45.
なんとなく書いたら二通りに・・。
どちらも掲載はするけど内容的にはそう変わってない・・はず?
あなたはどっちの話がお好き?
どれだけ時間が経ったのだろう。
そんなに経ってないかもしれないが・・。
しばらく睨み付けるように真顔で見てきた彼女がゆっくりと口の端を上げて。
「そんなの決まってるじゃない。ご主人様達はそれらの本をもう読まれているからよ」
そういうと彼女は一旦紅茶を口に含んだ。
そしてにっこりを笑い。
「ほら、よく言うでしょ。現実は小説より奇なりって。どういえばいいかしら。・・・あれね。本の世界と書いている人の世界の常識が違う時があるじゃない。本当なら疑問にならない場所で疑問が出て生きたり、スルーできない所をスルーしたりするのよ。想像じゃ、そこらへんの違いが出てくるときがあるってことね。あなただってそうでしょ?まぁ、それが面白いんだけどね。本は。・・・でも・・本の世界で本当に本のように事が起こるのか?知りたくない?ご主人様達はそれが知りたかった。で、私たちに作らした星を使って・・・その本に出てくる星に一番近い世界で、そんな配役を見つけて、信託とか、いたずらとか、時には自然災害とか使って、ヒントを出して・・・それでどうなったかを見る。いろいろ作ったわよ?同じ内容を別の国でとか、他の常識の異なる場所ではとか・・・望む物以上の話になったものもあるし、まったくとしてつまんない結末になった物も多いけどね。そう言った本をシェアして私たちも楽しみながらご主人様達も楽しむの。とはいえ舞台を用意するのが大変だったのよ」
「それがこの世界・・」
「そう。でもねぇ、一つ問題が出てねぇ」
「魔素・・の事でしょうか?」
「理解が早くて助かるわ。そう、それよ。私たちが直接手を出すと私たちの・・気と言うの?が発散してね。でも、できれば自分たちの思い通りにしたいじゃない。で、限界まで手を加えて・・・その星をパーにするのよ。その中で一番に成功させたのがぐうたらの彼だった。極力どころか・・まったく手を加えずに放置してたら、偶然の偶然で、できたのがあなたの魂の故郷ってわけ。あ、これ、最初の検証の結果の話ね。でもねぇ、それじゃ、私たちが介入できないじゃない。ある程度介入しないといけないのにねぇ。そこで次の検証をしたのよ。私たちが介入しても影響が出ない。または影響を押さえる方法をね」
今更だがこんな話こんな早い段階で聞く話だろうか?
大体は労って詳しい話はせず一方的に終わらすようなのが神という物ではないだろうか?
そもそも今そんな詳しい内容聞かされても・・
「退屈?困る?まぁ、もう少し付き合いなさいよ。こっちは久々なんだから自慢させなさいよ。なんせ、ほとんどの子はさぁ、私が神様だと知ったら涙流して許しを請うとか崇めるとか、そう思えば毛嫌いして攻撃を仕掛けてくるし。大概は星の話をしだしたら怒り出したり、泣き出したり、何でもするから殺さないでと懇願したりすんだけどねぇ。なんでだろ・・。中には面白そうと言って嬉々として手助けしてくれた子もいたけど」
あ・・・まぁ、自分が居る所が誰かの手の上ていう話だからなぁ。
それどころか自分の人生この人に握られてると分かったらねぇ・・・。
そうも言いたくなるんではないだろうか・・・。
・・・はて?私はなんでそんな反応がなかったんだろ・・。
「まぁ、その話は横に置いとくとしてよ。方法はいくつかできたのよね。まぁ一つは魔法と言う名の物ね。場所によっちゃ、気とか、魔力とか、マナとか、色々言われてるけどそれって元はあなたの言う魔素の事よ。まぁ、これは不思議エネルギーの活用法がある世界の場合だけなんだけどね。ほとんど降りない人がとる物としては・・人に直接語り掛けるって方法よ。これは波長が合わないと面倒なことになる事なんだけどね。それからその星専用の管理生物を作って任せるって方法ね。俗に天使とか悪魔とか呼ばれるのがこれにあたるわ。あとは・・肉人形!あれは傑作よね!私たちでは体験できないこともできるし!と・・最後は」
「ダンジョンですね」
「そう!ダンジョンよ!それも私がか・い・は・つ・した!元々そういう物はあったけれどね!それを魔素の循環機構にする発想は私が出した物なの!それからシステムを組み上げて!プロトタイプを試運転!そこから販売できるまでどれだけ苦労があったか!まずは・・・」
・・・う・・これは別の地雷を踏みぬいたらしい・・・。
いや、どっちにしても爆発したのだから時限爆弾と言えばいいんだろうか・・・。
キラキラとした笑顔で彼女は歌うように自慢・苦労話を始めたのだった。
~・~・~・~・~・~・~・~
はぅ・・と言いそうな・・うっとりとした感じの顔で喋り倒した彼女は席に着いた。
満足するぐらいにはしゃべり倒してくれたのだ。
お願いだから満足して・・・
「と、脱線はこれぐらいにして・・・ここから本題よ」
そういう言葉に私はポカンと彼女を見上げた。
「なによ・・まぁ、良いわ。ここで聞きたいことは二つよ。私とどういう関係を望むか。それと今後のダンジョン経営の方針ね。まぁ、さっきも聞いたと思うけどもう一度聞くわよ?私とどういう関係を望むの?」
そんなの決まってる・・・。
「適度な関係を・・強いて上げるならギブアンドテイクで・・あ、命はあげませんよ?」
「・・・へぇ・・それは私の手ごまになるととっても?」
「何か見返りをくれるなら手を貸す・・まぁ、そう解釈してくれても良いですけど」
「まぁ・・良いわ。それなら・・・機能解放っと。それじゃぁねぇ、今後の方針は?」
「・・・具体的にはどういう?」
「まぁ、あれね。領土拡大。悪の帝国の基盤を作るとか」
「・・・・まずはどっちのダンジョンでも足もとを固めるで」
「足元?」
「ええ、足元、ダンジョン内と周辺の問題解決です」
「・・・ほぉほぉ。そうか。そうよねぇ。分かったわ!」
そういうと彼女はおもむろに立ち上がり・・。
歩き出した先に立派な扉があった。
見渡した時には確実になかったはずだ。
その手前手で彼女はかわいくターン。
こちらを向くと笑顔で
「あなたの上にご主人様方の加護があらんことを!」
その一言と同時にあたりが真っ白になって・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・
もう一つは本日の朝7時に掲載します!
読みにくいと思いますので一週間後どちらかを消すか、何かします。
そこで投票しようと思います。
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無かった場合は自動的にこちらを残すつもりです。
両方残すことになりました。




