ー第一章 予告ありの出会いー 【3】
陸の過去編パート1。あまり長くないです。
――数年ほど昔、そう それは、俺が小学三年生のころだった。ある日、母はタバコを吸いながら
突然言った。
母「陸ー、あんたのクラスの愛音ちゃんね、あんたの許婚なのよ。」
そのころの俺の愛読書はらんま1/2。その言葉の意味は分かっていた。分かっていたのに。。。
陸「じゃあ僕、愛音ちゃんと結婚していいの?」
・・・・・・しばらくの沈黙。。。
そして、母は顔色を変えてタバコを乱暴に灰皿に突き刺し、携帯をものすごいスピードで手にと
った。
母「ちょっと愛華?!陸がついに...愛音ちゃんと結婚したいって言ったわよ!ええ、本当に!」
そこまでは言ってないよ、、、そう思ったがもはや手遅れだった。エンジンのついた母はもうどう
にもならない。だって元暴走族番長だよ?少し逆らっただけで投げられるんだから。
母「愛音ちゃんと変わってくれる?ええ、それも言って。じゃあ陸と変わるわね!」
僕は何かとてつもない間違いをしたんじゃ。。。と、今更気づく。もう遅い。そんなことを考えて
いる間に母は自分に携帯を渡してきた。震えながらも第一声を発してみた。
陸「も...しもし?愛音ちゃ...ん?」
愛音「陸君愛音をお嫁さんにしてくれるの!?」
陸「...うん、いいよ。」
愛音「本当に?やったぁ!愛音ね、陸君のこと、ずっと好きだったんだよ!」
僕は真っ赤になった。愛音は今も昔も完全な美人で、僕もその魅力に惹かれていた。
陸「僕も愛音ちゃんのこと好きだよ。」
愛音「...ほんと?嬉しい!ねぇ、約束。絶対将来愛音をお嫁さんにするって。」
陸「分かった。約束ね。」
それからしばらく他愛のない話が続き、母が携帯をとり、電話は切られた。
母「、、、陸・・・愛音ちゃんを幸せにしてあげなさいよ」
陸「うん、分かった。」
このときの軽はずみな言葉の数々で、今こういう状況になっている。
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ー第一章 予告ありの出会いー 【4】 へ続きます
まだ過去編は続く予定です。曖昧な作者でごめんなさい。