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天使の矢は心臓を砕く(旧題:私の天使)  作者: 現観虚(うつしみうつろ)
あとがき・キャラ解説など ※最後に読むことを推奨します
71/71

設定資料集《結人編》 ※重大なネタバレを含みます

昇天塔(タワー)及び「悪魔」関係の設定・用語集です。


※この資料における「悪魔」のリストは、神谷永介の自宅に残された「ミイラ事件」に関するメモ、及び天愛教団の定例会議における調査報告書を参考に作られています。そのため昇天塔(タワー)のごく一部のメンバーを記しているにすぎません。


※はっきり言って、本編のストーリーを理解する上では全く必要ない裏設定です。正直膨らませすぎたな、っていう感じもしますね……。それでもファンタジーとしての世界観や勢力図などをもっと知りたいという方は、どうぞ!


※本編で名前に言及がないどころかほぼモブみたいなキャラクターも載っています。「もし天愛教団のヒーロー番組があったら、この人たちも敵として活躍するかも……」みたいに捉えてください。


※「本編における重要人物」は「○」、それ以外は「・」で示します。


※本編でほとんど、あるいはまったく説明されていない事情に関しては「★」で示しています。


◎途ケ吉人志

昇天塔(タワー)の技術提供者兼「監督」役と言う立ち位置。

 <概略>

★死者の数を調整するために人間として受肉した天使、すなわち調整者(ピランク)であり、古代から日本列島を担当していた。

★かつては各地の山を拠点としてそこから流れ出す生活水や気象を操ることで神として崇められ、その力を求める人間と契約し、彼らに天使の粉(ダスト)を分け与えていた。彼の活動歴は「不死の薬」や「人魚の肉」など、各地の様々な伝承に影響している。

 2012年に涅槃衆(ねはんじゅ)ホールディングスと提携し、人間の「牧場」として昇天塔(タワー)を組織した。

 <性格>

 人間のことを単なる食料として見ているというよりも、むしろ激しく見下し、彼らの願いや信念を貶めて嘲笑することに快楽を覚えている。一方で、人間の行為により計画にイレギュラーが発生すると激しく怒る。

 人間のふりをしているときは、慇懃で紳士的ながら、どこか相手を馬鹿にするような話し方をする。

★<能力>

・鏡花水月:自らの血を溶かした水を使って他者の認識を操る。唯一の弱点は、高熱と氷結によって無力化されること。ゆえに天愛烈怒は天敵である。

 ・隠蔽結界:「霧隠れ」…彼の血が水に溶けることで発生する「霧」は、一定半径内の人間の事実

  に対する認識を曖昧にする。五階以上の眷属たちも任意で使える。

 ・「蜃気楼」…彼の血が溶け込んだ水を飲んだ者は、途ケ吉や眷属に関する記憶を消される。

・諸行無常…体を水と一体化させる能力。血を溶かした水であれば、全て自分の体として扱える。

 当然、降雨を操ることもできる。雨宮県では任意のタイミングで雨を降らして水蒸気を増やし、霧を発生させやすくしていた。

 自在に水を変質させ、攻撃・防御・拘束など、あらゆる応用が可能。水の中に取り込んだ物や人間を他の場所にテレポートさせることもできる。

 

○★天使の粉(ダスト)

 途ケ吉の血液から抽出した、人間が摂取可能なように加工した成分。摂取者の意識的・無意識的な欲望を一時的に強くし、「鏡花水月」の対象とする。摂取量を増やすと天人のような能力が使えるようになるが、段階的に量を増やさないと、人体発火、アナフィラキシーショック、未知の身体的変質の恐れがある。

 摂取の手段は錠剤や注射など、通常の違法薬物によく似ている。成分を摂取した人間の体の組成を作り替え、次第にダスト成分に置き換えていく。

 途ケ吉が現在も様々な効果の新薬を開発実験している。


○脱落/地下送り

 何らかの理由で昇天塔から脱落した人間はとある地下施設に監禁され、ダスト成分を増やすためのプラントにされる。


○★聖餐/パーティー

 既存メンバーに目をつけられた人間はまず、通常の麻薬にダストを混ぜた錠剤を摂取する試用期間を経る。その後正式に昇天塔に加入する際「パーティー」に参加する。「霧」の香りが付いた特別な「招待状」(偽装のため、書面の内容自体はただのランダムな懸賞品の当選通知)を持っていなければ入れない。そこで初めて「原液」を口にする。


