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Rewrite : Let's Monster Battle〜無限の可能性 進化と退化の軌跡〜  作者: 夕幕
第5章 常夏の白黒祭

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第58話 はじめましてね

 今日は白黒(モノクロ)学園の終業式。


「皆さん、夏休みだからといって、羽目を外し過ぎないように!白黒学園の生徒という自覚を持って行動してください。私からは以上です」


 長い学園長先生の話がやっと終わる。

 中にはオレみたいな《Let's Monster Battle》プレイヤーに向けた話もあった。

 これは市川先生がこの後に教室で詳しく話してくれる。


 教室に戻ると教壇の前にいる市川先生が全員いることを確認してから話を始める。


「えっと、このクラスは全員対象ね。知ってる人もいると思うけど、《Let's Monster Battle》をプレイしている生徒は夏休みに白黒(モノクロ)リゾートに行きます!そこで毎年恒例行事の"常夏の白黒(モノクロ)(フェス)"が開催されます」


 常夏の白黒祭。

 白黒学園の夏の風物詩とも言える一大イベント。

 白黒財団が独自にリゾート開発をした無人島を舞台に約1ヶ月かけて行われる。

 これは普段、交流の無い上級生との交流イベントも兼ねている。

 ここでしか上級生との交流を取る機会は無いので、俺たち1年生にとってかなり貴重なイベント。


「今、皆さんに配布したパンフレットに必要な持ち物などがいろいろと載っています。これから配布するこの紙に皆さんのチーム分けが載っているので、必ずこちらも確認して下さい。同じチームの上級生の名前くらいは事前に覚えておいてください!」


 あ、そうか。だからか。

 莉菜がギルド結成の話を持ってきた時に返事は夏までって言ったのはこのイベントを見越してのことか。

 実力が拮抗してて、同じギルドに所属していたら同じチームになる可能性が高いって聞いたことある。

 えっと、やっぱり郁斗たちと同じチームだ。

 あ、でも海夕だけは違うチームだ。

 1年生は四人一チームだから、新入生代表トーナメントの結果で決まったのかな。


 ちなみに 上級生は……え、マジでこの人たちが同じチームなの?


「さすがに俺らは同じチームだったな。海夕は残念だったけど……」


「人数的に仕方ないよ」


 これはどれだけぼやいても変わらないし、割り切るしかない。


「でも、驚いたわ。同じチームに加わる上級生二人があの人たちって!」


「はい。アメリカにいた時からお二人の名前は聞いたことあります!すごい方たちとチームを組むことになりましたね」


 チームは基本的に1年生が四人、2年生が一人、3年生が一人の合計六人。

 この割り振りにはかなり重要な意味がある。

 上級生は総じてランクの高い生徒が多い。

 このゲームが高校生以上が対象のゲーム。

 当然、1年生は2、3年生と比べるとランクが低い。


 上級生の数を三人にするとランク変動型ダンジョンを上級生だけで攻略できる。

 それでは交流イベントの意味が無い。

 二人だと自身のランクより低いランクのダンジョンでも無双は厳しい。

 Dランク以上のダンジョンはほぼ全てモンスター2体で攻略できる難易度じゃない。

 だからDランクからCランクに昇格するのにはかなり時間のかかるプレイヤーが多いんだけど。


 1年生のランクなどの実力を考慮してチームに上級生を割り当てている。

 だけど、実力のある1年生チームほど例年苦戦する傾向にあると聞いたことある。




 今日の午後2時に白黒学園の貴賓室。

 まだ指定された時間の10分前。

 ちょっと早く来すぎた気もするけど、どうしよう。

 これ中に入っていいのかな?

 もし、オレが早く来すぎて中に他の人がいたら……


 ここは思い切ってドアをノックするべきか考えていたら、見知らぬ女性に声をかけられた。

 いや、この声、どこかで聞いたことある気がする。


「あら、そんな所で立ってないで中に入れば良いのに」


「え……?」


 恐る恐る振り向くとそこには金髪ショートボブの女性が立っていた。


「あ、あ……新垣さん……」


「さあ、中に入って話しましょ」


「え、あ、は、はい」


 オレは言われるがままに貴賓室の中に入る。

 ヤバい。今、目の前にいる人があの新垣さん。

 ホントにオレなんかと会ってくれるなんて夢みたい。

 ちょっと未だに信じられないかも。


「そこのソファーに座って」


「あ、は、はい。ありがとうございます」


 机を挟んで俺の対面のソファーに新垣輝夜さんが座る。

 すごく緊張する。

 こんなに緊張するの初めてかも。


「まずは自己紹介からかな。はじめましてね。私は新垣輝夜。よろしくね」


「あ、はい!はじめまして。えっと、俺は鬼灯蓮です。よろしくお願いします」


「そんなに緊張しなくていいのよ。一回深呼吸でもして落ち着く?」


 深呼吸、

 スーーーー、ハーーーー、スーーー、ハーーー

 ちょっと落ち着いたかも。

 でも、まだ緊張してる。


「少しは落ち着いた?」


「はい。でも、まだ緊張してます」


「正直なのね。普通に会話できるくらいには緊張も溶けてるみたいだし、少し雑談でもしましょ」


 え、雑談?

『遊楽園』について話をすると思ってたけど、違うのかな。

 もしかしてシグマさんから詳細が伝わってない?

 いや、だとしたら何でオレと会ってくれるんだ?


「あ、そうそう。私もシグマと同じで君のこと蓮くんって呼んでもいい?私のことは輝夜って呼んでくれたらいいから」


「は、はい。大丈夫でしゅ」


 あ、こんなとこで噛むとか恥ずかし過ぎだろ。

 ヤバい、今絶対にオレの顔めっちゃ赤いよ。


「ふふ、一つ聞いてもいいかな?蓮くんは何でこのゲームを始めようと思ったの?」


 俺がこのゲームを始めようと思った理由か。

 この人にそれを面と向かって話すのはちょっと恥ずかしいな。

 いや、もう今更か。


「えっと、12神祭であら……じゃない。輝夜さんとジャスパーさんのバトルを見て、それが……めっちゃかっこ良かったから」


「……」


 めっちゃ目を見開いる。ドン引きしてるよ、これ。

 はあ、何でこうなったんだろう。


 輝夜さんのオレを見る目が突如として鋭くなる。

 貴賓室には重たい空気が漂う。


 ゴクリ、


「ちなみに私とジャスパー、どっちの方がかっこ良かった?」

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