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リナちゃんのダンジョン経営!  作者: 龍華
4章 森の大騒動~さぁ、匙は投げられた!?~【仮】
85/117

58.

今回も?読み辛くなってます。

「先ほどのお話。なんと感慨深いことか。このザンダ感服いたしました。そこで一つ、使い様にお願いの儀があります」


・・・・かんがいぶかい?かんぷく?

え?この人、何言ってるの?

・・・まぁ、ただおだてているだけ・・と、取っておいた方が良いかな。


「何かな?」


「我が一族の巫女をこの度の願いに加えていただきたい」


その言葉にその場の空気が凍り付いた。

気がする。

つまり・・・どういう事?


「おい、ヤマアラシ。何言いだしているのだ?」


「ふん。ナマケモノには難しいか?」


・・・・何言って・・・。

うん、まぁ、なんとなく侮辱しているのは分かった。

それを言い出したとたんに後ろの二人がオロオロしだしたし。


「猪族、蜘蛛族よ。そこまでにせぬか」


後ろから怒っているぞっと言うような重々しい先生の声が響く。

それに一旦二人は口を閉じ、居住まいを正し。


「にて、そなたは己が一族から巫女を出し、他の一族よりも先に立ちたいと?」


「いえ、そのような事では。お話を聞けば、この度の事は森全体の事。草人の一族のみに荷を課すわけには行けませぬ。そこで我の一族からも出そうと思い立ったまで」


なるほど、自分たちの存在を他の一族に印象付けさせたいという事か。

にしても・・・先生はズバッと言うねぇ。

でも、まぁ、レムたちだけだとさっきのような事が毎度言われるわけだし・・。


「ならば、全ての一族にも声をかけねば、な」


「は?」「え?」「ん?」


「言ったであろう?我は優劣をつける気は無いと。忘れたか?」


「一応」と「この森を戻す件では」そして、「種族を」という三つの言葉が付くけど。

巫女については付き合ってきた期間がある。

相性もあるし、それで優劣はどうしてもついてしまう。

まぁ、それはそれと言うしかない。

て、なんか先生の声も聞こえた?


「そ、そうでしたな。我の過ちを許していただきたい」


「あぁ、良い。ではこの件については話し合いの場でしよう。それで良いな。蜘蛛族よ」


「はい!承知しております」


一応この場ではこれ以上この話をしないようにして・・・。


「他に何かあるかな?」


「はい、ございます」


シャライアが前に出る。

何か、最初の地点から近くなっているのは気のせいじゃないのだろうな。


「ザームの話ではあまりにも分かり辛く、心苦しいのですが、もう一度話を聞かなくてはならぬと参りました」


「ほぉ・・にて、何が知りたい?」


「は、まずはその・・全ての長を話がしたいとか・・。その、全てとは、どの者たちの事を言っておいでなのかを知りたいのです」


「うむ?・・それはどういうことだ?」


「我が一族と近しい者たちだけ、という事では無い事なのは先ほどの話からも承知しておりますが・・それがわたりの者たちも含まれるのかという事です」


「わたり?」


「はい」


「あぁ、使い様ぁ。わたりの者たちとはぁ、ある時期だけこの地に留まる者たちのぉ事ですぅ」


私の疑問に答えたのはレムだ。

それに、眉を顰めるシャライアだが何も言わず頭を下げている。

なるほど。

渡り鳥の様な習性のある者たちが居るわけだ。

だが、その場合、一時的な休息場所として居るなら良いが。

まぁ、その区別をつける何かがあるか私自身知らないのだ。

ならば。


「うむ。ならば、この地に今居る者たちとしよう。悪いが渡りの者たちも呼んでくれ」


「分かりました」


「あと、それに関して我からもよろしいか」


その場で頭を下げ、ザンダが声を上げた。


「うむ、なんだ?」


「我々の話だけでは信じぬ愚か者どもがおり、全ての者を集めるという事が難しいのです。できれば、お力をお貸し願えないかと思いここへ参りました」


「ふむ・・・・よし、スラノーとシャルを我の伝言役として連れて行け。ただし、猪族、蜘蛛族双方の伝言役と一緒に行動することだ。蜘蛛族の方も同じ問題があるだろう。だが、我の手元には彼らぐらいしか説得に仕えるような物がおらぬでな」


こちらの戦力はがた落ちになるだろうが、説得力なら大いに期待できるだろう。

さっきもできたし。

サポートはタマに押し付ければいい。


「ほぉ、そうなのですか。あ、後、集まる場所なのですが・・どうにも良き場所が無く・・」


口ごもるザンダ。


「どのような場を探しておるのだ?」


「水が・・池がある場所で・・・それでいて倒れても水に入る事のない場所なのですが・・」


なにそれ。

池があって、倒れても水に入る事が無い?


「そして池には川から直接入れるような場所と言う事なのです」


・・・・


「それは水から離れられぬ一族が居るという事だな?」


「はい。魚族うおぞくは水から上がると呼吸のできぬ一族もおりますゆえ。また、土人族はあまり水の近くにいる事を怖がる一族でして・・」


「分かった。その条件に合う場所を用意しておこう」


「・・・お願いいたします」


ザンダもシャライアも眉を顰め、疑うような眼でこちらを見ていた。

まぁ、ちょっと建物を増やしたり、入口を増やしたり・・川を引いてみたり・・。

すれば、何とかなるだろう・・・。

魚族を連れてくる人も呼ぶ必要がありそうだな・・・。


「あとは何かあるかな?」


「では、最後に!調査という物はどうでしたか?」


・・・ん?

何か言い回しが変な気が・・・


「その事については話し合いの場で話す。良いな」


「・・・そうですか」


ピシャッと先生がこの場で話すつもりは無いと言い切った。

納得はしてないですと言う態度のシャライアではあるがこれ以上言う事は無かった。


「では、この場ではこれで終わりという事で、まずは湯でその身の疲れを取っていただきましょう」


ニコッと笑ったタマの声でこの場は終わりとなったのだった。

まぁ、私はこれからもう一悶着あるんだけどな。

はぁ・・・疲れた・・・。

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