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3-2 無理に悪に染まる

「ほら!みてくださいよ!みずきさん。私今、車道を歩いてますよお!

思いっきり道路交通法違反だあ!悪って感じい!!」



うれしそうに車道を歩いている朋美を見て

みずきはうっとおしそうに言う。



「そお、、、良かったね」





「よおし!今度は壁に落書きだあ!!ああ、、これで私も悪の仲間入りね、、、

もう後戻りはできないわ」




「壁にシャーペンで落書きしても、誰も気がつかないわよ!!

もう!やることがせこいのよ!」




朋美はその言葉を聞くとショックを受けて

道端に座り込んだ。



悪の道にも染まれず、世の中で独りぼっちになった自分。



今まで育ててくれた両親が偽物なら

今存在している自分は何者なんだろう。



朋美は自分の存在が宙に浮いたようで

なんだか怖かった。



自分の長い髪の毛も、なんだか今は邪魔なだけの存在に思える。




両の眼にジワリと浮かんでくる涙。




「一人ぼっちがこんなにつらいなんて思わなかった、、、」





そんな朋美の様子を見たみずきは、

やさしく朋美に声をかけ、、、








るわけもなく、






爆笑していた。

そう、爆笑していた!






ぎゃはははははは!

道端に響き渡るみずきの笑い声。




「あ、あんたおもしろすぎ!



あ、はははっは!



1人が何なのよ!大したことないじゃないい!!



あっははっはは!」




なおも響くみずきの笑い声。

その様子を見て朋美はさらに落ち込んでしまった。




あっははは、、は、、、は




笑うのをやめたみずきはジロリと朋美を睨む。

たじろぐ朋美に向ってみずきはなおも言葉を放った。



「あんた、、、こんなに仲間がいるのに、何がひとりなのよ!


おかしくてたまらないわ!!」




ニヤッと笑うみずき。




その様子を見て朋美も少し笑顔を浮かべた。





「ありがとう、、、」





立ち上がった朋美は涙を拭いて、また歩き出した。

しっかりとした足取りで、みずきと一緒に歩いて行く朋美だった。







おひさ!

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