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2-4 狭いんだよ!!

「勇者さま!今日はいいもの持ってきたんですよお!」




部屋でファロスとくつろいでいると

いきなりドアが開いて、朋美が入って来た。




「ウィーですよウィー!

面白いですよー!」




朋美は大きな箱を野口の前に差し出す。




「ウィー?なんだそれ?

スタン ハンセンか?」




「そんな私が生まれたころに全盛期を

迎えたレスラーなんか知りませんよお


そんなボケしても誰も付いてきてないですよ!




そんな、、、



ブレーキが壊れたダンプカーって言われてて

現PWF会長のハンセンなんて、、、」





「朋美、、、むちゃくちゃ詳しいじゃないか、、、」







とにかく、朋美は持ってきたゲームをテレビにつないで

電源を入れる。






「最初はこのソフトで練習してください!」



朋美が差し出したソフトには「初めてのウィー」

と書いてある。




「早速やってみよう!ファロス!勝負だ!」





「いいですよお!このリモコンを振り回すんですか

なるほど、、、、ふん!!」





野口はファロスが振り回したリモコンに

吹っ飛ばされて壁に激突した。




「気をつけてください!ファロスさん!

ウィーのリモコンでたくさんの人がけがをして

社会問題にもなったんですから」





「そ、それより救急車を、、、

誰か、頭のリモコンを抜いてくれ、、、」










気を取り直してゲームを始めようとすると

また勢いよくバタンとあくドア。




「ウィーウィウィウィーいいなあ!!

やらせてよ!野口!



ていうかくれ!そのゲーム!」



「くれ!」




ドアの向こうにはみずきとうめちゃんが立っている。




ズカズカと部屋に入ってくると

野口の横に座りまた懇願する目つきで野口を見る。




「あれ以来、、悪の組織が壊滅しちゃって、、、




手下は逃げちゃうし、、、借金は払えずで、、、

とうとうアパートも追い出されちゃった、、、




うめちゃんと手を取り

あてもなくさまよう私たちが



唯一頼れるのはあなただけだった、、、、





お願い、、、、




私とうめちゃんをここに置いてくれない?」




野口立ち上がって飛び上る。

狂喜乱舞する野口。




「きたー!!やっと来た!!



ラブコメ的展開!!



もっちろんいいにきまってるじゃないですかあ!!

一生いてもいいですよ!!!





と、、言うわけで、朋美とファロスは

いまから3秒以内に出て行ってくれ!!



あ!ウィーは置いてけよ!

うめちゃんが遊ぶんだから」




朋美がすくっと立ち上がる。



そして、あらん限りの憎悪を

みずきに向ける。




「私の勇者様と一緒に暮らすなんて

私がゆるしません!



悪魔よ、、、久々に出てきたな!



またまたまた!十字架でお仕置きです!!」





ところが、みずきとうめちゃんは

なんともないようだ。




「ばーか!目をつむれば十字架なんて怖くないよ―だ!



ばーかばーか!」





「なんてこと、、、十字架が効かないなんて、、、




仕方ありません、、、




私もここへ泊って、この悪魔どもが

悪いことをしないよう見張っていましょう




、、、、、きゃ!勇者様一緒に寝ましょうね!」




「私も行くとこないのでここにいまーす!」






ワイワイ騒ぐみんな。

しかし野口は何か言いたそう。





「あのなあ!4人と子供1人で

このワンルームで暮らせるわけないだろ!



狭いんだよ!!」




「5人だけではないぞ!馬鹿野口よ!」



そういうとうめちゃんはなんと犬を取り出す。



「ミニチュアダックスのデーモンだ!」




「きゃあかわいい!だっこさせて!」



朋美が犬を見て喜ぶ。




「よいぞ!朋美よ、、、

しかし貴様はまるで犬を3匹抱いているみたいだな、、、ぐふふふ」








野口のワンルームで5人と一匹が暮らすことになってしまった。






これで野口に平穏な暮らしは

一切なくなってしまったようだ。



風邪かな?

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