関係ない。俺は今もコイツと付き合ってるから」そう言った。

見事にスルーされた。だよな・・・年数考えたら、なみの執着じゃないもんな・・・。


ついにマイが「二人でちょっと話しましょう」と連れて行った。

まぁ、マイに任せたら大丈夫だ。

興味深そうに見てた野次馬もやっと動いてくれた。


実はマイは吸血鬼だ。もちろん、あの日、ジャングルジムで知り合ったのだ。

一人で寂しかったマイと、吸血鬼になりたかった俺。友達になるのに時間はかからなかったし、長い付き合いの間に「離れたくない」と気持ちが育つのも当然の成り行きだった。

俺が成長しきったころに吸血鬼にしてもらう約束だ。マイの隣にいても「弟」に思われない位の容姿になったころに。

吸血鬼の暗示能力・・・きっとそれであの女子高生の件は解決するだろう。


その夜、マイから「うまくいったと思うよ~」とメールが入ってた。



そして、翌日。

門前に現れた女子高生は、俺のことは見事に忘れていた。



ただ・・・・


マイを見つめて「おねえさま・・・あの髪をかき上げていただいた時の快感が忘れられませんっ。私にはおねえさましかいません!」と叫び、オレのカノジョを見事にレズのうわさに引き込んだ。

連続で暗示を行うわけにもいかず、現在俺たちは女子高生から逃げる日々を送っている。







なんかイマイチ(´・ω・`) 文章書く能力がほしい

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