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リナちゃんのダンジョン経営!  作者: 龍華
3章 疲労困憊!?~面倒事いらっしゃーーい!~【仮】
47/117

35.

ずいぶんお待たせしてすみません。

最初の方は早めにかけたけど・・・

あとが続かなかったの・・。

「リナ様。お連れいたしました」

「あ、あぁ、ワガー、ジゼンもご苦労であった。今日はゆっくりしておくれ。さて、客人。われがこの天玻洞、洞主のリナだ。よう遠路はるばる参られた。そなたらも色々聞きたいこともあろうが、ここまでの道中の疲れもあろう。今宵はこちらでゆっくり休まれよ。・・・何か入用ならばここにるこの者たちに言って下されれば、できうる限り用意しよう。まぁ、まずは・・食事でもなされよ」



え・・えぇっと・・・

少々作り笑いになり過ぎている気もするが気にしている暇はない。

なんせ、天女、いや、この場合は仙女せんにょ様の振りをしなければならないのだから。

ゆっくりとそれらしい口調で笑顔を、そして、ゆっくりとした動作で優雅さらしきものを振りまいた。

それにしても動き辛いし重いし、少し息苦しい。

最初はただローブを着てくるはずだったのだ。

しかし、家に帰るとマリアさん、リア筆頭に数名のメイドさんに捕まってあれよあれよといううちにいつもの服の上から着せられたのだ。

最初に着せられたのは白いワンピース。

裾と袖は・・・あぁ・・と・・なんと言ったっけ・・フレア?と言った風に広がっている。

丈は長いが今後出てくるだろう着物のように胸下、肋骨のあたりで紐でくくり、たくし上げて少し足が見えるくらいに調節し、その上から幅広い紐で締めた。

その上から胸のしたぐらいまでの丈の透けた被る服を着て・・袖がもっとひらひらしている。

そしてその上から今度は半袖の裾はお尻まで隠すぐらいの長さの服を被せられ帯で締めあげ、その上から飾り紐を飾られる。

そして羽衣・・・あれだ、ショールと言ったらいいのだろうか。

二枚目に来た服と同じ素材らしきショールをひっかけ前で結ばれる。

そして仕上げは髪飾りにネックレス、イヤリングと言った装飾品で飾り立てられて出来上がったら姿見の前に・・・服装はどっかの壁画にされそうな天女である。

幼女だけど。

どうしてこうなった?

あんぐりと口開けたまま最初に浮かんだ言葉がこれである。



「本当なら紅でも点してあげたかったのですが物資の不足を痛感しますわ」

「でも何を着られても映えますわね!今度は東北の熱き地の服装でも」

「駄目ですよ。あそこは刺青を施す習わしがあると聞きます。あのような透き通ったお嬢様の肌に刺青を入れる気ですか」

「それもそうですわね」

「でしたら、我らの居た地の服で髪を」

「それは良いですわ」



・・・・・・・・早く逃げないと!

おもちゃにされる!

背中に走った寒気に駆られ急いで動こうとして。

「きゅわ!!」コテッ

こけてしまった。

痛い・・・これだから慣れない服は嫌いだ。



「あ、お嬢様!」「大丈夫ですか?」

「リナ様。わたくしが運びますので。少々お待ちください」



自分を立たせるメイドさんたちの心配する声に重ねるように聞こえてきたマリアさんの声。

どういう事かと振り返れば、そこには最初に着せられた服の上にショールの前に着せられた服だけを着た姿のマリアさんが居た。

わ、私もできればそっちの方が良い。

思わずそう言いそうになるが、それは言ってはいけない雰囲気だ。

そしてすぐにマリアさんに抱えられ、滑るように移動・・・て当たり前か。

まぁいいや。

移動して・・・して・・・・会話の手引きという物を施され踊るように動くように指導され・・・。

そして本番でできうる限り頑張ってみたのだ。

と、回想しながら逃げるように家への道に歩を進める時だった。



「あ!あの!リナ様!」



さっさと逃げ出したいのにそれを止める声がかかる。

それは客の一人の女だった。

たぶんこの人が道士なのだろう。



「なにかな?」

「こ、ここがあなた様の邸宅なのでしょうか?」

「いいや?違うが?ここは我が部下の休息を取る場として作ったのだよ。我が屋では気が休めぬとな、我が部下から言われてな」

「そ、そうですか・・・」

「まぁ、機会があれば招待いたそう」

「あ!ありがとうございます!」

「リナ様。そろそろ」

「あぁ、そうだったな。では、ごゆるりとお寛ぎしていただきたい」



そう言い残すと私はマリアさんとザラップさんを伴い足早にその場を後にしたのだった。

さて、彼らは私が幼いから驚いたのだろうか?

それともザラップに驚いたのか?

それ以外のことでって、ん?

あ、SPクエスト増えてる・・・。



~・~・~・~・~・~・~・~



「やはり人が原因か」

「・・・はぁ・・」



家に帰り着き、すぐに調査隊の報告を聞き終えると先生の不満そうな声が響く。

それにため息をつきつつ目の前の地図を眺めた。

調査隊が通った道に沿って分かったことが絵になって描き込まれていた。

ダンジョンの所は明るい緑と数匹白抜きで動物が描かれているし、その周りを一定距離だけ茶色交じりの緑がモリモリとかかれていた。

ダンジョン内とその周辺は分かるそうなのだ。

それなのにどんな動植物がここそこに分布しているという事は分からないと言うのは疑問に残るが。

まぁ、それはそれ。

ロボットだからと言っても最初は何も分からないと同じなんだろうと勝手に解釈する。

それは置いといて、そこからしばらく行った所までその森は続き、森が途絶えてすぐに川がかかれている。

ちなみに川が続いている所と予測される方向に点線がしばらく続いていた。

その川を越えた森はどんどん色を濃くし枯れた木々が書かれていって。

崖下付近になると真っ黒な炭のような枯れ枝と動物がかかれている。

そして崖下には白く低い山脈が連なっていた。

これが報告された原因だと思われるゴミの山なのだろう。

後々でこの森の者に聞かないといけないが、報告では目算で平均、人が三人縦に並んだぐらいだという。

それがそれなりの距離あるという事はだ。

崖上にかなり多くの人が移り住んできて生活している集落があるか。

それともずいぶん長い間捨てられていったために溜まっていったか。

まぁ、そこらへんを聞く必要がある。



「まぁ、これからの事は彼らの話を聞いてから。もう一つの問題の方も考えておかないと。それは横に置いとくとして、あぁっと・・ジゼンだったっけ?落ちて来た人間がある高さで一瞬止まったんだよね」

「はいっす!こう、ふわ~っと浮くようだったっす。最初はあっちの術師が何かしたのかと思ったんすけど話を聞くとそうでも無いようだったっす」

「タマ。前の主が何か仕掛けた?」

「さぁ?してたかもしれないししてなかったかも・・・ちょっと分かんない。昔のことって多く抜けててさ。コアも覚えてないでしょ?」

『覚えている覚えていないの前に私はピ―――ですので』

「という事で分かんない」

「・・・・はい?」「は?」



今なんつうた?

何がという事なの?

コア、あんたなんなのさ?

と、分からないことを言っても放送禁止?らしくたぶん聞いてもピーとしか聞こえないだろうなので今は触れないでおこう。

・・・・・あぁ・・と、気になるけど・・本当に気になるけど!!!!

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