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リナちゃんのダンジョン経営!  作者: 龍華
1章 目覚め ~ダンジョン初心の森 怒涛の三日間?~
13/117

13.厄介ごと、いらっしゃ~い!-2-

ずいぶん遅くなって済みません。

さて、まずは狼たちの名前を決めるか。

『マスター。現実逃避は止してください』

ステイタス画面を開き女王狼の名前にタッチしようとしたときコアに制止された。というか画面が消えた。

『そんな顔をしてないで目の前の問題をなんとかしてください』

ジトーッと耳のほうを見ようとすると小言が囁かれてしまった。うん、仕方ない。

現状はっと、ぐるりと周りを狼とスライムに囲まれ後ろはゴブリン三人、目の前にリッチのお兄さんとそのお付きの二人。まず確認するべきは・・・・

「お兄さん、その二人は私の下についてくれると言うことでいいんだよね」

「あぁ、そうだ」

『初めまして、お嬢様。マリアと申します。以後よろしくお願いします』

「おい、あ、わ、わたくしはギルバと言います。よろしくっす、じゃなくてよろしくお願いします」

優雅にお辞儀するメイド服を身に着けた女性とガチガチになって九十度以上お辞儀する小人。

うむ、どうするか。でも、まずはこれだろう。

「条件は後で決めるとして契約するでいいんだよね?」

『はい』

女性は優雅に頭を上げて答え、小人はカクカクと頭を上下に動かし肯定している。

~ピロリロリン~

【以下の配下が増えました】

マリア 種族:ゴースト 職業:家事使用人(ALL Work)

ギルバ 種族:ゴブリン 職業:従僕

確認画面を見て少し思う。いや、ゴブリンじゃないだろう?とか、この職業どこから来た?とか。まぁ、そこを突っ込むのはまずあとである。

「さて、タマ、店の大浴場使い方分かるよね」

「え、うん分かるよ」

「だったら、後ろの三人とその人たち連れて行って。マリアさんとギルバさんだっけ、お風呂で彼らを洗ってきてよ。ついでにギルバさんも入ってきてね。臭うから」

そう、この場に漂っている臭いをどうにかしたい。俗に据えた様な臭いと言うのだろうか。酸っぱい感じの強烈な臭いがそこら中から臭ってくる。

「うん、分かった」

『分かりました』

「うぉえ!臭うっすか!」

「はぁ?」「え?」

いつものようにニコニコと笑うタマにさわやかに受け答えするマリアさん。慌てて自分の臭いを嗅ぐギルバさんとポカンと口を開けてるゴブリンAと頭を上げてこれまたポカンとしているゴブリンC。そして、何言われたのか分からないといった感じのゴブリンB。リッチのお兄さんは我関せずを貫いているみたいだ。その間に散れと念じながら手を払うように動かす。それだけで狼達やスライム達は森の奥へと姿を消していった。残るのは亜人と女王狼ぐらいである。

「さて、君たちの話は後で聞くよ。今は彼らに着いて行ってくれ」

「えぇ!ちょっとぉお待ちぃくださいぃ!」

振り返りタマのほうを指さしながらゴブリンたちに言うと私はリッチのお兄さんの近くを通って家へと向かう。それにしても言い方変えた方が良いか。

「先生、話があるから来て」

「は?あぁ?」

リッチのお兄さん改め先生の衣服の裾を引っ張り声をかけてから、脇から入る扉へと向かうのだった。

さて、何から聞かないといけないかなぁ・・・。


~・~・~・~・~・~・~・~


「で、何が聞きたい?」

何か怒ったようにいう先生を見ながら私はまだ聞くことを考えていた。聞きたいことはいくつもあるが、何を優先的に聞くべきかが分からない。優先順位の高いことは決まってたりするが先生に聞くのもどうかと思う。それ以上に先生に頼む事のほうが優先順位が高いのではないか?でも、まずはやはり。

「この森に起きていることからかな?」

「ん?そんな事か?」

そう答える先生はなぜそんな事も分からんのか?といった目をしていた。たぶんだが。

「分からないから聞いてんだけど?」

「あぁ、そうだろうな。だがな、答えは明白だぞ?ダンジョンができるぐらいだからな」

・・・・・ん?問題とダンジョンは関係あるってことか?う~んと、なんだったっけ?

