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Rewrite : Let's Monster Battle〜無限の可能性 進化と退化の軌跡〜  作者: 夕幕
第5章 常夏の白黒祭

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第59話 輝夜との邂逅

 えっと、輝夜さんとジャスパーさんどっちの方がかっこ良かったか?

 なんかめっちゃ真剣な眼差しでオレを見てくる。


「お二人ともかっこ良かったです。でも、個人的にはあの日の輝夜さんのバトルに憧れてオレもこんな風にバトルしてみたいって思いました」


「そっかそっか。蓮くんはシグマが言ってた通り、見どころあるよ。うん」


 すごく嬉しそう。

 ちょっと想像してた輝夜さんのイメージと違うな。

 いや、親しみやすくてありがたいけど……。

 でも、見どころあるはちょっと複雑……。


「ありがとうございます」


「うんうん。それにしても私に憧れてか。だから人類種のモンスターを仲間にしたの?」


「あ、いえ、それは偶然です。スケルトンナイトに虹色宝箱から出た"生前の血"というアイテムを使ったら特殊条件を満たして、進化させたら人類種になりました」


「スケルトンナイトが人類種に進化したのね。そんなことあるのね。初めて聞いた。それに生前の血も」


 輝夜さんも知らないのか。

 やっぱりスケルトンナイトから人類種への進化は珍しいのかな。


「あの、オレからも一つ聞いてもいいですか?」


「もちろん!何でもいいわよ」


「ありがとうございます。輝夜さんのエースモンスターって人類種のアテナですよね。どう育成したらそんなに強くなるんですか?」


「そうね……人類種のモンスターはしっかりと育成すれば、ちゃんと強くなる。焦らず根気よくが大事。あとは武器と防具をともにリヴィングウェポンで揃えることね」


 焦らず根気よくしっかり育成するか。

 ここはリーフィアともちゃんと話し合って決めていこう。

 あと、武器と防具をともにリヴィングウェポンで揃えるか。

 こればかりはショップで召喚石を買うしか方法は無いな。

 はあ、出るまでにポイントどれだけ消費するかな。

 少なく済むとありがたいな。


「ああ、そうだ。リヴィングウェポンの召喚石が一つ余ってるから蓮くんにあげるね」


 そのまま流れで輝夜さんからリヴィングウェポンの召喚石を一つもらった。

 ……なんでこうなった?ありがたいけど。


「あ、え、えっと、輝夜さんありがたいんですけど、こんなことして大丈夫なんですか?」


「ん?ああ12神がどうとかは大丈夫!プレイヤー間で使わないアイテムは交換、もしくは譲渡。これは運営が正式に認めてるの」


「あ、そうなんですね。ありがとうございます」


「どういたしまして」


 輝夜さんのこの笑顔を見ると全てを容易に受け入れてしまう。

 本当ならオレなんかが輝夜さんから施しを貰うなんてダメだろうけど、ここはお言葉に甘えよう。


「……さてと、そろそろ本題に入りましょうか。『遊楽園』についてね。何が聞きたいの?」


 輝夜さんの雰囲気が変わった。

 さっきまで緩かったけど、一気に引き締まった。

 ちょっとだけ、オレを見る目が鋭くなった気もする。


「輝夜さんはどうやって攻略したんですか?」


「なるほど。攻略の方法か。蓮くんのモンスターの中に光属性の全体攻撃スキル持ちっている?」


「いえ、いません。全体攻撃だとブルーが火属性で一つ持ってるくらいです」


 光属性で全体攻撃だと、エルナが使える。

 あの頃よりも強くなったし、全体攻撃スキルも増えてるけど、それだけで攻略できる気がしない。


「ああ、あのスライムね。でも、火属性で一つだと厳しいね。蓮くんのモンスターが使えるスキルとか差し支えなければ教えてもらえる?」


 輝夜さんにブルーたちの使えるスキルを教えてた。


「ちょっと時間ちょうだい」


 もしかしてオレが『遊楽園』を攻略する術を考えてくれてるのかな?


「……うーん。ちなみに蓮くん、シグマには何て言われた?」


「シグマさんには『遊楽園』はEランクでは攻略できないと言われました」


「シグマはちょっと現実主義のとこあるからね。でも、あながち間違ってないのよね。結論から言うと攻略は無理ね。どう頑張ってもダンジョンボスに勝てない」


『遊楽園』唯一の攻略者である輝夜さんが無理と結論を出した。

 シグマさんの言う通り攻略は無謀なのかな。


「ダンジョンボスを倒せない以上、『遊楽園』の攻略はできない。でも、時間はかかるけど、各エリアボスには勝てる」


「……!?」


 五人で挑戦して第一エリアすら攻略できなかった。

 でも、あの輝夜さんがエリアボスにも勝てるって断言した。

 ……ヤバい、めっちゃ嬉しい。


「喜んでるところ悪いけど、一つ伝えておくね。仮に蓮くん一人じゃなく、ギルド鬼姫として挑戦しても結果は変わらない」


「五人で挑戦しても無理……」


「本当なら詳しい情報とか教えてあげたいけど、勝てないとわかってるのに教えるのは優しさじゃないと私は思ってる」


 そうだよな。

 シグマさんも輝夜さんにこうして話を聞く機会を設けてくれたのは、オレに現実を見せるため。

 無謀な挑戦はなにも残らないってことかな。


 輝夜さんが手をポンって叩く。


「あ、そうだ!蓮くんは常夏の白黒祭でチーム1でしょ?」


「はい」


「だったら白黒リゾートにあるランク変動ダンジョン『闇の祭壇』を攻略してみせて。そしたら『遊楽園』について詳しい情報を教えてあげる」


 え、『闇の祭壇』を攻略したら教えてもらえる。

 いや、攻略できたらの話。

 話の流れ的にかなり攻略難易度が高い気がする。

 それに一緒にチームを組む先輩は二人ともBランク。

 だからランク変動型ダンジョンにチームで挑戦するなら、ダンジョンのランクはBランクの一つ下、Cランク相当になる。


「大丈夫!蓮くんと同じチームの上級生二人を頼りなさい。あの二人がいて攻略できないはありえないから」


「え?同じチームの上級生二人が誰か知ってるんですか?」


「チーム分けって実力順だからね。2年生と3年生でチーム1に割り当てられるのはあの二人しかいない」


 あの輝夜さんにここまで言ってもらえるなんて……。

 やっぱり、すごい人たちと一緒のチームなんだ。


「蓮くん、君には強い仲間がいる。だから大丈夫!」


「はい!ありがとうございます!」


 満足気な笑みを浮かべて輝夜さんは「またね」と言って貴賓室から立ち去ろうとしたけど、部屋を出る寸前で足を止めた。


「あ、忘れてた。蓮くん、私とも連絡先交換してもらってもいい?シグマと交換してるわけだし、問題ないよね?」


「え?」


 流れるように連絡先を交換したら今度こそ輝夜さんは立ち去った。

 オレは一人で輝夜さんと話した内容を振り返りつつ、家に帰った。



 ◆◇◆◇



 蓮くん、期待してるよ。

 きっと辿り着ける。

 スライムに新たな可能性を示し、育成し続ける君なら。

 そして1年後の来る日に君たちと()()()と信じてるよ。

 リベリオンはジャスパーが、鬼姫は私が間に合わせる。

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