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リナちゃんのダンジョン経営!  作者: 龍華
3章 疲労困憊!?~面倒事いらっしゃーーい!~【仮】
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遅くなってすいません!

いつもよりちょっとだけ短めです。


・・・・あぁ・・・と・・・

あぁ、ここは



『おはようございます』

「ん・・おはよ『失礼します』う?」



まぁ、お決まりのセリフを言いかけつつボーっとしていたら障子が開いて声がかかる。

そちらを向く前にかかった声と共に持ち上げられ両手を上げさせられ・・。

数人のメイドによって抗う間もなく着替えをさせられてしまった。

昨日と同じような服だ。

違いといえば色が違うぐらいである。

そしてこれで終わりかと思えばそのまま肩に担ぎあげられ、座椅子に座らされる。

目の前には三面鏡が・・・・。

後ろをブラシ・・ヘアブラシや紐が宙を舞う。

頭を動かそうにも強く髪を引っ張られているので痛くて動かせない。

たぶん動かないでくださいと言われそうだし。



「いて!」

『我慢してください』



勢いよく引っ張られるが我慢するよう言われたのだった。



~・~・~・~・~・~・~・~



「おはようございます、洞主様」



挨拶を聞きつつそこに座っている者たちを見渡した。

そこに居るのは5人だ。

前には少年を挟んでこれぞ武人と言った印象のご老体とそれなりに身分の高いだろう女性。

その後ろに若い女性と中年ぐらいの男性が座っていた。

ちなみにここは彼らに与えた集会場ではなく地下二階の別宅。

お堂の一室である。

そこに人数分の畳を敷きその上に座ってもらっていた。

私の後ろには先生とマリアが座り、タマにリア、ザラップ、ジゼン、ワガーが扉の前で控えている。

正直先生を連れてくるのはどうかと思ったが色々と居てくれた方が良いと思ったのだ。

心境的に?

まぁ、それは置いといて、深々と頭を下げて挨拶をする手前の女性と後ろの二人。

それに釣られて少年も頭を下げようとするが老人が鋭く小声で日子様と言いそれを止めた。



「昨日はよう眠れたかな?」

「はい、おかげさまで何の憂いもなく眠れました。ありがとうございます」

「ふん」

「・・・そちらはそうでもなかったようじゃな?」

「あれだけ監視されておれば、武人ならばいやでも目が覚めるわ」

「クマノヒコ様!」

「おぬしこそ、こんな小娘にペコペコと頭を下げておる!こんな地中深くに引っ込んでおる臆病者に何を言っても仕方なかろうが。さっさとこ奴らを」

「クマノヒコ様!言っていいことと悪いことがあります!彼らは我々を助けていただいたのですよ!」



横柄な態度のクマノヒコに少年は目をぱちくりさせながら見上げ、後ろからの怒りを秘めた声にビクッと肩を揺らす。

それが目に入っていないようで前に居る女にクマノヒコはさらに声を荒げた。

それを慌てて諫めたのは後ろに控えていた男である。

と言うか、こんな早く・・・日が崖から顔を出す前に呼び出したのはそちらだよなぁ。

だったら意思疎通と言うか統一というかしてきてほしいもんだ・・じゃないんだったら呼び出すまで待ってほしいよなぁ・・。

あとあのクマノヒコの最後の言葉は聞かなかったとするべきか、聞きとがめるべきか・・・。

たぶんそこに繋がるのは殺せか縛り上げてとか物騒な言葉が続くような気がする。

ここはひとつ注意するべきか・・。

そんな考えをしている間も少年とぱっくりと口を開けて見上げている女性を除く3人の口論はヒートアップしていた。


ダン!

「静まれ!我が主の前ぞ!・・さて、客人。一つ忠告させていただこう。ここでの発言は慎重にしていただこう!本当なら助ける義理もなかったのだ。我が主がお優しいゆえに助けたまでの事。その恩を汚すような発言は慎んでいただきたい」

「彼の言う通りだねぇ。元来追われていたあなた方を助ける必要などなかったんだからさぁ。ただねぇ、あのまま放置してこの森の問題を増やすのもねぇ」

「二人とも止めぬか!客人よ。我が部下が失礼した・・とはいえ、見ての通り、我が部下の多くはそなたらを助けることに異を唱えておるのだ。だが、こ奴が言った通り、ここから出してこの森の者たちと争いになる事も避けたい。ゆえにここに招いたわけなのだ。そのあたりを肝に銘じて話をしたい。良いかな?」

「は、はい!すみません!どうしゅ様!」



限界超えたのかそれとも演技なのか分からないが先生の恫喝とタマのおちゃらけつつも非難めいた言葉に絶句していた客人たち。

ついでに私も一言を添え、それに反射的に答えたのは少年だった。

その返事に周りも頷く。

一人は渋々と言った感じだが、まぁ、それは良いか。



「さて、まずはそなたらの名とここに落ちてくるまでの話を聞かせてくれぬかな?」



聞き忘れていたと言う風に私は話を切り出したのだった。

面倒なことだとは思うけどな・・。



「あ!・・・朕はセリヒコともうします!こちらは道術の先生でスズノメ先生。こっちは朕の武術の先生で将軍であるクマノヒコです。そして後ろの二人は朕の護衛長を務めてくれているタケヒコと護衛のカミラさ・・です!それで・・えぇっと・・この地に来るまでの話ですよね・・・」

「セリヒコ様。そこからはわしから説明させていただけないかな。スズノメ殿それでよろしいかな?」

「え?・・・はい」

「・・はぁ・・分かりました」

「では、時は儂の曾祖父のそのまた父の代の話に遡る」

「え、クマノヒコ様?あの」

「黙れ!こ奴が聞きたいと言った話ぞ!」



うわ・・面倒って物じゃなさそうだ・・迷惑の域にいってないか。

てか・・・・朕って・・・とっても面倒そうな子が来た・・・。

今後の事を考えてうんざりするのだった。

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