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リナちゃんのダンジョン経営!  作者: 龍華
4章 森の大騒動~さぁ、匙は投げられた!?~【仮】
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63.

皆の視線を集めながら私は地図の入り口三点の周りをなぞる。

筆モードなのでそこに赤い半円が三つ現れた。


「まずは他との接触を避ける事。であれば、入口全てに関所を設ければいい。あぁ、そうだ。ついでに新しく作った階層全てにその処置を・・できるなら13階の12階と通じる門と既存の階層の外へ通じる入口にも同じ処置をしようか。それと外へ通じる扉はそれぞれの階に大門が一つと非常時の・・騎士団専用の出入り口を二つ設置しよう。それとは別に階段下に一つずつ騎士団専用を付ける。これで外敵の対応も早くなるのではないかな?」


・・・・あれ?

言ってて自分の言葉が理解できてない・・。

やっぱり深く考えておかないといけなかったかも・・。

まぁ、何とかなるさ!


「ほぉ・・ちなみに大門と言いましたが、そこをくぐれば、すぐに目的の階へ行けるのですかな?」


「いや、一旦、大広場に出た後、そこから行きたい階層の門へ行く構造を考えている。あ、外へ行くときは三つの門がある広場に出て、どちらかに行けば一階か二階かに出るようにするつもりだ」


イメージは城門か・・・砦の入り口であろう。

大きな扉に、両側に詰め所の入り口。

大きな門をくぐればズラッと並ぶ転移門。

くぐった先の目の前は一回り大きく15階と6階へ続く門が並び横に四つずつそれぞれの階へ行く門が並ぶ。

それでひとまずはそこに騎士団を配置しておけば強行突破は早々できないだろう。

それに一旦入ってもその時点で転移門の機能を停止させればいいのだ。

これで逃げられないはずだ。


「なぜ、移送門を使わない?」


「へ?」


「そっちの方が簡単だろう?まぁ、一々門を指定する必要はあるが、関所と言うなら通るとき、荷物を一応検分するつもりなんだろ?なら、その間に設定すれば良い」


・・・あぁ・・・そうだった。

改めて私はコアのデータバンクから転移、転送、移送の知識をひいてきて。

どう、かわそうかと考えていた。


「それでも良いが・・何かあった時の避難所として機能を残しておきたい。非常時の時、設定していた先でも何かあって・・なんてことが起きないとも分からないからな。それと中に入ってから行き先を迷う事もあるかもしれないじゃないか。たとえばそうだな・・ダンジョンに来た冒険者たちがダンジョンの入り口がある6階を目指そうとしたとき、一度、15階で必要な物を買わないといけない事に気が付いたとか。そんな時また身体検査を受けて行くのは大変だろ?」


「ほぉほぉ、それもそうですなぁ」


「面倒だわな!」「だねぇ」


「しかし・・うむ・・それも良いか?」


思いついたのがこれとは・・情けない?

まぁ、これで納得できないなら、先生の案で行くけど・・。

作るっという所には反対して無いようだし・・。

周りもそれぞれで話し合ってはいるが反対と言った感じはしない。

たぶん。


「あとは、騎士団専用の出入り口の設定は騎士団で決めてくれ。それぞれ階層用の詰め所を作って、そこから、またはそれぞれの階層に詰め所を作って、そこに飛ぶでも良いし、それこそ、移送門を使って通るでも良いだろう。まぁ、何か偽造できない身分証を作るべきではあるが・・それについてはまた後で検討しよう。それで・・あとは身分の差を付けたいと言う話だったな・・・」


これさえクリアできれば何とかなるか?

と言うか、なに?

この視線。

ジーーッと見てくる皆の目が今度は何を話すのかと睨んでいるように見えるんだけど・・。


「12階のみ優遇処置をすることにする」


「優遇処置ですか?」


「そうだ。上下の階層の入り口付近に5軒の家と耕した農地と必要な農具を与える。また、外への入り口にも五軒の家と船、必要な漁具を与える。ただし、人とわだかまりなく接することのできる者に限る。選定には・・・どうするか・・・」


『リナ様それについてはわたくしが何とかしましょう』


斜め後ろからかかる声に振り向くとそこでザラップが頭を下げていた。


「なら、頼む。あ、まず接するとしても人に近い人種が良いと思うのでそこらへんも考慮に入れてくれ」


『承知いたしました』


「で、団長殿。このような物でどうだろうか?」


「・・・!感服いたしました。なるほど、それならば文句を付ける輩も抑えられるでしょう。そしてこの関所の案はなんと考えられている事か。これならば、ブツブツブツブツ」


「あ!団長!ここで考え込まないでくださいよ。まだ会議は終わってませんから」


ほぉぉ・・・

認められたと見ればいいのだが・・・。

何だろう。

ほめ過ぎなんじゃ?



~・~・~・~・~・~・~・~



「リナちゃん。お疲れさま」


ため息も出ず、机に突っ伏しているとタマが声をかけてきた。


「マスタ!階層の変更ができました!」


「お、エミリア偉い!」


「えへへ」


嬉しそうに笑うエミリアにタマは笑顔で頭をなでる。

・・・あれ?

エミリアってここまで幼かったか?


『リナ様。お食事の用意ができました』


今日は肉料理のようだ。

それを口にしながら先ほどの会議を思い出す。

まずは騎士団からの進言・・苦情か?

まぁ、12階についてである。

その後、難民及び、家畜などなどの移動について。

まぁ、聞けばずいぶんと長い間、違った環境で生きてきたのだ。

その場で定住したい人も居る。

まぁ、外の海岸線の住人たちは中に戻る事を希望しているが・・。

中で生活基盤が確定している者たちはどうも動かない傾向が見えるらしい。

それから今後の階層ごとの未来図を大まかに決め。

最後に私から捕虜の待遇改善を申し出た。

要は、病気の者には治療をし、一日一回か悪くても三日に一回は体を綺麗に。

新しい服を与える。

これは奴隷として売られる予定の人には上質に見え、商人たちから見たら捕虜だと分かる服装にする。

他にも何か話はしたが・・・何というか、ついてけなかった・・。

売り上げはどれだけで、食料を運ばしたがどれくらいしか・・とか。

ちょっとは分からないといけないか・・・ダメだねぇ。

とほほ。

【転送、転移、移送について】

全て別の場所へものを送る方法のことである。転送、転移については一方通行の物を差し、移送については双方向の物を差す。また、転送は同階層内で飛ぶ時、またはダンジョンの行き来する場合使われ、転移はダンジョンの階層を行き来する場合使われる。・・・転移は置き換えはできるが、取り壊し別の場所に付け替えることはできない。ただし、新しく設置した階層から既存の階層と繋ぐ場合のみ増設は可能とする。・・・・

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