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10 恐怖のディナー

地中海を渡る豪華客船。



美しい海を渡る船の中は金持ちの詰め合わせ状態。

そこらじゅうで、セレブ臭が立ち込めている。



その中でもひときわ目立つ女がひとり。




みずきだ。




今までとは違い優雅な立ち振る舞い。

まるで本物のセレブのお嬢様のようだ。



「セレブ!セーレーブ!私はセレーブ!

世界一のセレブなのよ!

ちなみに私は王家の出なのよ!ほほほ」



調子に乗って適当なことを言うみずき。




「うそばっか、、、本当は東淀川の団地で生まれたくせに、、、」

と、お付きの者(本当は殺し屋)がつぶやく。



「なに?なんか言った?



それよりめし、、、じゃなかった、、、ディナーはまだかしら?

セレブの私にふさわしい豪華な奴を用意しなさい!」





「はい!ただいま!




、、、ふふふ。このディナーがお前の最後のディナー

になるんだよ!」




お付きの者がさっそくテーブルに料理を並べる。



「これはなに?」




「キャビアのバケツ盛りです。

たくさん食べてくださいね!」




「こ、こんなに食べられるわけないじゃない!」



「え?セレブの方は皆さんこれぐらいは食べますよ?

もしかして本当はセレブじゃないんですか?」



セレブという言葉に弱いみずき。



「も、もちろん食べれるわよ!私はセ、レ、ブ!ですから!

金持ちだからキャビアもバケツでいっちゃうよ!」



にやりと笑うお付きの者。



「セレブ様の!ちょっとイイとこ見てみたい!

それ!一気!一気!」


はやし立てられたみずきはキャビアを一気食いする。

何とか食べ終えたみずきの顔色がかなり悪い。



「前菜パート1終わりです。

次は、、、」



「ちょっと聞いてもいいかな?

前菜なのこれは」


顔色を紫にしながらみずきが聞く。



「なんたってセレブですから。

前菜はパート33までいっちゃいますよ!


それからメインは牛一頭丸焼を予定してます!

さすがセレブ!豪華ですねえ!」



「うう、、、聞いただけで死にそう、、、」



ふふふ、、、予定どうり苦しんでいるぜ!

お付きのものは満足そう。



「さあ!前菜パート2!

フォアグラのにぎわい丼です!


ちなみに20000キロカロリーあります!

セレブって感じだあ!!!」



椅子ごと後ろに、ぶっ倒れるみずき。

みずき暗殺計画はうまくいっているようだ。










そのころ野口たち一行は、、、






「ちょっと、、、何で朋美とファロスがセレブに化けて

俺はボーイなんだよ!納得いかん!」



「あなたの身から出ている貧乏オーラで

どんないい服を着ていてもセレブに見えないんですよ



いったいあなたは今までどんな暮らしをしてきたのですか?」




首を振りながらファロスが言う。




「うるさい!どうせうちのテーブルはミカン箱だよ!!

俺がだめなら朋美はどうなんだよ!


どんなにいい服を着ていてもあの変態にはにあわな、、、、!!」






地中海の潮風に吹かれ真っ白なドレスを着た

朋美は船のデッキを歩く。



ストレートの長い髪。

胸にはもちろん十字架。




海を見つめる朋美の横顔に

思わず見とれる野口。




「朋美さんはどこからどう見てもセレブですねえ!

この船一番の美人ですよ!



あんな人、ギリシャにもなかなかいませんよ!」



うっとりとした口調で言うファロス。




「ふん!」



野口はなぜかふてくされて横を向く。




「服なんかで俺は、、、騙されんぞ!!」


早く開幕しろ!!

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