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2-11 打ち破られる平和

「野口はいいですねえ、、、」



ファロスが野口に言う。



「何が?」




「私、、、まじめすぎてつまらないってよく言われるんです。

ギャグが寒いんだそうで、、、



野口はいいですねえ、、、

なんたって、そこにいるだけで面白いんですから、、、



天然って言うんですかねえ、、、日本語で、、、」



「うるさい!好きで笑われてんじゃねえ!」








たわいのない会話が交わされる野口の家は

平和そのもの。




昼下がりのけだるい光に眠気を誘われる午後。





みずきと朋美も少し眠たそう。






部屋で4人がだらだらと過ごしていると、





じりりりーん!




突然携帯の着信音が鳴る。






「だれだ?着信音、黒電話にしてる奴は!」



そういう野口を、悪い?とばかり

睨みつけ、電話に出るみずき。





電話の声に、顔をしかめるみずき。

歓迎してない相手からの電話のようだ。




「へへへ、、、みずきよお!梅木だけど?




あ!おまえも前は梅木だったっけ!

ひひひひ!!



あ!そうそう!




うめちゃんが、俺んとこで暮らすっていて

るんだけど?



おめえのことが嫌いなんだってよ!



へへへへへ!



しかたねえから、俺うめちゃんと暮らすんでよろしく!

じゃあねえええ!」




「ま、、まって!!」



青ざめた顔で叫ぶみずき。




「ほんとにうめちゃんがそう言ってるの!!!」



「おお!言ってるぞ!

悪いことばかりするママには愛想がつきたそうだ!



もう顔も見たくないって、、、いて!よせよ!



おい!携帯返せ!」







「ママ!!」







電話の声に震えるみずき。






「梅木に騙されて!誘拐されたんだ!



助けてくれ!



今、前に3人で住んでいた家に閉じ込められている!!



助けてくれ!!、、、、、





、、、、、、






へへへへ、、、うめちゃんが余計なことを

言ったようだが、、、





くれぐれも助けようなんて思うんじゃねえぞお!!



へへへ、、、じゃああなああ!!」






切れてしまった携帯を握りしめるみずき。




「どうしたんですか?」

野口の答えにも返答なし。






そして、自分のカバンをごそごそと探り

何やら黒いものを取り出す。




「ちょっと、用事できたんで出かけてくる!

夕飯には戻るね」






「分りました。まってますね、、、、って!!!!




みずきさん!!マシンガンなんか抱えて

どうしたんですか!!本物?じゃないですよね?」







「ううん、本物。

ちょっと梅木ぶち殺してくる!」








風のように走り出すみずき。





「勇者様!久々にただ事じゃありませんよ!

後を追っかけて止めなきゃ!!」




朋美は後を追って走り出す。






「俺たちも行こう!3人そろって出動だ!」












激高したみずきを追いかけて走る3人。






みずきの鬼の形相を見て

ただ事ではないなと、悟る野口だった。



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