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2-6 貴重な朝の時間

朝7時にうめちゃんを起こし

顔を洗わせ簡単な朝食を作る。




そしてうめちゃんときちんと食事をとり

自分の支度に入る。






「あの悪魔もうめちゃんの世話だけは

ちゃんとやるようですね、、、ホッとしました。



もしうめちゃんが悲しい目にあってたら

私、本気で嫌いになるところでした、、、」



朋美は微笑みながらみずきとうめちゃんの様子を見守る。








みずきは食器を洗いながら、誰に言うのでもなく呟いている。



「うめちゃんが体調が悪くないか、

いつも楽しく学校に行ってるか

そして、ママのことが好きなのか、、、



昼間働いている私が確かめられるのは

この朝の一時間しかないのよ。



だから、朝はうめちゃんの顔をしっかり見て

食事も一緒にとって、出来るだけ話しかけてあげる。




そして、うめちゃんのことが好きだよと

精一杯伝える。



朝はいつもこんな感じかな、、、」








時間は8時。登校時間になる。



「では、行ってくるぞ!

野口よ!デーモンのことは頼んだぞ!!」



「ああ、、仕方無い、、、面倒見てやるよ」

野口が笑ってうなずく。

ミニチュアダックスのデーモンもワンと吠えてうめちゃんを送り出す。




「よし私も行ってくるわよ!

今日もがんばってネズミ講の会員を勧誘するぞ!」


気合いを入れてみずきママも出勤していく。





「、、、、また犯罪ですよそれ、、、、」

朋美はあきれ顔。









みずきがドアを出ようとすると

するりと彼女に迫る黒い影が一つ。








派手なスーツを着て

ニヤニヤ笑うその顔は


爬虫類を思わせるような顔つき。




その男はドアを出て歩きだすみずきの背後から

声を浴びせかける。




「よお、、、久し振り、、、

探したぜ、、、まさかこんな所でホームドラマごっこやってるとはなあ



みずきよお」




その言葉にふり返るみずきは、一瞬驚きの表情を見せたが

すぐその男をにらみ返し、言葉を返す。



「梅木、、、今さら何の用なの?」




くくく、、、その男は笑いだし、

みずきに言葉を発する。




「くくく、、、変わってないなあ、強い!

強い女ってところは変わってないようだなあ」








朝のさわやかな光の中、その梅木と呼ばれた男の笑い声が響き続ける。

みずきはその男を見つめたままずっと黙ったままだった。




子どもの虐待は無くならないものでしょうか、、、、

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