46.
45話は両方残すことになりました。
遅くなってすみません。
かなり読みづらくなってます。
パパパパン!
『〇?!〇〇〇〇〇!〇〇〇〇〇〇〇〇〇!?』
!!!!?!
突然の閃光と破裂音が画面から発せられたのだ。
慌てて目を閉じるが遅く目に光が残ている。
耳もキーンとなってて周りの音がよく聞き取れない。
たぶんマリアさんだろうが叫んでいる声とぶつかる音がしている気がする。
大事になりそうなので慌てて大丈夫、大丈夫と言いつつ手を振り。
目をしばたかせて元の調子に戻し・・。
”見習いから初心者へ昇格おめでとう!”
目を細め、何とか見た画面には短くそう書かれていた。
顔を上げ後ろにある窓の外を見る。
そんなに時間が経った様子は無い。
・・・・て、あれ?
・・なんでそう思った?・・・・てか、時間が経つような事、何かあったっけ?
何気なく見渡すが、部屋に変化はない。
強いて言えば、慌てたマリアさんがぶつかったのか、何か落としたのか、分からないが・・。
飲み物を乗せていたお盆の上がぐちゃぐちゃになっているぐらいだろう。
・・・何かあった気がするが・・・。
まぁ、思い出せないならそんなに重要な事でもない・・と思おう。
そう思って、もう一度、項目の確認を・・・。
そこには最初に確認した時は無かった項目が追加されていた。
【神々の書庫】それと、【神様のお・ね・が・い】
そう題された項目・・・どう記憶をたどってもあった記憶が無い。
かなり特徴的な項目だし見落とす事は無いはずで・・・。
『クエストの更新が終わりました。確認してください』
「リナちゃん!僕たちの努力見てくれない!?と言うか、ほめて!!」
その項目を開こうとしていたら、急に扉が勢いよく開き・・。
マリアさんが身構える前に、それこそほめて!と駆けこんでくる犬の様な様子のタマが飛び込んできた。
その後ろからエアリアがもじもじしながら入ってきて。
小動物の様な不安そうな顔で見上げてくるのだ。
ここで無視して他の項目を開くのは気が引ける。
一度増えた項目を目で追ってから頑張ったと言う【クエスト】を開いた。
ちなみにクエストにはいくつか項目ができていた。
一般とスペシャルクエスト。
そしてそれぞれが森と神殿で区切られていた。
それも並列に開けるうれしい?機能付き。
試しにそれぞれの項目を開き・・・・。
無言で電源を落とす。
・・・
・・・・・・
ふ・・・・・・・・
何あれ・・・・・・・・・
どんだけ増えてんだよ!!!!!
バシン!
「うぉ!っ!リ、リナちゃん?」
「あぁあああぁぁぁ!・・もう!・・まずは現状確認!マリアさん!先生とザラップさん!ギルバさんもついでに呼んできて!それと・・あぁと、タマ、エアリア、ご苦労様。たださぁ、これ減らない?」
『は、はい。承知しました。失礼いたします』
「一応同じ内容のは削ってこれだからね?」
「なら、せめてこう・・階層ごととか個人からの依頼とか部族ごととか分けれるような事ない?」
「う・・ん・・・まぁ、それぐらいなら・・今すぐ必要?」
「ん、にゃ。今は良い」
苛立ちを叫ぶことで一旦納め、もう一度ダンジョンシステムを起動させつつ、マリアさんに頼む。
呆然としていたマリアさんは慌てて返事をすると、静々と片付けたもろもろを乗せたお盆と一緒に部屋を出ていった。
それを見送ってから私はクエストを開きつつ、タマに何気なく聞くと案外できるような返事が返ってきた。
タマからの質問に生返事をしつつ、最初の三ページほどの題名を確認し。
「タマ。ここどんなダンジョン?」
「ん?僕?えっとねぇ・・て、どんなって具体的に何が知りたいの?」
コンコン!『失礼します』「失礼する・・・す?」「呼んだか?」
「あ、入って・・あぁと・・ほら私のダンジョンは森じゃない。ここはどんなダンジョンを使ってるのかって事」
