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バックアップの男  作者: 桜井あんじ
警察局捜査官連続殺害事件捜査報告書
134/137

65

★今日 午後十時 (ファイル番号65)



 ケリーの小さな手には、さっき俺がテーブルに置いた、Mー458スペシャルが握られている。

――なぜだ?

 混乱する俺の耳元にその愛らしい唇を寄せ、彼女はささやいた。

――ああ、そうか。

 俺は目を閉じた。信仰心などかけらも持たない俺だが、死を目前にした今、神と名のつく者に祈りたくなった。彼女のために。

「主よ、どうか彼女をお許し下さい。彼女は自分が何をしているのか、分からないのです……」

 薄れゆく意識の中で、俺は最後に彼女の声を聞いた。

「プレゼントありがとう、パパ。ケリーね、次は新しいワンピースが欲しいな……」

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