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3-3 やっぱり一人ぼっち?

「いいえ!あなたはひとりなのよ!!

一人ぼっちのぼーりぼりなのよ!」



朋美がその声にふり返る。




「おかあさん!」



そこには、40代ぐらいの女性が立っていた。

それにしても、朋美にそっくりである。





「ふふふ、、、22年前の嵐の日

帰り道を急ぐ一人の美女がいた、、、私だけどね!




ふと見ると橋の下にかわいい赤ちゃんが捨ててあるではないか!!

慌てて駆け寄った私はその子を抱き上げた。



すると、、、」





「え?それって私?」



朋美は複雑な表情で尋ねる。




「うるさいわね、、、黙って聞きなさい!



すると、一匹の野犬がよって来て

なんと私に話しかけるではないか!!」




朋美はうなずく。



「犬は喋るわよね、、、CMとかでよく見るし、、、」




「犬が言うには



その子は私の子供なんですけど

貧乏で育てられなくなってしまいました!!


良かったらあなたが育ててくれませんか?




親切で美人な私はうなずいた、、、





その時の子があなたなのよ!!




つまり

あなたの本当のお母さんは犬なのよ!!」




朋美はショックで座り込む。




「ああ!!やっぱり!


骨付きカルビとか大好物だし

そうじゃないかとおもってたのよおお!




私の本当のお母さんはどこなの?



ああ!!」




座り込んで泣き出す朋美を見て

にやりと笑うお母さん。




あきれながら状況を見ていた

みずきはため息をついて朋美のお母さんに言った。




「で?本当はどうなの?」




お母さんは笑いながら言う。




「この子、ちょっとおバカさんだから

いつもこうやってだましてんのよ!



この前は本当の親は馬ってことになってたんだけど、、、




なんで毎回だませるのかしら、、、この子。

親の私が不思議になってきたわ」





なおも泣き続ける朋美。

すると後ろの方から声がする。




「おーい!やっと見つけたあ!!



朋美!落し物だぞお!!」




野口だ。




走り寄る野口の右手には十字架がしっかり握られている。




「勇者様!!」




朋美が叫ぶ!

とたんに笑顔になる朋美。




その朋美の姿を

なぜかお母さんは苦々しげな表情を浮かべている。




「アレが勇者か、、、

なるほど、、、」




お母さんはなおも野口を見つめている。




その燃えるような眼を

野口はまだ気づいてもいなかった。










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