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Rewrite : Let's Monster Battle〜無限の可能性 進化と退化の軌跡〜  作者: 夕幕
第5章 常夏の白黒祭

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第67話 もう!まったくもう!!

「ブルー、『電光迅雷』!」


 オレは今、『闇の祭壇』第一層でブルー、リーフィア、ラグニアと共にグールと戦っている。

 今はオレが単独で挑戦しているから『闇の祭壇』のランクはDランク相当となっている。

 昨日と違って、グールにダメージは通っている。


「ふー、お疲れブルー。ごめん、オレの我が儘に付き合わせちゃって」


 プルプルプルプル、プルプル


「そっか。ありがとブルー」


 今はダンジョンの中でブルーに触れることができないから帰ったらなでなでして甘やかしてあげないと。

 しばらくの間、この第一層でDランクのモンスターとのバトルに慣れよう。


 夜になって、ダンジョンから出てホテルへ戻る。

 部屋に着いて一息つこうと思ったところで、薫先輩と琴音先輩からたくさんのメッセージが送られていることに気づいた。


 あ、ヤバイかも……

 そういえば、薫先輩と琴音先輩になにも言ってなかった。

 このメッセージ量的にかなり怒ってるかも。

 これ以上、時間が経つと余計に事態が悪化しそうだし、さっさと返信しよっと。


 薫先輩と琴音先輩にそれぞれメッセージを送った。

 二人からすぐに返事が返ってくる。

 今、ホテルの自分の部屋にいるとメッセージで伝えるとすぐに行くとだけ返ってきた。


 10分ほどして、部屋のインターホンが鳴った。

 部屋のドアを開けるとそこにはものすごく汗だくになっている薫先輩と琴音先輩がいた。

 

 話を聞くと二人とも朝からずっとリゾート内の至る所を走り回ってオレの捜索を行っていたらしい。

 1日中、常夏のリゾートでそんなことをすれば、シャレにならないくらい汗だくになる。

 オレはすぐに冷蔵庫から冷たい水と綺麗なタオルを二人に渡して、琴音先輩はバスルームに案内した。


 琴音先輩がバスルームで軽く汗を流し終えて、出てくる。

 その間、薫先輩はなにも言ってこなかった。


「もう!まったくもう!通知くらいちゃんと見なさい!!すっごく心配したんだからね!」


「まあ何事もなくてよかったよ。あ、水とタオル、サンキューな。マジで助かった。生き返るわ」


 ホント琴音先輩のおっしゃる通りです。

 あと、薫先輩、感謝されるようなことはなにもしてません。


「すみません。オレのせいでご迷惑お掛けして」


「そんなに気にするな。鬼灯、後輩ってのは先輩に迷惑掛けて当然だ。俺だって琴音先輩にちょくちょく迷惑掛けてるしな」


 薫先輩が琴音先輩に迷惑かける……

 しっかりした先輩ってイメージがある。


「これで一つ学んだだろ?何がダメだったか、もし次があったらどうするか。もっと言えば、こうならない為にはどうするか。それをしっかりと考えろ。そしてその答えは行動で示せ」


「うんうん。薫くんの言う通りだよ。で、鬼灯くんは今日1日どこで何してたの?めっちゃいろんなとこ探したのに見つからないしさ。どこいたのさ?」


「えっと、『闇の祭壇』に一人で挑戦してました」


 常夏の白黒祭期間中に一人でダンジョンとか怒られるよな。


「ああ、なるほどな。ダンジョンにいる可能性までは考えてなかったわ。そりゃあ見つからないわけだな」


「あとで協力してくれたみんなにお礼言わないとね」


 ん?みんな?協力?もしかしてオレの知らないところで大問題になってたり……

 今でも申し訳ないけど、なんか更に申し訳ない気持ちが溢れてくる。

 もうそこまでいろいろと手を回して下さった薫先輩と琴音先輩には頭が上がりません。


「あ、そうそう。あれから他の三人から何かメッセージとか届いてたりする?」


 え、メッセージ?他の三人から?

 ……もしかして郁斗たち、オレにしかメッセージ送ってない?

