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[未完]荀公達の憂鬱~真・恋姫†無双  作者: 夏蘭
外史の狭間
2/20

やっぱり、転生なんですか?

さて、外史に落とすところまではサクサクいきましょう。

 「ところで、外史の管理者たる貴方が、なんで交通事故で亡くなった冴えない中年前の男ん所に現れたのか。早速理由を聞かせてもらえませんかね? 大した理由が無ければ飽きるほど泥のように寝たいんですが」


 とある病気で、殆ど自主的な寝たきり状態にもなったことがあるが、あの感覚に似てる。それに、早く意識を飛ばさないと、色々まずい。思いを馳せたら、もうヤバい。


「……既に儂のことも知っておるとは。貂蝉め、何を考えておる……」


 一番最悪なのが外史に飛んでくれうんぬん……って奴だ。あの一刀くんみたく主人公補正もなく、現代で武道の有段者だった……なんてこともない俺が、あの世界なんざ行っても即殺される。恋姫たちはモニターの中だから愛らしいのだ。実際に相対したりしたら、ただのモブである俺なぞ一捻りで首チョンパか、謀殺されて、どこかの路地裏でぽいっちょであるのが関の山である。


「……ハッキリ言うオノコよのう」


 あれ、口に出てたか。まぁ、そんなわけで行きたくはないのですよ。

 それこそ、なんかのチート……いわゆる反則能力とか、種馬君のような、一撃必殺の笑顔であるとか。そんなものがあって、やっと舞台に立てる程度のもんでしょうし。


「だがのう、既にお主はこの狭間に呼ばれてしまっておる。正史の時の流れから逸脱した存在になっておるのは、お主も自覚しておるのではないか?」


「……嫌だ、と言ったら」


「儂らが適切に外史に送り込まずに、放置された迷い人は、永遠にこの狭間を彷徨うことになる。この何もない真っ白な世界に、一人。儂らも迷い人になれば、見つけることは困難になろう」


 うわぁ、気が狂ってそのままバッドエンドですか。拒否権無いじゃないですか、やだー。


「現実逃避は良くないと思うがな。まして、儂の姿を見ても慌てる素振りも無いのだし、流れも薄々予想できていように」


 ……ああ、こんちくしょう。自分勝手にやるからな! やっと解放されたんだ、まともな生き方なんか真っ平だ。引きこもり生活実践してやるからな!


「お主を外史に誘導するように指示した者からは、特に何も言われておらぬからな。ただ、お主の向こうでの生まれなどは決まっておる。そろそろ時間が無いので、駆け足で説明するぞ」


 説明の内容をまとめると。


 この場所は、外史の狭間。一刀君がしょっちゅう出入りしては記憶消されて、送り出される場所。……悲劇やなぁ。


 管理人の卑弥呼さんの自己紹介。ようするに予測通りですよっと。


 外史の想念って奴は実際存在していて、例の会社がたまたま近い概念でゲーム化したから、より明確に実体化し易くなっているし、正史から人が招かれる下地も整いやすくなっていること。……まぁ、無差別に、ってわけじゃない、ってことだが、はた迷惑なことこの上ない。

 もう、10代の英雄の存在に心のどこかで憧れる時期なんざ、とっくの昔の話だ。


 んで、俺は荀攸、字を公達として、あの外史に降りる。


 ……明らかに覇王様に近しい位置じゃないですか。引きこもり不可っぽくね? まぁ、頑張って阿斗ちゃんっぽく生きるだけだけどさー。荀家って時点で、ニート生活無理っぽくないか……司馬家なら大丈夫だったのに!


 赤ん坊スタートだけど、記憶がハッキリするのは物心ついた頃からってことだが、うわぁ、いろいろ嫌すぎる……猫耳軍師の幼少期と関わるなんて勘弁し──。


「では、行くぞ!」


「どわぁああああああああ!!!!」


 回想途中で、俺は時空の渦に飲み込まれ、強引に意識を失うことになるのだった。


「貂蝉……『ご主人様』の為とはいえ、外史の始端と終端の存在以外に、修正力を背負わせることなど……本当にできると思っているのか? 確かにあ奴は自身の存在が消えることに無頓着な所があるようだが、だからとはいえど。まして、あのような異端の力をどう使うと……」


 白の漢女の独白なんか、俺に聞こえるはずがないのだった。

さて、引きこもり生活の実践は出来るのか?

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