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2-9 リターンマッチ

5人で食卓を囲む夕食。

目の前ですき焼きを囲む5人。



貧乏な5人には珍しく豪華な食事だ。




「そおっれでねえ!!リーチが来た瞬間に

魚群が来てねえ!



暴走したかと思ったら



ポラリスが回ってチュンサンとキスをしたのよねえ!!」




、、、、





とにかく、みずきがパチンコで勝ってきたようだ。

みずきが奮発して肉を買ってきたので



今日はすき焼きパーティーとなった。






そんな平和で幸福な夕食の最中



ドアを乱暴にガンガンたたく音。



野口がドアを開けるとそこには

明らかに招かれざる客が一人。




「へへへ、、、みずきよお

豪勢なもん食ってるじゃねえかあ、、



俺にも一口食わせろよお、、」




玄関から入ると勝手にテーブルに着く。




明らかに嫌悪感を表すみずき

もちろん叫ぶ!



「なんであんたなんかとごはん食べなきゃならないのよ!!

知能指数が10を超えてからいらっしゃい!!



ところであんた!1たす1は!

さあ!わからなかったら出て行きなさい!!」




へへへ


余裕の笑みを浮かべる梅木。

梅木はひとしきり皆を眺めながら


ゆっくり話し出す。



「へへへ、、、この前の俺とは

わけが違うんだよ!



俺にはつよーい味方がいるんだよお!



旦那!助っ人の旦那!

サクっといってやってください」




「ふふふ、、、答えは、、、2だ!!」



なんとうめちゃんがママを裏切って

梅木の答えを言う。



ふははは!  へへへへ!

2人の高笑いが部屋に響き渡る。



「ところで梅木、、、誕生日にウィーのソフトの約束

忘れるでないぞ!」



「もちろんですよ、旦那!へへへへ」






愛する者に裏切られ、傷ついたみずき。

怒りにまかせて吠える!吠えまくる!!



「この外道!うめちゃんをだまして

裏切らせるとは!!殺す!絶対殺す!!」



怒り狂うみずきをよそに

梅木は涼しい顔。




そしてうめちゃんに何やら袋を差し出す。



「旦那!注文の食材、買ってきましたぜ!

それ!鍋に投入!」





なんと梅木はすき焼きの鍋の中に

じゃがいもをたくさん投入し始める。




皆は唖然、呆然。




「へへへ!さっきまで、豪華!すき焼きパーティーだったのが

一瞬にして、食卓に肉じゃが一品しかない貧相な家庭になってやんの!



不思議だねえ!



じゃがいもって!」



「わしは、すき焼きより肉じゃがの方が好きなのだ。

子供の気持ちをわからんママを持つと苦労するわい!」





ふははは! へへへへ

またもや、2人の高笑いが響き渡る。






ショックを受けたみずきは

真白に燃え尽き、床に崩れるように倒れた、、、、








「何しにきたんだ?今度は、、、、」




野口が呆けたようにつぶやく。





「たぶん、、、リターンマッチでしょう」



ファロスが言うと、皆が納得してうなずく。








そして、真白になって燃え尽きたみずきを

ほっといて、




さっきまですき焼きだったものを

食べはじめた。



うめちゃんと暮らす家がほしい!!

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