9.さ!まずは召喚してみましょ!とわ!-2-
2016/1/1
人物の居所を書き直しました。
龍人の説明 列島 ➡ 大陸
レントの説明 半島 ➡ 西南地域
さて、どんな人たちかな?亜人のようだけど。
李翔:龍人
エレノア・スコット:レント
レイアード:リッチ
名前と種族しか分からないのか?て・・・・えっと・・・リッチって金持ち?
「ねぇ、最後の人って?」
『シレイア山脈中腹にある洞窟遺跡ダンジョンの住んでいます。ダンジョンは機能停止しておりますがダンジョン内の管理をしているようです』
「は、はぁ?そうなんだ・・えっとリッチって?」
『あぁ、リッチてのは俗に言うアンデッドモンスターだよ。大雑把にいえば死者の魔法使いかな』
あ!あぁ、そういやそんなモンスター居たね。
『リッチは魔導士にアンデッド化の魔法をかけることで生まれることがあるモンスターです』
「ほぅほぅ、ほかの人はどんな人?」
『龍人はここより西方にある大陸に住まう亜人です。リ・ショウは俗世に嫌気が差し、山に籠った大御所役人です。国主に度々進言して疎まれた上に政敵に追い落とされたようです。またレントはここより東方にある大陸の西南地域を中心に広く分布している種族です。エレノア・スコットはレントの中でも植物の変化を観察することに長けており、枯れた木などある程度伐採することを声高に叫んだため変人として見られ村八分にされているようです』
言葉の端々になんか変な単語が聞こえるけど気にしないでおこう。つまり変人奇人だから消えても関係ないか。そして全員ほしい人材である。他のダンジョンの事とかダンジョンの管理の方法とかダンジョン中心の情報を得るならリッチだし、森の事を知りたいならレントだろう。そして周りの国や人との付き合い方を考えるなら龍人である。とはいえ、ダンジョンマスターであると明かせば命狙われる可能性がある人物は外すべきである。ある程度戦力が整ってからでないと・・・。
「ちなみにこの三人の中でダンジョンマスターであることを明かして襲ってこない人は?」
『ゼロです』
『居るわけないじゃないか』
即答である。ちょっと涙が出てきちゃった。
「ち、ちなみにどうして?」
『ダンジョンマスターは世界を滅ぼそうとしている悪の王として見られてるんだ。今までのダンジョンマスターのせいでね。そういや、その枠から外れた人達は居たらしいけど人に使われるだけ使われてそのあとブスッとされたって話があったな。それと停止したダンジョンに居るんだったらダンジョンモンスターだった可能性が高い。なら、ダンジョンマスターへの嫌悪感があるかもしれないね。あぁ、それとあと明かさなくてもばれるはずだよ。召喚できるのは召喚士とダンジョンマスターのみだし、大概召喚士は人を呼ぶ事はほとんど無いからね』
うわ。とっても嫌われてるわけだ。となると替え玉が必要か・・。
「コア。ちょっと豪華そうな椅子と長髪の人形。あとでタマに使わせるから優男で」
『了解しました』
『ホント!ヤッタ!』
さて、ほかに必要な物揃えて。
~・~・~・~・~・~・~・~
「な!?なにが・!・・・お前は・・ダンジョンマスターか?」
急に差した光に振り返った人影が一つ。長身だがほっそりとした体を覆うのは大司教が纏うような高級そうな黒基調のローブ。細面のやつれた感じの男であった。ちょっと期待していたのとはだいぶ違っている。あ、でも眩しそうにかざしてきた手は干からびた年寄っぽい手をしていた。そして何というか渋い声である。
「えぇ、ようこそ。急に呼び出してごめんなさい。でも、お力をお借りしたくて勝手ながら呼びました」
うぅ・・言ってて変な気分。
「まったく勝手でだな。で、どんな要件だ」
『かなり警戒してるねぇ』
照明しゃべるな。まぁ、聞こえないんだけど。
「そうねぇ。教えを乞いたくてお呼びしたのだけれど」
眉をひそめる彼。いやぁ、そんなに睨まんでも。
「冗談を言うな。人を騙し、陥れ、殺す。それだけが楽しみの種族が教えを乞うだと?バカなことを言うな」
うわぁ・・・すごい言われよう。ちょっとへこむな。さてどうしたものか・・。
「そう?割と本気で言っているのだけれど。あなたから見たダンジョンのこととか、ほかのダンジョンについてとか、世界のこととかね。その上で人々との共存を考えているのだけれど」
「・・・信じられんな」
ん・・そうか・・・ほんと、どうしよう。
「だが、俺の条件を飲んだら考えても良い」
「条件って?」
そう聞くと手が上がり指が一本立つ。よし!これで何とかなる!
