10.さ!まずは召喚してみましょ!とわ!-3-
中々本題に行かない(--;
2015/7/31
計算間違いしてたので直しました
【ステイタス:配下】
レイアード
現在位置:ダンジョン内
種族:リッチ
職業:魔導騎士
Lv47
HP:3948
MP:9752
攻撃:364
防御:438
知識:533
俊敏:243
興味本位で開いて思ったこと。何かおかしい。この後にズラズラと能力とか魔法とか続いているけど、なんかおかしい。リッチって魔導士がなる物だと思ってたけど・・この世界ではある程度魔法に精通した人ならなれるのだろうか。後々でいろいろ確認しないといけない気がしてきた。
「さ、さて、さっさと条件揃えて聞くこと聞かないとねって、あれ?」
「なんだ」
【ダンジョン】から【家具】まで一気に開いて、彼を見る。それに不機嫌だという顔をした彼はさっきとはちょっと・・いやだいぶ違っている。何というかやつれたというかそれなりに年の取ったダンディーな小父様だった気がするのだが、目つきの悪いお兄さんといった感じである。
「若返った?」
「ん・・・あ!リナちゃんこういうアンデッドていうのは魔力の増減で見た目が決まるんだよ。彼の場合は渡ったDPが魔力に換算されたから全盛期の姿まで若返ったんだ」
「・・・そんなこともしらんのか・・・」
タマが説明してくれた時はフ~ンと云った感じだが呆れたという言葉にちょっとムッとする。まぁ、それは横において・・・・ふむ・・・転送門ってかなり費用が掛かるのか。あ、注意書きがある・・・えっと・・?
「コアあんたの声ってこの人に聞こえるの?」
『配下になったことで聞こえているはずです』
「それはよかった。じゃ、彼の住んでいる場所とここを結ぶ転送門の経費、そして今までのDPの変動と今の残高を説明してあげて。どうせ私から言っても聞く耳持ちそうにないから」
「どういうことだ」
「端的にいえば転送門を開く経費が無い」
怪訝そうに声かけてくるその人に胸を張って答える。
「な!」
「あなたとの契約内容を甘く見てたてこともあるんだけど、こんな臨時経費までその定義に入るとは思てなかったんだもん。まぁ、説明を聞いてから質問に答えるから。コア」
『では、まずこれまでのDPの変動ですが、当初100万DPを二回取得した後、このダンジョン建設に24万、設備に43万、雑貨などを合わせ22万、合計89万使用しました。これによりこの時点の残高は111万となります。その後土地の整備に20万、屋外施設設置に12万、地下施設51万合計83万使用しました。これによりこの時点の残高28万となります。そして50万取得後、半永久アイテム設置により40万使用、50万取得しました。その後アイテム購入し53万使用、その後10万取得転送門購入により20万使用により今現在25万となります』
「ここまでで、質問は?」
「・・今は良い」
「それじゃ、続き」
お兄さんは頭が痛いらしく眉間を抑えてる。今更だけど私も使いすぎたかなと思う。
『次に転送門ですが、転送門には数種類あります。この場合は購入された固定型据え置きを前提に話をさせてもらいます。据え置きをマスターが設置するには認知している場所であれば20万で、認知していない場所に設置する場合距離に応じて金額が加算されていきます。今現在107万必要となります。ただし配下が設置する場合、配下の魔力を使用し設置します。以上です』
「で、相談なんだけど、この転送門。それ自体はここに買ってあるんだけど」
そこにはアイテム袋から出した私のこぶし大ぐらいある玉が一つ。真ん中を境に紅白に塗られているのが特徴である。転送先を意識して扉でも床でも押し付けることで設置することができるらしい。扉なら開けばその場所に飛ぶことができる。基本は床に設置して踏んだら飛ぶようにするらしい。
「それで?・・・・いつ帰れる?」
「はぁ、あなたが取れる方法は2つ。あなた自身が転送門を設置するか。107万溜まるまで待つかのどっちかってことは良いよね」
「あぁ、しかし、それでは」
「条件が違うは無しだから。コア、彼の条件復唱その2」
『俺がいた場所との道を作るまたは一旦召喚破棄を行い一日後呼ぶこと』
「つまり、今すぐって条件は着けてないもん。もう一つ言うなら誰が道を作るかも言ってない」
「・・言いがかりだな」
怖い顔がもっと怖い顔にしてにらみつけてくる。
「こっちにも生活あるんだよ。それにあんたの条件その3がネックだよね。これ一回の契約ならそれなりにすぐに溜まるかもだけど。それに私DPどう稼ぐか知らないし。あとは25万しかないし。臨時収入はあまり期待しないほうが良いし」
「ちょっと待て!DPの稼ぎ方をしらんだと?」
慌てる彼を見て、タマが腰に手を当てる。
「そりゃそうだ!リナちゃんは三日前に作ったんだ!かわいいだろ?うおぉあ!」
胸を張って言うタマがムカついたのでまだふらついている彼のひざ裏を手直に置いておいた麺棒で叩き、腕を引っ張る。ものの見事にひっくりかえってくれた。
「まったく、要らんことを」
「・・・・生まれたてのダンジョンマスター・・・か」
「だったら?」
困ったような声に喉の奥でため息をつきながら聞いてみる。そこには怖い顔したまま顎に手を当てている彼がいた。考え事をしているようだ。すぐにため息をつく。
「・・転送門を渡せ。設置する」
結論が出たようだ。
「ん」
持ってた玉を渡し、床を差す。
「ここで良いのか」
「ここしかないの」
意味が分からないといった顔だが跪き床に玉を押し当てて、一瞬閃光が・・・目が痛い、耳もキーンとする。まだ耳鳴りで人の言葉も聞き取れない感じだ。やっと目が慣れてくるとそこには誰も居なかった。帰ったようである。そこにはさっきまでは無かったでもよくある魔法陣が書かれていた。二重に丸を書いて適当に図柄を配置し、文字を書き足したような魔法陣である。真ん中には円状に文字が書かれている。
「って、もしかして逃げられた?」
「そういや、戻ってくるって確約してないね」
今更ながら間抜けをしてしまったようだ。
『問題ありません』
「はい?」「へ?」
『先ほどしばらくしたら戻ってくると言ってましたから』
どことなく嬉しそうに言うコアだが・・・それ、信じていいんですか?