○★悪魔の能力…途ケ吉の血と、その接種者の欲望が呼応することで発現する。使用者の欲望に関わる象徴的なイメージが反映されることが多い。


○★涅槃衆(ねはんじゅ)ホールディングス

 表向きは娯楽産業を営む犯罪シンジゲート。途ケ吉が仕掛け人。


昇天塔(タワー)

 涅槃衆ホールディングスが統括する、昇進システムのある犯罪者コミュニティ。

 途ケ吉人志が監督している。彼の血を摂取した人間が、世間から存在を消して・あるいは身分を詐称して各々の欲望のために悪事の限りを尽くす。

★一階から九階まで階層があり、四階までは新人の取り込みや下働きなどの「成績」によって昇進し、五階以降は個々人が設定した目標の達成度に応じて昇進する。そもそも目標が低い人間は五階以上には登れない。なお、上位層の「目標」の例をいくつか挙げると、「世界の王になる」、「子供だけの永遠に時間の止まった夢の国を作る」、「世界中の男を奴隷にする」、「目につくものをすべて破壊し尽くし回る特権を得る」などである。

★以下に階級の詳細を示す。

<色界(一階~四階)>

 ダスト販売の営業成績や伝令、リンチ、死体隠蔽等で成績が上がる。天使の粉の摂取量が少ないため「霧隠れ」を自在に操れず、警察に逮捕されるリスクもある(最も、途ケ吉が警察の記憶を消せば捜査はかく乱され、釈放される。もっとも、逮捕される失態を犯した者の立場は非常に厳しいものになるが)。個人的な活動は県内で軽犯罪を行うに制限される。天使の粉の原料のことを知らせられない(四階から五階に進む頃に明かされる)。天使の粉の体内蓄積量が一定値を超え、「能力」に目覚めた者は超色界に進む。

<超色界(五階~八階)>

 自ら「霧隠れ」を操れるため、活動圏は関東一帯に広がる。個人的な殺人が許される。ただし、定期的に「狩場」を変更する必要がある。

虚求滅(きょきゅうめつ)=九階>

 能力が完全に成熟し、阿羅漢態(ジャンキー)となった時に与えられる階級。活動範囲は全国規模、テロ、大量殺戮、国家を相手取った戦闘も許される。未だに誰も到達していない。


相模原謹二(さがみはらきんじ)

★詐欺師・ギャンブラー→カジノ運営者/階級:七階

★年齢不詳。オールバックの似合う好青年(?)。彼の運営するカジノでは、一攫千金を目指す者達が天使の粉(ダスト)を摂取し、文字通り命を懸けて戦う。

 昇天塔(タワー)のトップ成績者にして宣伝塔であり、毎度「聖餐」の司会を務めている。

 <能力>

 途ケ吉同様水を操るようだが、詳細は不明。


緒方重治(おがたしげはる)(ウサギ男)

 社会活動家/児童養護施設「ハーメルン」代表→実験動物/階級:六階

 <概略>

★1998年から2007年まで、主に貧困家庭や虐待問題の解決のために活動していたが、周囲の人間が夜逃げや資金横領を繰り返したことからパラノイアを発症した。更に財政難に陥り、「ハーメルン」内での虐待を知ったことで追い詰められて病状が悪化、精神病院に入院する。

★「ハーメルン」の運営を途ケ吉と言う青年実業家に引き継いでもらうが、彼は施設を人体実験場に変えた上、子供たちを人質に取って緒方を被験者にし、ダストを大量に摂取させた。その結果人格が崩壊し、「子供たちを悪い大人から守るために」拉致する途ケ吉の傀儡と化した。

★なお、実際に「ウサギ男」のコスチュームを使用した犯行はわずか三回であり、その容姿が彼のアイデンティティという訳ではない。それ以前もピエロやマスコットキャラクターに扮した犯行を繰り返しており、捜査の手が迫るとコスチュームを捨てて別の県に活動を移す、というパターンを繰り返していた。

 <性格>

★正義感が強く、社会問題から目を逸らして安寧を貪る人間、すなわち全ての大人に対して強い憎悪を抱いていた。

 <能力>

★Puddle Play…水場を出入口とし、亜空間を通って移動する能力。この空間には「純真な子供心」を持つ人間しか入れないルールがあり、主人である途ケ吉人志すら入れない。


野崎律子(のざきりつこ)