「ん・・・・なら、基本は広域の洞窟。それに現実と異世界の複合ダンジョンと言えばいいのかな。まぁよくある設定だね・・詳しくはぁ・・これをっと」
先生たちを呼び込んですぐ。
目の前に浮かび上がったのは立体映像だ。
そこにあるのはここの周辺をそのまま投影した映像なのだろう。
そこには海に面した山脈と言ったら良いのだろうか。
その海に面した場所は切り立った崖のようだ。
そのままズームインしていくと崖の一部・・そこにあるモノが目に入ってきて。
なるほどと言うべきか、んな・・馬鹿なと言うべきか迷てしまった。
そこにあるのは巨大な洞窟の入り口とその奥に見え隠れする建物だ。
ただし普通の建物とは違っている。
なにせ、崖に直接掘られた建物だったからだ。
第一印象としてはそれは城・・いや神殿と言う物のように見える。
正確な大きさはこれからは分からないがそれでもずいぶんと高い。
印象としてはあれだ。
古代の神殿を縦に重ねた感じと言えばいいのか。
ひ、ふ、み・・5階建ての建物・・なんだろう。
数十本の石柱で支えられたテラス・・と言うか岩盤と言えばいいのかが4つ。
見た所、上の階の石柱は下の階の石柱の真上に立っているようである。
一番上は二本で彫刻された三角屋根らしき部分を支えちょっとしたテラスと言った感じだ。
普通の人の胸より低い位置ぐらいの柵もちゃんとあったりする。
その奥、柱の奥には人が一人通れるほどの穴が平らに磨き上げられた壁に開けられているようだ。
そしてその壁と柵の間、ちょうど柱と柱の間から壁へ少しずらした位置に柵より少し高いぐらいの台座が一つ建っていた。
上から二番目の階は柱が6本で上と同じ造りだ。
違いと言えば台座が無いのと、1人立つぐらいだったのが3人程度立てる広さになったぐらいだろう。
そして三番目から下はそれなりに広さを持っていた。
そして三階から下には崖の壁を掘ったのだろう階段が付いていて。
それぞれの層の・・壁面・だと思う所には精巧なレリーフが彫り込まれていた。
まぁ、三階から下は掘っ立て小屋が立ち並ぶ街になっているのだが。
「ほぉ、全体的に見たのは初めてだな」
『下から見上げるとは趣が違いますね。・・お嬢様。お呼びだとお聞きしましたが』
『失礼いたします』
「ん。ここの今の状況とかを聞こうかなって。大まかな方針を決めるから」
「・・これからすることか?」
「タマ・・・さっきのクエスト先生たちにも開示できる?」
「ん?オケ-。内容も付ける?」
『クエストとはあの陳情書の事でしょうか?』
「そう!あれだよ!あれ!個人の利益にしかならなさそうなのは弾いて!取り込むだけ取り込んで!膨れ上がった内容を単純に分かりやすくして!それを一つ一つ照らし合わせて!整理する!どれだけ大変か!てかさぁ!整理しても皮紙にしたら一部屋埋まるってどういう事さ!」
「五、六部屋埋まってた内容は要約して纏めたら一部屋・・・・かぁ・・・」
『・・・・・弾いた物はどちらに?』
「あ、それは一番端の部屋に運びました!」
『マリア殿』
『承知しております。部屋へ運んでおくよう事付けしておきます』
『お願いします。それでお嬢様、どのような事をお知りになりたいのでしょうか?』
とんとん拍子に話は流れていくようで。
置いてけぼりになっている私は何か分からないお茶を飲みながらみんなの会話を聞いていた。
クエストの言葉に聞き覚えがあったのだろうザラップの質問にうっぷんが溜まっていたのだろうタマがぐちり始め、その内容を聞いた先生が遠い目をしてため息をついた。
それを横目にザラップがマリアさんに声をかけ、お茶を出し終えたマリアさんがそれに答えてから、お盆を持って外に出ていく。
それを見届けたザラップが私に話を戻してきた。
「え、あぁ、まずはこのダンジョンの階層の説明から?」
あ、入口付近でポカンと浮かんでいる立体映像を見上げているジルバさんがマリアさんに叩かれてる。




