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リナちゃんのダンジョン経営!  作者: 龍華
2章 森の中を東行西走!~森の異常の原因はどこにある?~
33/117

31.厄介人物いらっしゃ~い・・・-2-

意外と筆が進みました!


あとがきの説明が思いつかなかった・・・・

文才のなさが恨めしい・・・

「さてと・・・まずは問題は何だろうね?」

「・・・まぁ、まずは岩玉がどこにあるかだな。あるなら持ってきて突き出すのも手だろう」

『あの爺様がなんであそこまで怒るのかもありますよ』

「そして、長老に同調するのがどれくらい居るのかって話もあるよねぇ」


日は差していないが、空は快晴。すがすがしい朝のはずなのに、どんよりとした空気が先生の部屋に立ち込めていた。ここには先生、リア、ギルバさん、タマが居るだけだ。マリアさんは長老たちの世話でここには居ない。

じゃぁ、なぜリアは居るかというと何か粗相をしそうだというマリアさんの判断らしい。

さて、そんな暗い雰囲気の中、場違いな明るい声が飛び込んできた。


「岩玉についてはなんとかなるよ」

「ん?」「へ?」『どういうことですか?』

「だから、何とかなるんだって」


タマの言葉に何言っているんだと言う顔の先生たち。私もその中の一人にって・・・あぁ、そういう事。


「何言ってるんすか?聞いた話じゃこんな、一抱えある岩だって聞いたっすよ?お嬢の耳飾のコアとは違うんすよ?」

「だ・か・ら。それはここにあるんだって」

「・・・我々が調べないと思ったのか?そんなものがこの土地に設置されていないことは調べがついてる。嘘をつくな」

「だって、設置なんてしてないもん」

『もしかしてこれから作るのですか?』

「あるのにそんなことしないよ~。ねぇ、リナちゃん」

「そうね。もう、コアだけで何とかなるしね。コア」

『そうですね』

「ひど!コアもリナちゃんもひどいよ!」


そう言いながらも笑顔が止まらないタマ。たぶんその場の数名が驚くところを想像しているのだろう。タマはいつの間にか現れた値の張ったひじ掛け付きの椅子に腰かけると、胸から虹色の光があふれだし玉が出てきたのだ。その光景に唖然とする先生たち。そう言えば先生にも話してなかった気がする。その後ろでは無表情なタマが座っていた。やはり、抜けると元の人形になるらしい。いや、この場合は死体といった方が良いのかもしれない。


『改めて、自己紹介しようかな。ダンジョンコアのタマだよ。よろしくね』

「な・・なるほど・・・意識のあるコアか・・」


ユラユラと周りを飛び回ってから私の頭の上に留まる玉。その姿を見てから私はいそいそと懐から金づちとノミを取り出してテーブルに乗せる。


「うざかったらこれでいつでもかち割るから」

『ひぃ!リ!リナちゃん!!まだ持ってたの!?』

「うん!」


今日一番の笑顔で答える私。そのやり取りにドン引きしている周りの人々。まぁ、それは置いといてと・・。


「まずは岩玉様についてはこれ見せて、奪い返そうとしたら、これが逃げるか声をかけることで・・て、ねぇ、コア・・タマでもいいけどさぁ・・・部下以外に声を聞かせれるの?」

『できない事は無いよ?その分DPは消費するけど』

『機能としてはあります』

「ふぅん。じゃ、その機能をオンで」

『りょうか~い』

『私もですか?』

「あ、コアはいらないね。今のところは」

「・・・肉人形か・・・」

「ゴーストの仮の入れ物にしか考えてなかったすけどこういう使い方もあったんすね」

『・・・・それよりもこんなに近くにあったんですねぇ。この森のコア』


タマの音声設定を変更して、そのほかの設定について確認している頃、やっと衝撃から立ち直ったらしい先生たちが動き出した。タマの肉体?とコアを見比べつつぽつぽつと出てくる言葉に耳を傾ける。やはりと言うかなんというか先生たちは大元のコアがどこにあるのか探していたらしい。


『まぁ、僕の事はマリアさん以外には秘密で?良いよね?』

「あ・・あぁ」「わ、分かったっス」


リアは頷いて。


『私以外に秘密とは何ですか?』


不意にかかった言葉に入口の方を見る。そこにはお茶のポットとカップが人数分乗ったトレイを運んできたマリアさんが立っていた。


『僕の事さ』

『タマ様の事ですか?』

『そう僕の事』


ん?あれ?マリアさんにも言ってないはずだけど?


「先生たちは驚いてたけど・・あれ知ってた?」

『いいえ。少しは驚いてますが納得もしてますよ?・・・あの・・旦那様?分かりませんか?この方、ミラエア様と同じ魔力波長してますよ?』

「・・・あ」「魔力波長?」

『魔力波長とはその名の通り、魔力の波長だよ!人で言う声みたいなものと思っていいんじゃないかな。その種族、種族で特有の魔力の波長が有って、それが種族の証みたいに言われることがあるんだ。それとアンデッド系とか魔力の扱いに特化している魔物とか人は魔力波長とかマナ紋とか、あ、マナ紋てのは魔力の紋様の事でこっちは人それぞれ違うんだってある程度は近いけどまったく同じなのは早々現れないと言われてるんだ。は、今はこっちに置いといて。そういう物を読み取る能力が高いって聞いたことあるよ』

『そう!魔攻魔防の高い種族特有の能力と言っても過言ではありません!また、人の中にもそういった力を感じられる者が精霊魔導師、テイマーという特殊な職業を有していたりと』

「あ!コアストップ!なんか引っかかること言ってるけど今はストップ!」

『・・・はい・・・・』

「説明は分かったけど、そのミアレア様って?」

「ミラエア様です。私たちが仕えていたダンジョンのコアです」

『・・・あ、だから、ミラエア神殿!そんな神様の名前知らないから、てっきりダンジョンマスターを祀る神殿かと思ってたけど、ここと同じでダンジョンコアを祀る神殿だったんだ』

「そうなるな。それはこの際、横に置いとくとしてだ・・・・私も抜けていたな」

「ま、その話は後にして。まずは長老の対策をどうするかなんだよね」

「そうなるなぁ」


先生と一緒にいつの間にか出されたお茶で一息つきながら話をまとめに取り掛かったのだった。


~・~・~・~・~・~・~・~


朝日が差し込むころ、纏まったことをは以下の通りである。


まずは、何が起こるか分からないので私は奥で待機、交渉の場には先生が神の使いの使いとして行く。

つぎに、もし岩玉を返せと言い出した時は、神の使いに渡されたと言ってギルバさんが玉を持っていく。

そして、相手の出方を見る。


である。私は盗聴器を新しく購入し先生の服に忍ばせるというやり方で話を聞くことになった。そして今、その話し合いの会場は一触即発状態になっていた。

まぁ、分かり切った事ではあるが・・・あぁ、頭が痛い。


【魔力波長と魔力紋(マナ紋)について】(教科書:魔導講座Ⅰより)

魔力波長とは種族や職業によって持つ特有の魔力の事を差します。これは種族、職業によって得意不得意の魔法があるという事であります。

例えばエルフ族は魔法の中でも大気中のマナを使う精霊魔法を得意としており、ノーム、ドワーフ族は物や人にかける付加魔法を得意していることがあげられます。また、種族に関わらずテイマーを職業として選択できる人も特有の魔力を持っていることが確認されています。

次に、魔力紋(マナ紋)はその人特有の魔力です。これは人によって得意としている魔法が違う事を差します。魔導士と呼ばれる職業の人でも水を操る事が得意な人や炎が得意な人と得意な魔法が違うという事です。

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