★暗殺者・傭兵/階級:六階

★園安結人と同期。結人に多少の関心がある。

 <能力>:不明。


屋久島(やくしま)メルリ

★殺し屋/階級:五階

★いつもゴスロリを着ている10代と思われるメンバー。ネットで代理殺人サービスを行っている。

 <能力>:不明。


柄谷敏夫(からたにとしお)(トシ)

 階級:四階

★大学生→空き巣・詐欺師・麻薬販売業者/階級:4階

 園安と同期にして、昔からの歓楽街の友人の一人。天使の粉(ダスト)だけでなく、違法薬物を販売している。自分では麻薬は使用しない。

 <能力>:不明。


園安結人(そのやすゆいと)

 階級:四階→五階

 私立水草高等学校(水瀬市)→霧岡第二高校→私立宿根高等学校 

 <概略>

 父の未道信司の抑圧に耐えて幼少期を過ごし、同じく父に苦しめられている母を守ろうとした。良心の離婚後、精神状態が悪化した母も彼の存在を否定するようになり、やがて自殺した。

 児童養護施設ハーメルンに入居し、4年後に途ケ吉人志によって解放され、生活の面倒を見てもらうようになる。裏の世界のアルバイトを重ねながら、将来大金持ちになって理想の家族を築くことを夢見る。

 高校二年生の時に友人らと共に昇天塔(タワー)に入るが、後に友人らは殺人行為に恐れをなしたため地下送りになった。その後も身分を何度も変更しながら、恋人を手に入れるため18才の少年を演じ続けていた。途ケ吉に課された条件により、新しい恋人ができるたびに昇天塔(タワー)に入れていたが、いずれも何らかの理由で「地下送り」となった。

 愛本叶多との交際中に途ケ吉の新薬が完成し、これを用いて叶多を従順な奴隷にしようとしたが失敗。しかし、そんな失望の中、一度は自分を見捨てた匂色つぼみとの復縁を果たす。彼女と結婚して子供も授かり、幸福な家庭を築く夢が叶った。

 4階では主に麻薬販売と裏切り者の始末を担当し、五階昇進後は敵対勢力と戦う尖兵となった。

 2018年11月に天愛教団によりつぼみを奪われ、瀕死の状態になる。つぼみを取り返す力を得るため、途ケ吉の新薬で阿修羅態(オーバードーズ)となったが、理性を失った。

 同年12月、水瀬市集団怪死事件を引き起こし、天愛教団に討伐された。

 誕生日は7月7日。母曰く、「あなたはお父さんとお母さんの愛が起こした奇跡なのよ。織姫と彦星が天の川を超えて出会ったみたいに。」

 <性格>

 愛する女性と「完璧な家族」を築くという夢に偏執的に執着する。家族の関係にはお互いを思う気持ち以外の一切の不純物が含まれてはならず、それを守るためなら第三者、あるいは相手の人生や友人・家族も含め、他のありとあらゆる事象を犠牲にしてかまわないと考える。

 社会や正義、平和と言った概念を忌嫌い、それらを唱える人間はすなわち、「多数の幸福」と言う口実のもと家族のために身を捧げる義務を怠る偽善者とみなす。

 相手に少しでも受け入れられたと感じると、すぐに自分たちは結ばれる運命にあると思い込む。そのため以前は恋人と距離を詰めることに積極的だった。しかし何度も恋人たちに「裏切られた」経験から、愛本叶多との関係においては慎重を期していた。

 <能力>

・「水よりも濃い絆(グロテスク・ラヴ)」…背中から生やした蔦状の触手を用い、他者の体液を吸い取る。吸い取った養分は本体の体力を強める。彼から切り離された蔦は機能しなくなり、蒸発する。

・「水よりも濃い絆(グロテスク・ラヴ)阿修羅態(オーバードーズ))」…他者の体に「種」を埋め込み、ゾンビのような眷属に変える能力。眷属は自らの蔦を用いてさらに別の眷属を生み出す。

 本体においては、背中の赤い蔦で人間に「種」を埋め込み、全身を覆う青い蔦で攻撃を防ぐ。左腕からは酸を発射する。


川上葵(かわかみあおい)

 暴力団員→階級:二階

★以前所属していた暴力団において対偶を不服に思い団の資金を着服。指を詰めることを渋って逃亡し、途ケ吉に拾われた。

 主な役目はダスト販売。顧客に取り入るのが不得意な上、大それた犯罪に手を出す勇気がないため、昇進しない。パチンコ及びアルコールに対して依存症がある。

 田辺亮太により「天使の粉(ダスト)」の材料を知って以降摂取を拒むようになり、地下送りにされかけた。途ケ吉に情けをかけられ、起死回生をかけてダスト成分を過剰投与され阿修羅態(オーバードーズ)になったが、理性を失って暴走した。居住するアパート住民を皆殺しにした後、水場を求めて花苦侘市内を徘徊。

