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リナちゃんのダンジョン経営!  作者: 龍華
4章 森の大騒動~さぁ、匙は投げられた!?~【仮】
109/117

82.

 さて、これはどうしたものか・・・・・。

 これほど反響があるとは思っていなかった。

 最初は怒り任せの罵声が一つ二つだったのが、もう人の声かもわからないほどの怒号が飛び交い。

 詰め寄ってきた狩人協会の者たちと止めに入る騎士団。

 それに下に待機していた階層主たちも臨戦態勢であるようだ。

 職人達とか商人達とかはノリがいい者たち以外巻き込まれまいと後ろへと逃げていた。

 それにしても、まだ、罵声を浴びせてくるだけで殴り合いの喧嘩に発展していないのは、切っ掛けが無いだけなのだろう・・・・たぶん。


「うるせぇ!!!!!てめぇら!!黙っとけ!」


 その暴徒となりかけてる狩人協会の者たちの中。

 ひときわ大きな恐ろしい声が響く。

 あの狩人協会の小父様だった。

 彼が放った一喝で詰め寄ってきた者たちはピタリと黙り込む。

 一瞬にして静寂を取り戻し。

 成り行きを見守っていた者たちの囁きだけがまだ聞こえてくるが、まぁそれは置いといて。


「今回の戦いについては俺らも思う所はある。改善案ってのも話を聞きゃぁ、納得はできる。そうするべきなんだろう。だが、主様よぉ。ダンジョンをいじるってのは・・・・・、まぁ、主様のもんなんだよなぁ」


「え、だんな?」


「あぁ、悪い悪い。なんでもねぇよ。条件を出して、そうじゃ無けりゃぁ入れねぇってのは、俺らにとっちゃ死活問題だ。なぁ、おめぇら!」


 その声に賛同する一同。


「とはいえ、だ。その条件ってのを見ねぇことには悪いとも良いとも言えねぇはずだ。話はそれるが、ダンジョンの条件ってのを教えてくれねぇか? 主様よぉ」


「コア、第一の扉の条件を」


『承知しました』


 四方に配置した画面に文章が浮かび上がる。

 そこにはこう書かれている。

 〈ダンジョン協会の認識票を示せ〉


「・・・・はぁ? ダンジョン協会? にん・・し・き・ひょう? ってのはなんだぁ?」


「ダンジョンに関する事を統括して行う組織、そして、・・・ダンジョンに入るための許可証・・という所だな。まぁ、この条件はダンジョン内に誰が入り、誰が出てきたかを調べるための物だな。簡単に言えば」


「はぁ? んなもんは必要ねぇ。勝手に入って、必要なもん捕って、勝手に出ていく。それだけだろうが」


「これはこちらの都合だ。色々あるが・・・・・そうだな。・・・・あるか分からないが、勝手に子供が紛れ込んだりして死なれては困る。あの町に住むだろう、そなたらの子がいつの間にかダンジョンで死んでいたなんてことが起こっても良いなら、それでも良いが」


「・・・それは餓鬼のかっっ!・・・・・おめぇら。この条件は良いな。問題は次だ。次」


「次か・・・。次・は、これだな」


 何か言いかけて後ろを振り返る小父様。

 何か感じ取ったのか、どうしてかは分からない。

 だが、仲間に一言くぎを刺すように言い、次に進むよう促す。

 まぁ、良いや。

 コアに触れるとすぐに一階の条件が消え、次の条件が現れる。内容はこうだ。

〈ダンジョン協会の依頼を10回以上こなした二人以上の集団 または 一人でヤク―を倒した者〉

 さて、ここでいうヤク―とは魔素に侵されたヤギの一種だ。一回り大きくなり、額を覆うような角を持ったヤギである。ただ、この生き物、二階層には比較的居るのだが、一階層にはほぼいない動物である。つまり、一回仲間と行って一人で挑戦して倒してくるか、一階層にいるレア物を運よく見つけるしか、この条件をクリアできないようにしてあるのだ。加えて言うと倒しにくいらしい。まぁ、どうしてかは、分からないが。


「ヤク―・・・・ヤク―を倒したことがあれば一人でも奥に行けるのか。それはどう判断する気だ?」


「コア、あれを。これがダンジョン協会の認証票、さっきの条件の物だ。これは協会に登録すると渡される。入るときの条件以外に、色々と機能を持った道具でもある。これの使い方については登録時に行う講習で説明されるのでここでは省くが、な」


 条件を消した画面にいくつかの装飾品が提示された。

 すべてに共通しているのは金属でできた物であるという事だけだ。

 金属板と細かい鎖でできたリストバンド。

 なんの細工が無いリング。

 金属板に開いた穴に細かい鎖を通したネックレス。

 といった物で、俗にいう、ドックタグというやつだ。

 言葉を切るとその中の一つ最初のリストバンドだけ表示され、その板の部分から◯や✕、△が並ぶ画面が現れる。


「その機能の中に、このような所有者の情報を見ることができる機能もあってな。その人の暫定的な強さや討伐数が見られるわけだ。見せたくない情報があれば、隠す機能もある。まぁ、今までについては、どうにもできないが、これから討伐した場合はこれに記録され、それを読み取って扉が開くようにしてある。他の機能についても講習の時に聞いてくれ」


 そこで一呼吸置き、周りを見渡した。

 ほとんどの人は、思案顔といった所か。

 付いてこれずポケッとしている奴もいれば、分からねぇっと首をかしげている者もいるが。

 ここでこの話も一区切りつけないと話が進まないだろう。


「さて、これ以上、下層についてはその扉を見つけて、自分たちで確認してくれ。まぁ、これはお前たちの安全を考えた処置だ。お前たちがどんなに危険好きな者たちでも、いきなりドラゴンと戦いたいとは思わないだろう。これを倒せるか、まぁ、これぐらいの実力を持ったこの人数だったら、次の階層行っても何とか生きて帰れるのではないかと見積もった結果だ。低く見られたと思わないでくれよ。戦闘経験の浅い素人に合わせてあるのだから。それと、ここで言う集団についてだが。入ってから離れればいいと思わない事だ。色々してあってな。一定の距離離れると仲間の誰かの元に飛ばされるように設定してある。あとは・・・・いくつかの注意点はあるが・・・。それも、あれだな。講習の時に確認してくれ」


 そこで、言葉を切り・・・・。

 ここでこの話を終わらせても良いが・・。

 ついでにダンジョン協会についても話しておくべきではないだろうか。

 ・・・はぁ、やっぱりめんどい・・・なぁ。

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