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Rewrite : Let's Monster Battle〜無限の可能性 進化と退化の軌跡〜  作者: 夕幕
第5章 常夏の白黒祭

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第63話 共有

 船は数時間かけてようやく白黒リゾートへと到着する。

 船の発着場の近くには宿泊施設が並んでおり、これから各自、事前に割り振られているホテルの自分の部屋へ行く。


 部屋に荷物置いたら、みんなと合流しないと。

 白黒リゾートに着いてからは慌ただしいとは聞いてたけど、もうちょっとゆっくりしたかったな。


 部屋に荷物を置いたら各チーム毎に広場へと集まる。

 そこで学園長から常夏の白黒祭の開会宣言が行われる。


「ええ、おっほん。我が学園が誇る白黒リゾートはこの時期かなり熱いです。熱中症には十分注意してゲームに励んで!各チームには上級生が二人います。1年生は困ったときは上級生を頼って下さい。……私からは以上!」


 あ、学園長の話思ってたよりも短かい。

 ここまでのスケジュールは事前に決められてたけど、ここからはどうするんだろう?


「はーい。じゃあチーム1は白黒ホテルの1号棟にあるラウンジに移動するよ」


「「「「はーい」」」」


 オレたちは琴音と薫の後に続いて白黒ホテルの1号棟にあるラウンジに移動する。

 ラウンジは白と黒で統一されており、かなりおしゃれに見える。

 あまりにも凄すぎて、みんな驚いてる。


「座って座って。ミーティング始めるよ~」


「まあ、そんな難しい話をするわけじゃないし、固くならなくていいぞ。お互いのモンスターは何ができて何ができないのかを共有するだけだ」


 あ、なるほど。

 オレは莉菜たちの戦い方は当然、先輩たちの戦い方もテレビ中継とかで多少は知ってる

 でも、先輩たちはオレたちの戦い方をそこまで知らない。

 そこはちゃんと共有しないとか。


「それじゃあ、私から共有するね。私モンスターは弓を使う人類種のエルフ、シルヴィーユ!。もちろん、魔法も使えるけど、近接戦は全然って感じかな。じゃあ次は薫くん」


 シルヴィーユって柊先輩のエースモンスター……

 オレが見たことある柊先輩のシルヴィーユって相手を遠距離から一方的に攻撃して、完封。

 風の噂で攻撃だけじゃなく、サポート面でも優秀なモンスターって聞いたことある。

 サポートに徹した時に真価を発揮するとか。


「俺はドランバードで挑戦する。ドランバードは幻想種の竜。基本は琴音先輩のシルヴィーユとは真逆で近接戦メインだ。一応、魔法も使えるけど、あまり使わないな」


 薫先輩のエースモンスター、ドランバード。

 最強種の竜ってまだ直接見たこと無い。

 ドランバードは12神序列2位のジャスパーさんのエースモンスター、ドレイクと同じ人型。

 竜というより、竜人とかにイメージは近かい。


「次は1年生ね。誰からでもいいよ」


 琴音先輩から話が振られる。

 郁斗、オリヴィア、莉菜、オレの順で答える。


「じゃあ、俺から。モンスターはコンでいきます。妖怪種の狐で幻惑系の妖術が使えます。あと攻撃は物理、魔法と両方あいけます」


「次は私が。モンスターはカーラ、幻想種の悪魔です。メインは物理ですが、魔法も使えます」


「次は私かな。モンスターはエルナで幻想種の天使。武器は双銃で完全に遠距離特化です。回復魔法によるサポートもできます。あと、状態異常の解除も」


「最後はオレか。モンスターはブルーでいこうと思います。一般種のスライムです。遠距離メインで物理もいけます。エルナと同じで回復魔法によるサポートもできます」


 これで全員、モンスターの情報の共有が終わる。

 あとは簡単な確認という名の打ち合わせをしてダンジョンに挑むだけ。


「うん、オッケー!それなら前衛はドランバードとカーラ、中衛はコンとブルー、後衛はシルヴィーユとエルナで決まりね。ただ、フォーメーションに捉われ過ぎないように注意してね。そこは臨機応変に!」


「即席のチームだし、やれることには限りがあるからな。変にガチガチに作戦を固めても逆効果って意味で自由奔放に戦っていいって意味じゃないからな」


薫先輩が柊先輩の話の意図を勘違いしないように要約する。

とにかく、コミュニケーションが大事かな。

ブルーが先走りそうでちょっと怖いな。


「そして私たちチーム1が挑戦するのはランク変動型ダンジョンの『闇の祭壇』。私と薫くんがBランクだからダンジョンの難易度は一つ下のCランク相当になります」


一応、『闇の祭壇』は船で薫先輩と別れた後に調べてみた。

全10層構造のタワーダンジョン。

出現するモンスターは全て闇属性の攻撃が使えて、デバフや状態異常を付与できる。

相手モンスターにデバフや状態異常が付与できない。

だから、カーラの『ナイトメア』は完全に封じられたも同然の状態。


これらの情報を改めて柊先輩が共有してくれた。

郁斗たちはみんな知ってたのか、うんうんと頷きながら話を聞いてた。


「それに加えて、各エリアボスは相当な強さだ。同ランク帯のダンジョンの中でもかなり強い方に分類されるだろうな」


ただでさえ、強いエリアボスがいる。

そこにランクが一つ上というハンデがある。

 薫先輩と柊先輩がいるとはいえ、正直、勝てるのかかなり不安だ。

 いくら薫先輩と柊先輩が強くても俺たちが先輩たちの足を引っ張るかもしれない。


 ネガティブなことばかり考えていたら、輝夜さんの言葉を思い出した。

 輝夜さんはあの時、確かに攻略はできると言った。

 オレたちには最強のプレイヤーのお墨付きがあるんだから大丈夫。


 オレたちは軽く打ち合わせを続けて、ダンジョンに向かう前にこのままラウンジでお昼ご飯を済ませる。

 こうして全ての準備が整ったタイミングでオレたちチーム1は『闇の祭壇』へと向かう。


 そこでとても大きな試練がオレたちに待ち受けているとも知らずに。

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