「無駄な殺生はしない、俺がいた場所との道を作るまたは一旦召喚破棄を行い一日後呼ぶこと、これから習得するDPの8割をそっくり私に渡すこと」
一本一本と増えて・・うむ・・・は、はちわり・・・多いはずだけど・・・て、まだ条件あるの・・?
「そして最後に俺の自由は保障することだ。どれも譲る気はない」
「そう、分かったわ。自由も8割のDPも構わない」
あぁ、通るとは思ってなかったみたい。驚いた顔と言葉が詰まるような声が漏れた気がする。
「ただし、私に危害を加えることは禁止させてもらう。それは訪ねてきた、付いてきたまたは連れてきた者にも適応させてもらう」
「ちょっとま」
「これで仮契約する。コア」
『了解しました』
素早く条件を突きつけ文句も聞かずコアの返事と共に周りに現れた光の粒子が彼に纏わりつき
~ピロリロリン~
【クエストクリア】
【ステイタス】の【配下】の項目が開きました
表示に【召喚と契約】の項目を見て・・書かれた報酬のDPと今ので増えたDPを見比べてかなりの量を減額されているのが分かる。八割はホント多いな。
「待てと言っただろう!なぜ契約をした!」
「あら?そちらの条件を飲んだのに不満?こちらだってすぐに殺されるなんて困るもの。それぐらいの制限はさせてもらうわよ」
「うぐっ!だ、だが!」
「それにあなたを慕ってきた人に出合い頭に殺されるなんてこともあり得るんじゃない。私はまだ死にたくないわ。っと、コア【配下】が出たってことは私を傷つけられないので良いんだよね」
『はい、その通りです』
「なら、タマそれもう使って良いよ」
一応コアに確認を取ってからタマに声をかけてから今まで隠れていた箱から出て照明のスイッチにてを伸ばす。すぐに天井にある結晶が淡く輝き部屋全体を見やすくする。
『は~い!んっっと!』「あぁぁ、声が出る~うわぁ!アハハぁ!ちっと失敗」
横の椅子から立ち上がろうとしてずっこけた。それでもにこにこと・・・・なんだろう。不気味だ。操り人形を操り慣れてない人が操っているような動きである。あ、そんな事よりも。
「私はリナ。改めてよろしく。お兄さん」
「は?・・・子供?」
ペコリと頭を下げてから顔を上げると彼はそれこそ毒気を抜かれたって顔・・だと思う顔をしていた。
【召喚前に】
リナ:さて、椅子は壁からちょっと離して置いてっと、タマさっそく人形に入って
タマ:は~い!
リナ:胸元にこれ巻いて
タマ:毛布?分かった?
リナ:違う違う!長いほうをクルクルと巻いて
タマ:こ、こう
リナ:うん、こんなもんか。
タマ:・・・何したいの?
リナ:うるさい、そのまま椅子に座って
タマ:うん?分かった?よっよっと・・うわっと
リナ:うん、それでいいや、出てきて
タマ:え?出るの?
リナ:出るの、椅子の後ろで光って、ほれ早く
タマ:うぅ・・はぁい
コア:なるほど、影だけ見ると女性に見えます
リナ:そういうこと、顔見ると男だってこと分かるけどね、光はもういいよ、あとは箱と板で
タマ:えっと?箱はリナちゃんが入るとして板は?
リナ:光除け、箱は椅子の斜め後ろでと、板は椅子と箱で挟んで・・壁に当たるまで押し込んで・・タマ椅子のちょっと上から光って・・もうちょい下、うん扉は見えない・・かな、まぁ、これで行きましょ、召喚してからその位置で光ってね
コア:では召喚について説明させていただきます
タマ:あ、それ僕の仕事!
リナ:はぁ、気にしないで、続けて、あ、召喚て契約とか制約とかあるの?
タマ:あ!はいはい!それはあるよ!
コア:制約は基本召喚者に危害を加えることを禁ずるものです。しかし、相手が自由を求めそれを許可する場合その条件は消えます。条件を付け足さないといけません。また、契約には仮契約と契約があります。書面に起こし交換するまではどんな契約も仮契約となり、亜人や人などは契約していても裏切ることができます。書面にすると
リナ:神様の権限かなんかで裏切ることができないとかね
タマ:うん、そういうこと。あとねモンスターは書面にしなくても裏切ることがないと聞いているよ。純粋というか単純だからね
リナ:じゃ、相手が出した条件は丸呑み、あとは条件次第ということでリッチの人呼びましょうか
コア:了解しました、召喚券使用し、リッチを召喚します