ー第一章 予告ありの出会いー 【6】
ほんとに文書く才能ないなぁ・・・と自己嫌悪。
いや、ほんとにそうなんだけどね。
校内の敷地に入ると僕らは少し距離をあけた。というか、無理やり僕が早歩きで距離をあけた。辺
りにはいつもどおりのクラスメイトが居る。ほんの少し前までは僕の少し後ろに居る人もいつもど
おりの人だったんだけどなぁ・・・。そしていつもどおり声をかけてくる。うん、普通だ。僕はこ
んな”普通”を壊したくなかった。いつまでも普通でいたかった。願うだけ無駄になるんだけど。
それからは意外に平和なものだった。たまに目があったりするだけで、いつもどおりだった。でも
そのたびにドキッとしていたことは内緒だ。そして帰りの会終了。普通の一日が終わった。僕と愛
音ちゃんは約束どおり誰も学校にいないとき、つまり放課後はなにかしようと考えていた。見事に
以心伝心。僕と愛音ちゃんは何かと理由をつけクラスに最後まで残った。
愛音「ねぇ、屋上行かない?」
屋上・・・それはまだ一度も行ったことのない場所で僕も少し興味があった。
陸「うん、いこ!」
そう言って僕らは屋上へと続く階段に向かって走っていた。
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6時間目にどこかのクラスが屋上を使って、閉め忘れたのだろう。屋上の鍵は開いていた。ラッ
キー!と言わんばかりに彼女は屋上の扉を強引に開け、すぐそっちへと走っていった。僕もそれに
着いていった。屋上からの眺めを十分に堪能したところで、僕らは本当に他愛のない遊びをし
た。だるまさんがころんだ、二人ではないちもんめ、まるで無意味な遊びをたくさんした。この
後何もなければきっととてもいい思い出になったんだろう。けど、運命はそうはさせてくれなかった。
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ー第一章 予告ありの出会いー 【7】 へ続きます
急展開できませんでした。次します。