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アリサの異世界スパイ大作戦  作者: アーサー・リュウ
異世界でスパイな生活
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異世界でスパイな生活-3 ご令嬢スパイ


アリサ、ミレーヌ、ダニエルのちょっと気まずくなった空気感を感じたケイは話を切り出した。


「アリサくんの家は私で手配してる。もう一人のエリザくんとの相部屋で過ごしてもらおうと思うよ。

ミレーヌくんも同じアパートで住んでもらう予定だ」


ミレーヌはそれを聞いてちょっと残念そうな顔をしながら首を傾げてダニエルにこう言った。


「これじゃ、断る理由はなさそうですね。中佐」


「中佐はやめてくれないか?ミレーヌ。ボクは今は一応、予備役編入の中佐だし。あまり軍人軍人したくない性分でね。

こう見えてもユニバーサル商事の社長って肩書だ」


ケイはそれを聞いてどこか、呆れたような顔をしながらこう言った。


「まだそのカバーストーリーが気に入ってるのか....」


「まーいいじゃないか。ケイ。結構お気に入りなんだよ。元々貿易会社勤めのだからしっくりくるんだよ」


「その話もお気に入りか....」


ケイとダニエルはどこかいつものやり取りという感じを出しながら会話をしていた。それを見ていたミレーヌが話に中に入っていった。


「わかりました社長」


その言葉を聞いた、ダニエルはどこか嬉しそうな顔をしつつもまだ納得がいってないような素振りを見せてアリサの肩に手を置いてこう言った。


「さすが狂犬マルソー。嫌われたようだね。まぁー打ち解けるまでは時間がかかりそうだ」


それを聞いたミレーヌは目を丸くして驚いた表情を見せていた。そしてこう驚いた理由を話し始めた。


「どうしてそれを?.....部隊内だけでしか言われてないのに」


「これでも。スパイだってことだよ...君たちの情報はあらかじめ自分で調べてた。同じチームで動くことになるんだ、調べておきたくてね」


ケイはそれを聞いてダニエルの説明の補足した。


「ダニエルは、こう見えて海軍諜報部のトップエージェントでね...色々と功績は上げてるんだよ。機密情報の含みから言えないことが多いが。

以前あった、首相官邸襲撃事件の逃走した武装テロリストを単独で捕まえたのが言える範囲の話かな?」


そうダニエルに尋ねるようにいうとダニエルは首を傾げてなんでもないようなことを言うようにこう答えた。


「まぁー言える範囲だよね」


それを聞いたミレーヌはかなり驚いた顔をしてこういった。


「我々。陸軍で抑えきれなかったアイツを!?一人で!?」


「まーそうだな。確かミレーヌも作戦には参加してたんだよね?確か....ポスト8-4でデルタ分隊の監視班としてで極秘裏に....」


ダニエルがそう言うと驚いた顔をしたままミレーヌはダニエルを見て頷いて返事をした。


アリサは少し話に追いつけてなかったが、目の前にいるダニエルが相当凄腕である事だけはわかった。


そうしている中でコンコンと扉をノックする音が聞こえてケイが中へ入るようにどうぞと声を出した。


「失礼しましす」


そう上品な口調で一人のアリサと同じぐらいの年齢の少女が入ってきた。

少女と言ってもおどこか大人の妖艶さを感じ優雅で上品な雰囲気の黒髪のロングヘアで高そうなおしゃれな服に身を包むお嬢様が部屋に入ってきた。


さっきまで軍人とスパイばっかり見ていたのでどこか雰囲気の違う彼女は周りから見れば浮いているようにアリサは感じたーー


「ごきげんよう。私はエリザ・シュナイザーです。よろしくお願いしますわ」


彼女はそう言ってミレーヌとアリサをに目を合わせてからお辞儀をした。

どう見てもいいところのお嬢様という感じの雰囲気を醸し出していた。


それを見たケイはニコッとした顔をしてからこう言った。


「さて、RNIS6の面々は揃いましたね...各々の自己紹介をしてもらうか。じゃあ、私から。

みんなは知ってると思うがケイだよろしくーーー


私はあまり現場には行かないから実質、このダニエルが現場で指揮を取ることになる」


ダニエルはそれを聞いて、エリザの手を取ってから手の甲にキスをしてこう言った。


「ごきげんよう。エリザくん。私は、ダニエルだ。よろしく」


いきなりの行動でエリザは驚いたのかどこかか顔を赤くして恥ずかしそうにしながら無言で頷いて答えた。


「ミレーヌ・マルソーよよろしく」


「アリサ・モモセです」



