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爺ちゃん家に行くことになった。爺ちゃん家は北海道にあり、群馬にある家からは相当遠い。毎年行くわけではないが、お盆とはいえ行くのがめんどくさい。家で引きこもってゲームをする予定だったはずが、急に予定ノリが軽くアグレッシブな父は、暇があると母、妹、自分を連れてどこかに行きたがる。母は特に出かけるのが好きというわけではなく、むしろ趣味は裁縫をするようなインドア派なはずだが、特に予定がなければ父の誘いは断らない。僕は母の性格を受け継いだはずだが、どうにも父が好きになれない。母も好きと言われれば好きではないが、少なくとも予定を1か月前にはいってくれるので印象はいい。それとは反対に妹は父の性格を色濃く受け継いだようで、休みの日はバイトに明け暮れ、よく旅行に行く。土日、妹が家でごろごろしているところを見たことがない。そんな本人に父によく似ているというと、嫌がる。少々男勝りな性格がある故に中学校でよく友達にいじられるらしい。僕は高校ではそこそこ真面目に勉強して国公立の大学に進学して友達もできたが何をするでもなくぼーっと一日を過ごす。その姿を見たのか、母が父に伝えたのかはわからないが、今回の帰省は僕を外に連れ出すためのものらしい。一ついうが、僕は引きこもりじゃない。
成田空港から飛行機が飛び立って2時間弱、ダウンロードしてきた映画を視聴していればすぐではあるが、二時間座っているのもなかなかきついものがある。映画館で立ったり座ったりするかと言われればしないが、映画を見た後は伸びをするものである。
「よしついた。どうする?ここで一度お昼にするか?」
「ん-どっちでもいいよ」
「あたし、海戦丼が食べたい!!私お店調べてきたのよね!!」
「私は何でもいいわよ。父さん何が食べたい?」
「俺はらーめんが食べたいな。札幌みそらーめんはおいしいらしいし」
乗り物酔いとは飛行機ではしない(しないと思う)とはいえ、朝ご飯を食べて動いてもないのによくもまあ腹が減るものだ。母さんはマイペースであるため、店に入ってもおなかが空いていなければ、軽食で済ませることも多いが、うちの父妹は店に入ったら何が何でもがっつり食べる。そんなことをしていれば太るはずであるのだが、父妹は引き締まった体格をしており、それなりに筋肉もある。自分は太っているわけでも細いわけでもない一般的な体形である。普段からあまり食事をとるような人間ではないため、食べ始めたら太るのだろうか、心配である。
「お腹すいてるんだ。動いてもないのに」
「なにをいうか、北海道に来たのだから、何か食べなければ損であろう。」
「そうよお兄!気が乗らないのなら今回の昼食は選ばせてあげるわ!!」
スーパー元気二人組がごちゃごちゃ言っている。好きにしろよ。食う気あんまないしなんでもいいわ。
「なんでもいいけど、油ものきつくない?せめてあっさりした海鮮丼とかがいいかな」
「わかってるじゃない。北海道の海鮮はおいしいって有名なんだから!」
「母さんはそれでいいかい?父さんは海鮮丼でいいぞ」
「そうね。大丈夫よ。でも早くおじいちゃんに会いたいし、あんまり遠くは嫌よ。ここからじいちゃん家は結構遠いんだから。」
「大丈夫だぞ!北海道に速度制限はないからな!!」
慣れているのか、ただの危ない人なのか、わからなくなる。一回それで警察に捕まったことがあったはずだが神からしたら人間は愚かであるといいたくなるのも頷ける。
昼は近くの海鮮丼、それを食べてから車を走らせること3時間、ようやく爺ちゃん家に到着する。