 うん、薫先輩と琴音先輩のこの感じからしてたぶんなにも来てないな。

 オレも人のこと言えないけど、さすがにそれは無いでしょ。


 オレは薫先輩と琴音先輩に昨日のお昼頃、3人からメッセージが送られてきたことを話した。

 それを聞いて薫先輩と琴音先輩は一安心って感じで、ホッと息を吐いた。


「そっか。でも、チームに嫌気がさしてとかじゃなくて良かったよ」


「それは良かったけど、これからチームとしてどうするか決めないとな」


 あ、琴音先輩と薫先輩はその心配をしてたのか。

 いや、でも、逆の立場ならオレでも同じ心配すると思う。

 周りの人のことまで考えて行動しないとな。


「うーん、三人じゃ『闇の祭壇』攻略は無理だし、各々自由行動って感じで良いかな」


「それしかないか。鬼灯はこのまま一人で『闇の祭壇』に挑戦するなら止めはしないけど、なにか困ったことがあれば相談しろよな」


「すみません。ありがとうございます」


 その後、薫先輩と琴音先輩とは雑談をして過ごした。

 たまたまリベリオンの話になって、気になっていたギルドマスターのロザリアさんについて聞いてみた。


「ロザリアか?トーナメントのテレビ中継で見たこと無いのか?」


「名前とかは聞いたことあるんですけど、見たことは無いです」


「薫くんと同じでエースモンスターは最強種の竜って知ってるよね?」


「はい。それは知ってます」


「うんうん。じゃあ、私がロザリアとバトルした時の話をするね」


 琴音先輩がバトル……

 それって確か負けたって言ってたような。


「私とロザリアは去年の春かな、Cトーナメントの3回戦で当たったの。鬼灯くんも知ってると思うけど、Cトーナメントは2対2のバトル」


 うん、あれだよね。

 ギルドマスター決定戦と同じルール。


「先に1体目のモンスターを倒したのは私の方だけど、直ぐにこっちの1体目も倒されちゃった。そこからは何となく想像できると思うけど、エース対決だよ」


 エース対決。琴音先輩のエースモンスターはシルヴィーユ。

 昨日実際に見て、圧倒的でとにかくすごかった。

 あれだけ圧倒的な強さを誇るシルヴィーユですら勝てないのか。

 やっぱり竜は最強種と言われるだけあって強いんだな。


「勘違いしてそうだけど、ロザリアが強いのは最強種の竜がエースモンスターだからじゃないからな。むしろ2対2のCトーナメントとはいえ、ノワールをロザリアに選出させただけでも十分にすごいことだからな」


「あ、ノワールはロザリアのエースモンスター、竜の名前ね」


 え、今の薫先輩の話的にロザリアさんって相手によってはエースモンスターを選出しないこともあるの!?

 それでもし負けたらとか考えないのかな。


 オレだったらブルーを出さずにリーフィアとラグニアでバトルするわけでしょ。

 ……相手次第ではそれもありか。


 プル!?プルプルプル!!


 よしよし、いい子だから大人しくしててね。


 プル〜


「ロザリアのモンスターはどいつもこいつも強い。ぶっちゃけノワールを選出しなくても勝てるくらいに。まあ琴音先輩のシルヴィーユにはノワールじゃないと勝てないと思われてたみたいだけどな」


 エース以外が強いから出さなくても勝てる。

 オレもいつか言ってみたいな。


「鬼灯くんもいつかロザリアとバトルする日が来るかもね。その時は私の仇取ってよ!」


「いやあ、オレより薫先輩の方が先にバトルする気が……」


「あ、確かに。じゃあ私の仇を取るのは薫くんの役目かな」


「まあ、バトルする機会があったら全力は尽くしますよ。勝てるかどうかは別として」


 その後、もう夜遅いということもあって薫先輩と琴音先輩はそれぞれ自分の部屋に戻った。

 オレは夕食はルームサービスで軽く済ませて、シャワーを浴びてすぐに寝た。

 ブルーがかまってほしそうにしてたけど、今日は疲れたからまた今度。

 そう思ってたらベットにプルプルと潜り込んできた。

 もういいやって特に気にせず寝た。

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