そうアリサとミレーヌは手を差し伸ばして握手を求めるとエルザはそれに答えた。

しかし、アリサの手を握った時に一瞬だけ表情を変えてこう言った。


「よろしくですわ」


アリサははにかんでそれを返したが、どこか敵対視でもするような表情だったーーー


「よろしくぅ」


「あなたには負けませんわ。一緒に頑張りましょう」


エリザはそう小声で言ってきたので、アリサは一瞬ドキッとしたが彼女が年の近い自分をどう見ているのかを感じられる一言だった。


少し険悪な雰囲気なっていたのを見てか、ダニエルが間に入って首を傾げてこう言った。


「ライバル心は否定しないが、それがいい方向になるようにしてくれよ。

さて、早速二人に任務をお願いしたい。


この男の尾行をしてくれ。

今日の20時にこの街のどこかでイーストブロックの協力者と接触するという情報を得てる。

行き先を調べて欲しいーーー」



アリサはそれを聞いて、すごいスパイっぽいのキタァーーーと心の中で思わず叫んでしまった。

ダニエルは写真を懐から出して近くのテーブルに置いた。


男性はパッと見て40代の痩せ型の人物であまりパッとしない印象だった。


「接触は御法度だ。ミレーヌと私はこの人物と関わりある別の方をあたるーーー

まずは二人で協力してこの男を追ってくれーーー


ということで、ミレーヌくん?一緒にディナーでもどう?」


ミレーヌはそれを聞いてどこか納得したのか渋々したような顔で頷いてダニエルの提案を受け入れた。


エリザの方が男の写真を見ながらどこかワクワクでもしているのか嬉しそうなそぶりをしていた。


「初めての任務ですわね。ワクワクしますわ。やりますわよ!アリサ!」


「え!は、はい」


あまりの咄嗟だったので、アリサはそう反射的に答えた。

アリサのエリザが手に持っている写真を覗き込むように見てこう言った。


「社長....この人、海軍の人ですよね?」


それを聞いた、ダニエルは驚いた顔をしてニコッと微笑んでこう言った。

もしかするとお気に入りのカバーストーリーに沿って呼んだのがよかったのかなと思ったが....


「ご明察。彼は海軍の技術将校だーーー」


ダニエルは驚いたようにそう言ってニコッと笑みを浮かべてウィンクをした。

横でどこか悔しそうにしているエリザがいたがそれには触れずにダニエルが説明をし始めた。


「彼の名前は、アドルフ・ルートベルド中佐だ。今は凍結になったが最新兵器の開発をする極秘裏国家プロジェクトに関わってた人物だ。

イーストブロックとの癒着があって、以前から諜報部でマークしている人物だ。

色々あって報復人事にあって、今は資料室付き将校になってる。

何かを持ち出して亡命をする恐れがあると睨んでるところだーーー」


それを聞いた、エリザがこうどこか何かをひらめたかのようにしてこう言った。


「もしかして、今夜そのエージェントと接触して亡命をする準備などを?」


「いい読みだエリザ。そう、そのように諜報部としては睨んでる」


ダニエルはウィンクしてエリザに肩をポンと叩いてそう言って彼女を褒めた。

褒められたエリザはどこか照れるのを隠しながらも、嬉しそうにしているようにアリサには見えた。


ケイが席から立ち上がって、近くにあった棚から小さなアタッシュケースを取り出してきてアリサとエリザの前に置きそれを開いてこう言った。


「今回、この装備品を渡す。最新のイアリング型通信機と護身用の電撃警棒とでも言うべきかなそれを渡す。


これを使ってくれ。


くれぐれもだが、ターゲットや関係者との接触は厳禁だ。

そして、くれぐれも敵対エージェントの戦闘は避けてくれよ」


「「はい」」


アリサとエリザはそう声を揃えて返事を返したーーー

アリサのスパイとしての初めてのミッションが始まった。


アリサ「おぉぉぉ!スパイっぽい感じになってきましたぁ!」


ミレーヌ「アリサ。すごく嬉しそうだけど...大丈夫なの?」


ダニエル「ま、大丈夫だと思う。この任務自体は難しいもんじゃない。アリサとエリザの能力を少し見せて欲しいというところだな」


アリサ「はい!社長!頑張ります!」


ダニエル「元気がいいことはいいことだ。エリザもよろしく」


エリザ「よろしくですわ」


ダニエル「君は確か養成学校ではトップだったと聞いてるよ。頑張ってね」


エリザ「は、はい!」


ケイ「初々しいのはいいなー。次回、初めてのミッション」


アリサ「ワクワクです!」


ケイ「どこか嬉しそうな感じで語彙力がどこか言ってそうだな」

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