「ダンジョンができるという事はその場に魔素が多くあるという事だからな」

「あ、ヘルプ」

そんな事書いていたような・・。つまり彼らの要求を呑む事はダンジョンを広げるという事と同意語であると見て良いと。よかった。広げるな!じゃなくて。

「つまり、魔素が多くて悪影響が出ているってこと?」

「そういう事だ」

なるほど。それじゃぁ、次は・・・。

「じゃぁ、次ね。DPの増やし方教えて?」

そういいながら紅茶を淹れる。すぐに先生に出すと眉をひそめられた。どうしてだろ?そう思いつつ自分の分を淹れる。

「なぜ今更そんなことを聞く?かなりのDPを稼いでいるだろ?」

あ、DPを還元して渡してるんだもんね。不思議に思うかも。

「それは臨時収入だもん、それ以外の方法を聞いてるの。あと、先生はそれを何に使っているかね」

「・・・なぜそんな事を聞く」

「・・・知りたいから?」

笑顔で言うけど出来れば値切れるなら値切りたいから。だって!その場の勢いってやつで契約してみたけど8割はかなりきついんだよ!何するにしても先立つ物が必要なんだい。と心の中で思っておく。

「では、DPとはどんなものだ?」

「うぇ?えぇと・・魔素のこと」

「うむ、そうだな。では魔素というものを知っているか?」

「ん?っと?多すぎると悪影響が出るけどそれなりの量あると良い効果のある何か?」

「その通りだ。それとどんな生き物でも物であっても多少なりとも含まれている成分である。そして生き物は一定量の魔力を魔素として放出している。また、生き物、物であっても死んだり、壊れたりしたとき、その物を形成していた魔素が一気に放出されるものだ。さて、DPを増やすにはどうすればいい?」

魔素がDPなら、魔素を集める必要がある。魔素を集めるには・・・。

「ダンジョン内で殺すか破壊する、またはダンジョン内で生活してもらう?」

「そういう事だ」

つまり、人を連れてきて定住させるか、人の居る所まで広げるかかな。むやみに人を殺さないとすれば。まぁ、そこら辺は森の住人がどれだけ居るかで決めよう。

「それで?何でDPが必要なのさ?」

にっこりと聞いてみる。反応が無い。ゆっくり出された紅茶を飲んで、コップを突き出してくる。もう一杯という意味なんだろうか?そういや私ももう無いし、仕方ないなぁ。もう一杯淹れるか。

【ヘルプ:魔素】

魔素とは神気と呼ばれる神の力が大気中に飛散し成分として定着した物を差す。適正量内であれば動植物を活性化させるが、過剰摂取は毒にしかならない。どのような物にも微量に含まれており、生物は生活していれば少量、破壊または殺害すると大量に魔素が放出される。

【魔素と魔法】(ダンジョンの雑学より抜粋)

魔素とはこの世界にすべてに含まれている成分である。どのように生まれたかは知られていないが、どんな動植物であっても多少なりとも所有していることは広く知られている。また、魔素の含有量の少ない動物は魔素濃度の高い場所では生きられない(狂暴化し死ぬことが知られている)ことから魔素所有量に応じて生きられる場所が限られているという事である。これは・・・・・・・・・魔素所有量は魔素の多い食べ物を摂取するまたは耐性ギリギリの場所で生活するなどによって増やすことができ、また老化によって魔素が減少することも確認されている。また魔素の増減によって魔力の増減、魔法の威力の増減が見られる。・・・・・・・・・・

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