閑話 分隊生活御用改め
旧海軍の最悪の欠点、罰勅とバッターによるシゴキです。
シゴキに耐えられず自殺する兵もかなり居たそうです。
嗚呼、また夜がやって来る・・。
自分は海軍二等兵、田中三太。
陸軍よりはマシと思って海軍に入ったが、やはりと言うか当然と言うか・・。
罰勅があるのだ。
いや、アレは・・・拷問だ!
自分等に非があるなら納得も出来る。
だが非が無くても一等兵殿の機嫌次第。
例えば一等兵殿が上官から怒られる。
機嫌を悪くした一等兵殿は我々を怒鳴ってバッター(精神注入棒)で拷問!
それが軍隊だと言えば諦めるしか無いが、噂では予科練で下半身を砕かれ半身不随になった
ヒナ鷲も出たと言う。
階級差が天国と地獄を分けるのが軍隊。
理不尽だが先輩も通った道。
尻が腫れているのは二等兵。
一等兵に昇任するまで耐えるしか無い・・。
「貴様等!まだオレの言う事が理解出来ぬか!!」
クソ、何が理解だ!
イチャモン付けて罰勅を食わせたいだけだろうが。
だが思っても顔には出せない。出したが最後。。
悔しいが階級が一個上だと生殺与奪権がヤツ等にある。
俺たちもああなるのかよ??
・・・と、思ってバッターを何発食うか予想してると。
「オイ、貴様等!ナニをしてる!!」
突如凄い光と共に誰かが現れ一等兵を叱咤してる。
誰??
見てると一等兵殿は真っ青・・。
アレは・・・・・。
「お・・・お使い様・・・。」
「そうだ!我が真連合艦隊のスポンサー、ヤマダだ!ところで・・。
そこの尻の腫れてる二等兵にナニをしてたのか??」
「え・・エエと。躾です。ヘマしたので!!」
「いい加減な事言っても我にはお見通しだ!
海軍の悪しき伝統、精神注入棒だろうが。」
言い当てられて真っ青から真っ白になってる一等兵殿。
「良いか?今は非常事態。
戦場で斃れるなら本人も本望だろう。だが・・。」
(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪
「上官の機嫌で殺されたら親御さんにどう謝罪する気だ?
貴様等、一等兵、下士官では責任が取れないだろう。
我は宣言する!
今後、理不尽な罰勅を加えた兵士は一律二等降格処分とする。
士官、将官でもだ!貴様、今日から4等兵だ!!」
一等兵殿、三等級降格ですか??
既に彼は真っ白を通り越し灰色になってます。
「貴様は運が悪かったな!我はランダムに見回っておる。
二等兵の皆も階級が上がっても後輩を虐めるなよ。」
お使い様はそう言うと司令長官を従え、甲板へと消えて行った。
翌朝、全艦隊、全軍に罰勅禁止令が公布。
制裁を加えた場合は理由を400字の原稿用紙20枚は書いて起承転結を説明する事。
矛盾ある場合は調査の上軍法会議を経て降格、もしくは除隊。
また過去にも渡って調査し、罰勅で惨い暴行を行ってた人間は二階級降格。
厳しい決まりだが、我々下っ端には大歓迎だ!
意味不明の罰勅なんて消滅して当然。
お使い様は突然現れるので、影で虐めなんてしても無駄だそうで。
コレで艦内の分隊生活も明るくなり、上官もめったに怒れなくなった。
こうして日本の悪しき風習の弱いもの虐めは絶滅したのだ。
>学校の虐めも軍隊から来てると推測です。
のちに、艦内御用改め!として、艦隊司令部の名物になる。
士官下士官は恐れ、下級兵士には歓迎される。
もちろん陸軍も同じく、内務班の制裁が消え、兵士の悲鳴は軍内から途絶える。
虐めはアカンで。。
日本の悪しき風習、虐めの根源が分隊での制裁だと思います。




