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リナちゃんのダンジョン経営!  作者: 龍華
閑話 とある罪人たちの話
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とある奴隷少女の話 2.

この人の後に商人の話をしてから本編行く予定です。

その日はそろそろ夏になろうと言う頃でした。

私の村は王様が住んでる町から遠く山近くの村でした。

私は国の事は分かりません。

ただ、いつものように家族と畑の世話をして平和に暮らしていたんです。

その日はそろそろ麦を収穫しないとねと母と話していたのを覚えています。

多くの馬に乗った兵士たちがやって来たんです。

道近くに居た爺様が何事かと彼らに尋ねたんです。

兵士たちは何も言わず、爺様を切り殺したました。

私は何が起こったのか分かりませんでした。

その後はあまり覚えていません。

ただ覚えているのは母に逃げるよう言われたのに逃げれなかったこと。

そして、弟たちに抵抗しないよう言い聞かせ、弟たちの命乞いをしていたことだけです。

偉そうな兵士が言ったんです。

抵抗するなら殺せ、と。

爺様や婆様たちはすぐに殺されました。

父や小父さんたちは抵抗して殺されました。

私や弟たちみたいな若い人たちは抵抗しなければ、あまり・・・ひどい目には遭いましたが、殺されることはありませんでした。

その後は兵士たちに追い立てられて・・・王様の住む町まで連れて行かれて。

奴隷商人に売られました。

私はその時、弟たちと別々の奴隷商人に売られました。

これは後で周りの人たちから聞いた話ですが、私の住んでいた国は隣の国に攻められて、取り込まれたそうなんです。

そして、私たちを売ったのはその隣の国らしいです。

今では関係ないことですが。

それから、長い間歩かされて、船に乗せられ・・・。

船が大きく揺れたと日から数日後に、その檻に亜人が次々と入れられて・・。

船が傾いて・・。

気が付けば亜人に囲まれていました。

何が何だかわかりませんでした。

だけど、周りの亜人の中に檻に入れられてきた亜人を見たとき、あぁ、あの子は助かったんだと思いました。

助けが来たんだって。

少し、羨ましくて、かなり妬みました。

私には無かったのにって。

でも、そうではなかった。

檻に捕らえられた人たちと一緒に私たちはダンジョンマスター様の前に連れて来られて。

ダンジョンマスター様は言ったんです。


<そなたらは売られていく身だったのだから、この罪に問う事はしない。>

<だが、だからと言って今すぐ開放することもできない。>

<だから、そなたらに働いてもらう。その働きによっては、すぐに開放しよう>


何言っているのかは分かりませんでした。

ただ、まだ生かされる、働いたら生きていけるという事だけなんとか分かりました。

その後、私たちは全員連れられて来られたのがここでした。

土の壁に囲われた林と野原が広がる場所です。

上は明るいですが、何かキラキラしていて、ここが外ではない事だけは分かりました。

ここで何をされるのか、何をするのか、分からなくて。

怖がっている私たちを見てからだったと思います。

ダンジョンマスター様はシャランと杖で地面をついたと思ったら、そこに大きな藁で吹かれた家が現れたんです。

それも三つ。

その家の真ん中に大きな井戸が一つ。

家とちょっと離れた所に変わった形の建物がいくつか、大きいのもありました。

それからダンジョンマスター様の使いの方が話してくれました。

私たちはここの土地を開墾するための人員だという事。

数十人と言う亜人たちと一緒に生活する事。

それからこの現れた家は私たちの寝床である事や小さい変な建物はしもの事をする場所だという事。

大きい変な建物は体を清める場所でした。


最初は自分たちの家を作る事が仕事でした。

数か月はそれでも何かされるんではと怯えていたのを覚えています。

でも、そんな事ありませんでした。

最初に来たのは私たちと変わらない人たちと小人、たぶんドワーフと言われる人たちです。

あとで知ったのですが、私たちと変わらない人たちはゾンビとかゴースト、エルフと呼ばれる人たちでした。

殺されそうになっても対処できる一番人に近い種族という事で来たそうです。

その人たちの指導の下、木を伐りだして、ドワーフの人たちが加工して・・。

食べれる草とかキノコとか、木の実とか、知らない事を色々教えてくれました。

例えば、それがどういう所で取れるとかです。


それから十分な木を伐りだして、しばらくして、家が4軒5軒建った頃でした。

ダンジョンマスター様の使いが着て、おもむろに杭を地面に刺していったんです。

そして、四か所の杭を蔓で囲って、それを何個か作って、言われたんです。

子の中の土地を耕し、畑を作れって。

それから、どんな物を食べていたのか教えよって。

ダンジョンマスター様に下手な物を教えて殺されてはたまりません。

みんなで話し合って教える物を決めていきました。

まずはすぐに決まったのが、麦です。

大麦と小麦。

それからあとは大もめしました。

聞いたことのない食べ物がポンポン出てくるんです。

でも、大体の人は分からない物ですから、大反対です。

その中でいくつか決めて、使いの人に伝えて・・・。

やっと畑が一面出来たと思った日の次の日です。

できた畑には青々とした小麦がその一面にできていました。

その季節にあった麦です。

それが作られていって・・それを見たみんなはすごく驚いて・・。

それが教えた野菜分出来たところでもっとほしくなったのか、思い思いの野菜を伝えて・・。

だけど、しばらくは増やす必要なしと止められて・・・。

その後は・・。


「ねぇちゃん!居る~~?!」


不意にかけられた声に私は入口の方を振り返り。

そこにここでは一番幼い少年が顔を覗かせていました。

すぐに窓の外を見て、そろそろ夕方近くである事で。


「どうしたの?サムラ。こんな時間に」


「小父さんたちがみんな呼べって!大広場でみんなの決意を聞きたいって!」


「そうなの?分かった。行くわ」


「うん!じゃ、アグネスさんとこ行ってくるね!」


そう返すとサムラはすぐに駆けだしたのか居なくなってしまいました。

それを追うように、私は家を出るのでした。

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