 水族館で天愛比奈に殺害された。

 <能力>:なし。阿修羅態(オーバードーズ)においても、ただの身体変化にとどまった。


杉山(すぎやま)はるか

 霧岡第二高等学校→階級:一階(→脱落)

★家庭の問題から引きこもりになり、自殺を試みて司に止められる。司に依存して生きていこうとしたが、拒否された。

★三年生になって園安結人と出会い、交際を開始。昇天塔(タワー)の存在を知るも天使の粉(ダスト)を拒否したため、途ケ吉結人の手により「地下送り」になった。その後強制的にダスト成分を注入され、体液を搾取されて死亡。失踪から一年後にバラバラ死体として園安結人に発見された。享年18才。


桐ケ谷更紗(きりがやさらさ)

 階級:一階(→脱落)

★2016年の夏に園安結人と交際し、勧められるがままに天使の粉(ダスト)を摂取。結人と同居していたが、逃亡して警察に通報しようとしたため、彼自身の手によって「地下送り」になった。後に体液を搾取されて死亡。失踪から一年後にバラバラ死体として発見された。享年16才。


一ノ瀬純(いちのせじゅん)

 階級:一階(→脱落)

★違法薬物使用の常習犯。2016年の冬に園安結人と交際し、興味本位で天使の粉(ダスト)を摂取した。その後浮気が発覚したために結人に「地下送り」にされた後、体液を搾取されて死亡。失踪から一年後にバラバラ死体として発見された。享年20才。


匂色(にいろ)つぼみ

 私立宿根高等学校(現在は在学記録抹消済み)→階級:一階→天愛教団信者

<概略>

 高校二年生の時に父親がガンで亡くなり、それをきっかけに医師を志す。所属しているバレー部では突出した活躍を見せ、才色兼備と評されていたが、次第に勉強が多忙になって部活動に参加しなくなり、交遊関係も途絶えがちになった。また、交際していた園安結人とも勉強を理由に距離を置こうとしたが、口論をきっかけに破局した。

 以上の事情から来る精神的苦痛に加え、母に努力を否定されたと感じたこと、更に彼女が新たな婚約者を家に招いたことへの失望から家出し、園安結人と共に駿河県に住む。「天使の粉(ダスト)」を摂取した上に結人に監禁され、約一年後に天愛教団によって救出された。

 園安結人によって妊娠させられた子を産み、以降は彼女と共に教団施設で暮らす。

<性格>

 非常に自分に対して厳しい。自分が他人から不利益をもたらされたとき、相手を直接責めることは少ない一方、自分の悲しみを強調して遠回しかつ無意識に非難する。

 他人の役に立たなければ自分の生きる意味が見いだせない。一度思い込んだ「使命」のためには全てを投げうつことができる生粋の殉教者。


小山玲(こやまれい)

 私立宿根高等学校→階級:一階→復学(三年生)。

<概略>

 学校でいじめを受け孤立していたところ、園安結人の勧誘により「昇天塔(タワー)」に入った。その約半年後に神谷永介に発見され、教団の治験によって公的な実在性を取り戻した。

<性格>

 内向的かつ自意識過剰で他者とコミュニケーションを取ることが苦手。その一方で(特に異性に対して)承認欲求が強く、誇大妄想癖がある。

★神谷や教団の励ましによって過去の行いを反省した。復学した後はいじめについて両親や学校と相談して解決に至った。相変わらず学校で友人はいないが、司と仲良くなったことで自己肯定感を回復し、会話に積極的になった。現在は掲示板上の友人が何人かいる。


<その他:涅槃衆ホールディングスの手下たち ※固定役職なので階級はない>


田辺亮太(たなべりょうた)

★暴力団員→特別階級「白隠禅師」…ダストの精製を担当する

★「暴風雨戦争」における一斉検挙により所属する団が解体され、路頭に迷っているところを途ケ吉に拾われた。「霧隠れ」に守られていることにより慢心気味であり、ビジネスに関する秘密をいとも簡単に言いふらしていた。そのせいで天愛教団に工場の場所を特定され、天愛烈怒に焼殺された。

 <能力>:なし


・バーテンダー

 結人の中学生の時からの知り合い。天使の粉(ダスト)入りの飲料を提供する。


・警備員たち

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